E-Mail: fkawa@po.diag.otsuka.co.jp
1993年、(財)医療情報システム開発センター(MEDIS-DC)臨床検査データ交換標準化協議会により「臨床検査データ交換規約(暫定版)」が発表された。その後、約1年間で30件以上におよぶ使用実績を見た。しかしながら、幾多の課題も見受けられる。
そこで日本保健医療情報システム工業会(JAHIS)臨床検査センターシステム専門委員会では、その使用経験に基づき、課題や要望を抽出整理した。その結果、課題の一部は、仕様の解釈が不十分なことに起因していると考えられた。そこで平成6年度に、課題の共通認識と解決方法・注意点などを討議した結果、円滑に「臨床検査データ交換規約(暫定版)」が導入できるよう利用ガイドとしてまとめ発表した。
平成7年度より課題の根本的解決と医療情報の標準化動向に沿った臨床検査データ交換規約の検討にはいり、標準化動向の調査学習をすすめ、本年度、臨床検査システムホスト接続WGと共同で「臨床検査データ交換規約JAHIS-DRAFT」をまとめるに至った。本規約原案は、医療情報の標準化動向を見極めながら臨床検査のみならず保健医療情報システム全体のデータ交換体系に留意し、次世代かつWorldWideに通用するものとし、院内オーダリング、病医院−臨床検査センター、病医院間、臨床検査センター間に適用できるよう検討したものである。
本規約が医療資源の有効利用、保健医療サービスの連携・向上を目指す医療情報標準化とデータ交換円滑化に多少とも貢献できれば幸いです。
1997年3月 日本保健医療情報システム工業会臨床検査システム委員会
臨床検査院内システム専門委員会ホスト接続WG
臨床検査センターシステム専門委員会
本案は下記の方々のご協力により作成されました。ご協力感謝致します。
臨床検査センターシステム専門委員長 川真田文章
NEC 高坂定
大塚製薬 川真田文章
SRL 山根幸彦・根橋伸之
住友金属バイオサイエンス 北沢泰弘
ファルコ 田井中宏
オリンパス 小林光久・石黒雄二
FACOM 松尾俊二・蟻川典佳
三菱電機 小南貢
NECコンピュータシステム 有村智子・岡田謙二郎
東亜医用電子 藤原杜好
塩野義製薬 市岡正美
日立 川上彰・宮俊行
オリンパスシステムズ 大塚裕史・谷畠賢
ダイナボット 小川広一
東芝 金井洋一
A&T 永富隆広
日本事務機 朝田利行
伊藤忠テクノサイエンス 桑野芳伸
1.はじめに 1
2.HL7概要 2
3.主な用語 3
4.臨床検査依頼・臨床検査結果メッセージ構文 4
4.1 臨床検査依頼 4
4.2 臨床検査結果 5
4.3 臨床検査依頼ORM・臨床検査結果ORUの例 5
5.関連情報詳細 7
5.1 検査項目コードについて 7
5.2 材料・採取部位コードについて 8
5.3 メッセージ区切り文字 10
5.4 データタイプ 11
5.5 数量・タイミング定義 17
5.6 検査結果コメントの扱い 21
6.セグメント詳細 25
6.1 MSH メッセージヘッダーセグメント 25
6.2 NTE 注釈・コメントセグメント 27
6.3 PID 患者識別セグメント 28
6.4 PV1 来院情報セグメント 30
6.5 AL1 患者アレルギー情報セグメント 34
6.6 ORC 共通オーダーセグメント 35
6.7 OBR 検査要求セグメント 46
6.8 OBX 検査結果セグメント 53
今日、医療は独りのドクターがすべての医療行為や患者情報を掌握した時代から、医師とコメディカルとのチーム医療、病診連携、中央検査室や検査センター、遠隔診断、地域医療、在宅医療へと変貌しつつある。これに対応して、医療にかかわる情報は自己完結型から広域化・共有化する必要がある。このための情報システムの基盤はデータベースとネットワークである。その情報システムが共有化されるためには、ある約束ごとで客観的に記述され記録伝達されなければならない。この約束ごとが標準・規格と呼ばれるもので、工業界では日本工業規格JISに代表される。近年まで医療分野では個別のカルテが中心であったため、標準化について具体的検討が進まなかった。しかしながら、先に述べたように医療環境が変化しインフォームドコンセントや分業化と連携が進むにつれ、標準化の重要性が認識されて来た。また、コンピュータメーカーに於ても、一メーカーですべての業務をカバーすることは困難となってきておりマルチベンダー化が進んでいる。ここでも効率的なシステム開発のため、標準化が必要となっている。このように医療情報の標準化は、患者中心の医療、効率的な医療を進めるにあたって、重要な位置を占めるものである。
