1995年にSeagaia Meetingとしてスタートして、昨年の2024年でちょうど30周年となり、今回は31年目。次の10年がスタートしました。
Seagaia Meetingがスタートした後、5年の歳月を経て、1999年にMML 1.0が完成し、現在ではMMLは医療情報のほぼ全てをカバーし(17医療文書)、大手電子カルテベンダー全でMML出力が可能となりました。2015年から始まった次世代医療基盤法で認定を受けた「千年カルテ」は、2019年からデータ収集事業を始め、2025年1月時点で1000万人のユニーク患者データの集積が実現しています。
今後、遺伝子情報、画像情報との連携など、新しい分野への対応など、まだまだ課題は残されています。
今年も昨年に続き、AIへの大規模データ利用、AIを活用した幅広い医療サービスをテーマに、自由・活発な議論を展開して行きましょう。
おおよそのプログラムが確定いたしました。演題名などは変更になる可能性があります
医療情報標準規格は1980年代に開発が始まり、現在も世界中で進められている。本邦においても有志によりMMLの開発が始まった1995年以来、多くの経験が蓄積され、さまざまな標準規格が公開されてきた。本講演では、日本初の医療情報交換規格であるMMLの開発経験を通して、規格策定における重要なポイントや実践的な手法を紹介する。また、医療情報標準規格にとって求められるスキルや国際規格との連携など将来的な規格開発における課題と展望について考察する。
医薬品の研究開発、市販後の安全性監視やエビデンス創出には、健康医療データの利活用が不可欠です。近年、日本では全国医療情報プラットフォームの構築、次世代医療基盤法の改正、ナショナル・データベース(NDB)の利便性改善、厚生労働省が保有する公的データベースの二次利用促進に向けた法改正の検討等が進み、海外ではEUがEuropean Health Data Space(EHDS)構想により5億人規模の健康医療データがEU域内で国境を超えて連携されようとしています。本講演ではこれらの動向に対する期待や課題を紹介します。
FHIRはこれまでのHL7規格と比べてどこに魅力が潜んでいるのだろうか。私なりに感じる魅力とその活用をご紹介したい。
次世代医療基盤法発足に伴い、LDI(ライフデータイニシアティブ)が医療データの二次利用を開始して6年目になる。その間、収集医療データのユニーク患者数は1000万人を超え、二次利用可能となったユニーク患者数は300万人に迫る。匿名データの有償利用は約50となった。また、この国内最大級のデータを使った医療専用人工知能(CoDoc)の開発にも着手し、確かな手応えを感じている。これらの経過を踏まえて、今後の見通しと課題について述べる。
お食事どころのご案内は当日リーフレットを準備しますが、事前予約をお勧めします。
班会議出席の方は会場にお残りください
1000年カルテサーバーの現状と強化を報告する
OpenAI o1やGoogle開発のGeminiのような大規模マルチモーダルモデルAPIの登場によりPDFや画像の形式の文書の構造化が可能になっている。またAlibaba Cloudが開発したQwen2.5 VLなどのようなモデルやソースコードが公開されローカル環境で動作可能なマルチモーダルモデル(ローカルLMM)が登場しGeminiなどのAPI提供のモデルに匹敵する性能が報告されている。今回はローカルLMMで画像・PDF形式の文書構造化を試みる。
人工知能が、AI→AGI(人工汎用知能)→ASI(人工超知能)と進化すれば、それぞれに医療者および電子カルテと人工知能の関わり方が変わっていくだろう。AI段階では、医師が道具としてAIを使う。具体的には退院時サマリ作成支援などが挙げられる。AGI段階では、自動診断や自動RPA(Robotic Process Automation)が挙げられる。ASI段階になると、ロボットの普及と相まって、医療を含む社会全体が高度に自動化され、医師の関わりが希薄となり、人間向けの電子カルテは存在意義を失うだろう。重要なのは、それらが遠い未来の話ではないことである。
生成AIを臨床現場で活用するいっても、その具体的な手法は確立されているとは言い難い。特に、情報セキュリティの観点から、クラウド上の大規模言語モデルは安易に選択できない。一方で、オンプレミスのLLMは性能上の制約があり、そのまま臨床現場に適用することは難しい。本報告では、この課題に対処するため、異なるアーキテクチャを持つ内製システムとLLMを統合し、臨床現場で最適化を進めた取り組みを報告する。
LDI千年カルテ事業については、2019年の事業開始からこれまで約50件の匿名データの有償利用案件を実施してきた。これまでの案件の実績から収集医療データ、特に千年カルテ事業の特徴である経過記録や臨床サマリといった非構造化データ、ならびに検査情報の活用傾向について、調査した結果を報告する。
内閣府の先端的サービスの調査事業としてスタートしたエクスチェンジであるがR6年度は、より広く使っていただくためにAPI化を推進した。この成果・課題の報告を行うとともに、その他取り組みも含めた今後の方向性について示す。
ゲノム医療の研究開発から医療実装に向けた動きが各国で進展している。ゲノムのある診察室の実現に向けて取り組むべきことについて述べる。
会場:コンベンションセンター内 2F (参加費7000円)
班会議出席の方は会場にお残りください
会議終了後 18時ごろより会場内2階懇親会会場にて開催します。懇親会費:7000円
4人部屋・8人部屋のみ手配となります。通常、申し込み順に部屋割りをいたします。
宿泊日により金額が異なります。16日(金)6050円(税込)、17日(土)7700円(税込)いずれも朝食付き
一人部屋をご希望の方は各自ご手配ください