MML V3  とHL7CDA Rel.2  とのデータマッピング

MedXMLコンソーシアム 技術委員長 中島裕生

 


【概要】

海外のEHR構築では、医療情報について、異なる規格を基にしたそれぞれのデータをマッピング技術により相互の互換性ならびに接続性を確保するという実務的なソリューションが確立されている。規格改定の視点からも、バージョンの異なる規格間で相互の互換性を確保するソリューションの確立は必要不可欠である。

日本では、具体的なEHRとして、宮崎、京都の地域医療連携を連合させたスーパドルフィンのセンターによるサービスとして、MML Ver.2とMML Ver.3との間でのデータ互換性を、データマッピング技術によりソリューションとして提供可能なことを、2006年Seagaia Meetingで報告している。また、この際、EHR実現技術の一つである、データ通信プロトコルとして海外EHRでよく使われているebXML通信での実現についても報告した。

2007年Seagaia Meetingでは、HL7 CDA Rel.1準拠のMML Ver.3とHL7 CDA Rel.2 Normative Edition 2005との間のデータ互換性をデータマッピング技術により実現したので報告する。今回、対象としたのは、HL7 CDA Rel.2に準拠して策定された、日本HL7協会による患者診療情報提供書V1.0(2006)、ならびに診療情報提供書規格V0.99(2007)とMML V3との間のデータマッピングである。このデータマッピング開発プロセス、ならびにマッピングルールについて報告する。さらに、この開発したMML Ver.3とHL7 CDA Rel.2とのデータマッピングはWebサービスとして実装され、そのデモを見ていただく。