臨床検査の分野では、いち早く標準化の取り組みがおこなわれている。臨床検査そのものの標準化は1985年より日本臨床検査標準協議会JCCLS(Japan Committee for Clinical Laboratory Standards)が設立され、検査方法や精度管理を中心に信頼される検査データが流通することを目的として活動している。
検査項目コードについては、日本臨床病理学会で1962年より長年にわたり臨床検査項目分類コードを発表してきたが、1990年にコンピュータで使用する事を前提とした大改訂を行い、第8回改訂として発表した。さらに第8回改訂の問題点や新規項目などを追加し、結果識別コードも組み込んだ第9回改訂を1994年に発表した。
臨床検査データのシステム間でのやり取りについては、1993年医療情報システム開発センターMEDIS−DC臨床検査データ交換標準化協議会で暫定規約を発表した。さらに日本医療情報システム工業会ではその利用ガイドを作成してきた。しかしながら、その暫定規約は当時の汎用機やオフコンで稼動している検査システムですぐ対応可能な規約としたため、国際情勢や医療情報システム動向を踏まえた規約については以後の検討とした。その意味で暫定版であった。
日本保健医療情報システム工業会臨床検査システム委員会では医療情報の標準化動向を見極めながら臨床検査のみならず保健医療情報システム全体のデータ交換体系に留意し、次世代かつWorldWideに通用する「臨床検査データ交換規約第1版」原案検討を進めた。本規約が院内オーダリング、病医院−臨床検査センター、病医院間、臨床検査センター間に適用できるよう作業を行った。
作業は、まず病院・医院ほか保健医療関連施設(臨床検査センターを含む)間で発生する検査依託業務に関する将来を見越した情報要素を抽出し、つぎに情報要素をASTM E−1238及びHL7と対比し原案検討の基本資料とした。それをもとに各情報フィールドの意味付けや定義を明確にするとともにアプリケーション層の検討を進めた。また、これまでの検討結果をHL7Ver2.3に適用し、HL7Ver2.3に準拠する形で日本の実情を考慮した仕様となるよう検討した。HL7仕様で不都合な部分は浜松医大木村教授のご尽力によりHL7に仕様変更と了承を取付けVer2.3仕様で「臨床検査データ交換規約」JAHIS原案としてまとめるにいたった。これにより、暫定版では定義されなかった検体数やアレルギーの情報などを反映することが可能となった。またセット検査や負荷試験の個々の検査を詳細にオーダーできるようになった。
したがって本規約原案はHL7Ver2.3の中から臨床検査に関係する部分をまとめたものに若干の注釈(下線部分)を加えたものとなった。関係団体や諸書先生方のご協力に感謝いたします。
ヘルスケア関連情報の電子的データ交換のための応用規約である。また、規約の制定団体の名称でもある。異なるベンダーの異なるシステム間のインターフェースとなる標準的フォーマットである。本規約はOSI手順の第7層であるアプリケーション層に由来してHL7と名付けられたものであり、物理的規約は制定していない。
基本的目的は増大する医療費の削減と医療の質の向上である。それは医療費の効率化のためコスト計算を明らかにするとともにヘルスケア品質の計測化による質の向上を目指すものである。
1960-70は単独処理で他との接続は必要なかったが、1970-85にかけ部門システムとの接続が始まり、1985以降様々なシステム間で接続が必要となりインターフェイスの必要性が増大している。
病院単独から病院の統廃合も手伝って州から国へとヘルスケア共同体が拡大し、今日のヘルスケアは病院を中心に事務所、製造業、販社、支払者、診療所、政府機関が一体となった情報連携が必要でかつ患者を取り巻くすべての部門とのトランザクションが通信で出来ることが必要である。
技術の進歩、通信環境の進歩、場所の多様化、システムの巨大化が背景となり標準化されたデータ交換が可能であり必要である。
1987年3月ペンシルバニア大学病院にて初会合、3-4ヶ月かけV1.0のドラフトができた。V1.0は1987年10月に発表され全体的なインターフェイスと入退院、オーダーエントリー、オーダー照会がふくまれる。患者会計の重要性が認識されていたが時間的制約で含まれなかった。以後1988年9月にV2.0、1990年にV2.1が発表された。1991年にはANSIのメンバーとなり、1992年にはANSI HISPPの起草メンバーとなった。1994年にはANSIに認知された標準化組織となった。1994年末V2.2を発表し、現在V2.3の最終作業中である。さらにオブジェクト指向のV3.0を予定している。
HL7は会員制の組織であり会員は意見を反映させることができる。即ちHL7の情報源は会員の意見である。HL7の使用は会員であることを問わないがHL7からのタイムリーな情報提供はない。理事会と作業グループがあり会員が参加できるし、作業グループに参加してなくても案に対して意見を述べることができる。また医療提供者顧問と工業会顧問のアドバイスを受ける。会員には、医療機関、コンピュータ会社、医療関連会社、コンサルタント会社などがいる。またUS以外の国々の会員もいる。会員数は増加しており現在1400を越える会員数である。
HL7はOSI第7層(アプリケーション層)での規約であり、データの型や要素、要素の構成やグループ、コードや用語、機密保持、管理規約などが定義される。HL7の包含する対象はV2.1では入退転院、患者基本情報、オーダーと結果、財務的処理、照会などである、さらにV2.2ではマスターファイル更新、V2.3ではスケジューリング、看護計画が追加される予定である。
HL7の基本的体系はメッセージタイプID付電文で構成され複数セグメントで論理的意味をなすメッセージとなる。メッセージ(例えば入退転)は具体的な事象トリガーイベント(例えば患者入院)によりデータ構成要素(例えば患者名)からなるデータをもったセグメント(例えば患者属性)の集合として構成される。メッセージ交換は会話的にもバッチ処理的にも行われるものである。
ASTM E1238検査システム間データ交換をもとに検査関連をまとめているので互換性がある。HL7を含めた標準化団体の調和を図るためANSIでは、HISPP (Healthcare Informatics Standards Planning Panel)(現HISB)部門を設置し、NCPDP(薬剤情報), ACR/NEMA(画像DICOM), IEEE MEDIX(医療情報記述交換), ASTM(検査関連臨床情報交換), ASCX12(会計保険情報の電子データ交換)と協調している。また国際的にもCEN-TC251(European Committee for Standardization Technical Committee 251)などと連絡を取り合っている。これら協調は重複の縮小、標準化のスピードアップ、コスト低減、国際関係の促進、政府によらない開発、販売者の共同作業の促進などのため必要なことである。
臨床検査の依頼時には一般オーダーメッセージ(ORM)を用い、その場合のセグメントと構文規則は以下のとおりである。
ORM 一般オーダーメッセージ(臨床検査依頼)
ORM General Order Message
MSH Message Header
[{NTE}] Notes and Comments (for Header)
PID Patient Identification
[{NTE}] Notes and Comments (for Patient ID)
[PV1 Patient Visit
[PV2]] Patient Visit 2
[{AL1}] Allergy
{
ORC Common Order
OBR Observation Request
[{NTE}] Notes and Comments (for OBR)
[ {
OBX Observation/Result
[{NTE}] Notes and Comments (for Results)
} ]
}
注: [ ]は省略可能、{
}は繰返し可能をを示す。
臨床検査結果報告時には検査結果メッセージ(ORU)を用い、その場合のセグメントと構文規則は以下のとおりである。
ORU - 検査結果メッセージ
ORU Observational Results
MSH Message Header
{
PID Patient Identification
[{NTE}] Notes and comments( for PID)
[PV1] Patient Visit
{
[ORC] Order common
OBR Observations Report ID
[{NTE}] Notes and comments( for OBR)
[ {
OBX Observation/Result
[{NTE}] Notes and comments( for OBX)
} ]
}
}
注: [ ]は省略可能、{
}は繰返し可能をを示す。
MSH|...
PID|...
ORC|NW|A226677^PC||946281^PC||N|3^QAM||198801121132|P123^AQITANE^ELLINORE^""^""^""^MD|||4EAST<CR>
// EKG order
OBR||||93000^EKG REPORT||||||||||||P030^SMITH^MARTIN^""^""^""^MD|||||||||||3^QAM<CR>
MSH|...
PID|...
ORC|PA|A226677^OE|89-450^EKG|... // original order's ORC.
OBR||||93000^EKG REPORT|... // original order segment
ORC|CH|A226677^OE|89-451^EKG<CR> // 1st child ORC.
OBR||||93000^EKG REPORT|... // 1st EKG child OBR.
OBX||ST... // 1st EKG report
...
ORC|CH|A226677^OE|89-452^EKG<CR> // 2nd child ORC.
OBR||||93000^EKG REPORT|... // 2nd EKG child OBR.
OBX||ST... // 2nd EKG report
...
ORC|CH|A226677^OE|89-453^EKG<CR> // 3rd child ORC.
OBR||||93000^EKG REPORT|... // 3rd EKG child OBR.
OBX||ST... // 3rd EKG report
...
MSH|...
PID|...
ORC|NW|... // New order.
OBR||P42^PC||98142.1^Creatinine Clearance|...
OBX||ST|1010.1^Body Weight||62|kg<CR>
OBX||ST|1010.3^Height||190|cm<CR>
ORC|NW|... // Next order.
...
MSH|...
PID|...
電解質:
OBR|1|870930010^OE|CM3562^LAB|80004^ELECTROLYTES|R|198703281530|198703290800|||
401-0^INTERN^JOE^^^^MD^L|N|||||SER|^SMITH^RICHARD^W.^^^DR.|(319)377-4400|
||||198703311400|||F<CR>
OBX|1|ST|84295^NA||150|mmol/l|136-148|H||A|F|19850301<CR>
OBX|2|ST|84132^K+||4.5|mmol/l|3.5-5|N||N|F|19850301<CR>
OBX|3|ST|82435^CL||102|mmol/l|94-105|N||N|F|19850301<CR>
OBX|4|ST|82374^CO2||27|mmol/l|24-31|N||N|F|19850301<CR>
血算:
OBR|2|870930011^OE|HEM3268^LAB|85022^CBC|R|198703281530|198703290800|||401-0 ^
INTERN^JOE^^^^MD^L|N||||BLD|^SMITH^RICHARD^W.^^^DR.|(319)377-4400|||||
198703311400|||F<CR>
OBX|1|ST|85018^HGB||13.4|GM/DL|14-18|N||S|F|19860522<CR>
OBX|2|ST|85014^HCT||40.3|%|42-52|L||S|F|19860522<CR>
OBX|3|ST|85041^RBC||4.56|10*6/ml|4.7-6.1|L||S|F|19860522<CR>
OBX|4|ST|85021.11^MCV||88|fl|80-94|N||S|F|19860522<CR>
OBX|5|ST|85021.21^MCH||29.5|pg|27-31|N||N|F|19860522<CR>
OBX|6|ST|85041.25^MCHC||33|%|33-37|N||N|F|19860522<CR>
OBX|7|ST|85048^WBC||10.7|10*3/ml|4.8-10.8|N||N|F|19860522<CR>
OBX|8|ST|85048.18^BAND NEUT.%||2|%||||F<CR>
...
血液培養の親報告
OBR|4|2740X^OE|BC376^MIC|87040^Blood culture|R|198703280600|198703290800|||
99-2^JONES&COLLECTOR|N|Hepatitis
risk||198703290830|Bld|4010^INTERN^JOE^^^^MD^L|
X3472|||||198703301000|35.00|MB|F|<CR>
OBX|1|CE|87040^Blood culture|1|^E Coli|||A||F<CR>
OBX|2|CE|87040^Blood culture|2|^S Aureus|||A||F<CR>
細菌培養の子報告 第1親OBXの感受性試験結果
OBR|5|2740X^OE|BC402^MIC|87186^Antibiotic MIC|R|198703281230|198703290800||||G|
Hepatitis risk||198703290830|Bld|401.0^INTERN^JOE^^^^MD^L|X3472|||||
198703310900|40.00|MB|F|87040^1|||2740X&OE^BC376&MIC<CR>
OBX|1|ST|87186.2^Ampicillin MIC||<2|ug/ml||S|||F<CR>
OBX|2|ST|87186.5^Carbenicillin MIC||<16|ug/ml||S|||F<CR>
OBX|3|ST|87186.21^Gentamicin MIC||<2|ug/ml||S|||F<CR>
OBX|4|ST|87186.33^Tetracycline MIC1||<1|ug/ml||S|||F<CR>
OBX|5|ST|87186.29^Piperacillin MIC||<8|ug/ml||S|||F<CR>
OBX|6|ST|87186.15^Cefuroxime MIC||<2|ug/ml||S|||F<CR>
...
OBR-4,OBX-3には下記で定義された検査項目コードを使用するものとする。
臨床検査項目分類コード 基本コード体系
[例]白血球、アレルゲン特異IgE、潜血反応、ZTT、心電図検査
[例]負荷試験時間、ウイルスの分類、アレルゲンの分類、薬剤感受性
[例]001尿、004蓄尿、018全血、022血漿、023血清
[例]ラジオイムノアッセイ二抗体法、紫外吸光度法、嫌気性培養
[例]共通コード 01定量値、11判定、28クレアチニン補正値
固有コード 3B025 CKアイソザイム:51 BB、52 MB、53 MM、54 アルブミン
検 査 項 目 コ ー ディ ン グ 例 単 純 ヘ ル ペ ス
分析物: 単純ヘルペス 5F190
識別: ウイルス抗体 1430
材料: 血清 023
髄液 041
測定法: CF法 141
ウイルス中和法 151
結果識別: 希釈倍率(共通) 05
HSV−1抗原(固有) 51
HSV−2抗原(固有) 52
髄液単純ヘルペスCF抗体価:
5F190−1430−041−141−05(希釈倍率)
血清単純ヘルペス中和抗体価:
5F190−1430−023−151−51(HSV-1抗原)
5F190−1430−023−151−52(HSV-2抗原)
臨床検査項目分類コードの利用
臨床検査項目分類コードは5つの基本コードを組合せ、実際の検査項目コードとして使用する。検査依頼時では結果識別コードを除く15桁で表現され、結果報告時ではさらに結果識別コードが追加され17桁で表現される。
検査項目コードと検査材料の関連
検査項目コード中に材料が設定されているが、これはあくまで一つの検査項目測定系を示すものである。したがって、検査データを扱うシステムでは検査項目フィールドと検査材料フィールドを別に持つべきである。HL7−OBR/OBXで用いる場合、検査項目フィールドにはオーダーする検査項目を示すコード(すなわち商品コードのような性格)、検査材料フィールドには実際に提出する材料コードを設定する。
検査項目コード事例集
臨床検査項目分類コードを実際に組み合わせ検査項目コードを付番するのは様々な解釈もあり容易ではない。そこで一般に使用されている検査項目について付番したものを1997.10に公表予定である。(1997.2現在、付番の調整は終了し代表材料について調整中である。)
OBR-15では下記で定められた材料コードを使用するものとする。
[材料コード適用細則]
○尿・便 | ○穿刺液 | ○組織 | |||
尿(含むその他) | 穿刺液(含むその他) | 組織*(含むその他) | |||
自然排尿 | 髄液 | 生検組織* | |||
新鮮尿 | 胸水 | 試験切除組織* | |||
蓄尿 | 腹水 | 手術切除組織* | |||
時間尿 | 関節液 | 剖検切除組織* | |||
早朝尿 | 心嚢液 | 固定組織* | |||
負荷後尿 | 骨髄液 | ○その他 | |||
分杯尿 | 羊水 | 毛髪 | |||
カテーテル採取尿 | 腰椎 | 爪 | |||
尿ろ紙 | 骨髄塗抹標本 | 結石(含むその他) | |||
膀胱穿刺 | ○分泌液 | 尿路系結石 | |||
動物尿 | 分泌液(含むその他) | 胆石 | |||
便 | 消化器系からの分泌液 | 擦過物 | |||
○血液 | 胃液 | 膿(含むその他) | |||
血液(含むその他) | 十二指腸液 | 開放性の膿 | |||
全血 | 胆汁 | 非開放性の膿 | |||
全血(添加物入り) | 膵液 | 水泡内容物 | |||
動脈血 | 唾液 | 嘔吐物 | |||
毛細管血 | 前立腺液 | 洗浄液 | |||
血漿 | 精液 | 血液以外の抽出液 | |||
血清 | 喀痰 | 浸出液 | |||
血球浮遊液 | 乳汁 | 塗抹標本(血液,骨髄以外) | |||
赤血球 | 鼻汁 | 透析液 | |||
リンパ球 | 咽喉からの分泌液 | かん流液 | |||
血小板 | 耳からの分泌液 | 培養液 | |||
白血球 | 目からの分泌液 | ペア材料 | |||
臍帯血 | 膣からの分泌液 | その他の材料 | |||
溶血液 | 皮膚からの分泌液(汗) | ||||
除タンパク液 | 気管からの分泌液 | ||||
血液抽出液 | |||||
血液ろ紙 | |||||
血液塗抹標本 | |||||
動物血 | |||||
動物全血 | |||||
動物血漿 | |||||
動物血清 |
組織及び生体部位は200〜990の3桁で定義し,生検,及びそれぞれの切除組織は,下記のように定義する。
例 皮膚 生検組織 ⇒201
胃 生検組織 ⇒456
生検組織 ⇒ ○○1or○○6 骨 試験切除組織⇒252
試験切除組織 ⇒ ○○2or○○7 膀胱 試験切除組織⇒667
手術切除組織 ⇒ ○○3or○○8 膣 手術切除組織⇒553
剖検切除組織 ⇒ ○○4or○○9 虫垂 手術切除組織⇒478
肺 剖検切除組織⇒334
小脳 剖検切除組織⇒719
○皮膚・乳腺 | ○消化管・付属消化器 | ○泌尿生殖器(男性器) | |||
皮膚 | (口腔および喉頭) | 全立腺、精嚢 | |||
乳房 | 口腔 | 睾丸 | |||
乳腺 | 口唇 | 陰茎 | |||
○造血・ リンパ・細網 | 舌 | その他の男性性器 | |||
リンパ節 | 歯 | 男女不明性器 | |||
脾臓 | 歯肉 | ○泌尿生殖器(泌尿器) | |||
骨髄 | 唾液腺 | 腎臓 | |||
○運動器・軟部 | 咽頭 | 腎盂 | |||
骨 | 扁桃 | 尿管 | |||
関節 | ○消化管・付属消化器 | 膀胱 | |||
骨格筋、筋膜 | (上部消化管) | 尿道 | |||
軟骨 | 食道 | その他の泌尿器 | |||
靭帯 | 胃 | ○神経感覚器 | |||
腱、腱鞘 | ○消化管・付属消化器 | 眼および眼付属器 | |||
軟部組織 | (下部消化管) | 大脳(大脳半球,脳梁) | |||
○呼吸器(上部呼吸器) | 小腸,十二指腸膨大部 | 中脳、橋 | |||
鼻 | 空腸および回腸 | 小脳 | |||
鼻腔 | 大腸 | 延髄、脊髄 | |||
上顎洞,他の副鼻腔 | 直腸 | 脳膜、脊髄膜 | |||
喉頭蓋、喉頭 | 肛門 | 内耳 | |||
○呼吸器(肺・気管支) | ○消化管・付属消化器 | 脳神経 | |||
肺 | (肝・胆・膵) | 脊髄神経 | |||
気管 | 肝,肝内胆管 | その他の神経系 | |||
気管支 | 胆道(外胆管,外胆道) | ○内分泌 | |||
肋膜 | 膵 | 下垂体、頭咽管 | |||
縦隔 | ○消化管・付属消化器 | 松果体 | |||
胸膜 | (腹膜・後腹膜) | 副腎 | |||
その他の呼吸器 | 腹膜 | 旁神経節 | |||
○心臓・血管 | 後腹膜、尾仙部 | 甲状腺 | |||
心臓 | その他の消化器 | 副甲状腺 | |||
心臓弁膜 | ○泌尿生殖器(女性器) | 胸腺 | |||
心嚢 | 膣 | その他の内分泌 | |||
血管 | 子宮 | ○その他 | |||
動脈 | 子宮頚部 | 頭頚部 | |||
頚動脈 | 子宮膣部 | 胸郭 | |||
子宮内膜 | 腹部 | ||||
卵管 | 上下肢 | ||||
卵巣 | その他部位 | ||||
胎盤,臍帯 | |||||
絨毛その他 | |||||
外陰およびその他の女性器 |
X線フィルム |
メッセージを構成する場合に特殊文字が使われる。セグメント・ターミネータ、フィールド・セパレーター、成分セパレーター、副成分セパレーター、反復セパレーター、エスケープ文字である。セグメント・ターミネータは必ずキャリッジ・リターン(ASCII、16進0D)である。その他の区切り文字はMSHレコードで定義されている。つまり、フィールド区切り文字は4番目の文字位置で定義され、その他の区切り文字は、コード化文字と呼ばれる、セグメントIDの後の最初のフィールドで定義されている。MSHセグメントで使われる区切り文字の値は、メッセージ全体にわたって使われる。特に理由がなければ、HL7は図2-1にリストした示唆値を推奨する。
Figure 2-1. Delimiter values区切文字の値
セグメントターミネータ | セグメント記録を終了する。この値は、インプリメンタによってて変えることができない。 | ||
フィールドセパレータ | セグメント内で2個の隣接データフィールを分離する。 | ||
成分セパレータ | データフィールド内の隣接成分を分離する。 | ||
反復セパレータ | データフィールド内の反復出現するのを分離する。 | ||
エスケープ文字 | TXとFTフィールドに対するエスケープ文字。 | ||
副成分セパレータ | データフィールド内の隣接副成分を分離する。 |
Segment Terminator セグメントターミネータ
セグメント区切りセグメント区切りは毎セグメントの最終文字である。それはいつもASCIIの改行文字で(16進0D)である。
Field Separator フィールドセパレータ
HL7のフィールドセパレータはセグメント内の隣接したデータフィールドを分離する。それはまたセグメントIDを最初のデータフィールドから分離する。フィールドセパレータを表す値は各メッセージ毎に違えて定義してもよい。MSHセグメントの第4文字はそれがどんな文字であっても、そのメッセージ中はフィールドセパレータとして働く。特別な理由がないかぎり、どのアプリケーションもフィールドセパレータとして"|"を用いることを薦める。
Component Separator 成分セパレータ
成分セパレータは、あるデータフィールドの隣り合った成分を区別するセパレータために使われる。その使用法は、関連するデータフィールドの記述に述べられている。成分セパレータはを表現するキャラクタは、MSHセグメントのエンコーディングキャラクタの最初のキャラクタとして各メッセージ毎に決められる。特別の理由がないかぎり、すべての送信アプリケーションは、成分セパレータとして"^"を推奨する。
Repetition Separator反復セパレータ
反復区切りはあるデータフィールドのおいて、複数の発生事象を区切るため用いられる。それは特別に認められた適切なデータフィールドに限り用いられる。反復区切りを示す文字はMSHセグメントのコード化文字の二番目の文字で示される。特に定めのない限り反復区切りとして"~"が用いられる。
Subcomponent Separator副成分セパレータ
副構成要素区切りはあるデータフィールドの隣接する副構成要素を区切るのに用いられる。その使用は関連するデータフィールドに説明されている。副構成要素区切りとして出現する文字はMSHセグメントのコード化文字データフィールドの第四文字に指定される。特に定めのない限り副成分区切りとして"&"が用いられる。
Escape Character エスケープ文字
テキストフィールド(TXまたはFT型)では、エスケープ文字のような他の特殊文字も許可されます。TXまたはFTフィールドで許可されるどのような文字も、エスケープ文字とすることができる。エスケープ文字を表している単一の文字は、MSHセグメントの符号化文字データフィールドの3番目の文字として指定する。このフィールドはオプションです。エスケープ文字を使う必要のないアプリケーションではこの文字は省略できます。しかし、副成分セパレータがメッセージの中で使われるならば、存在せねばならない。他に考慮する必要がなければ、エスケープ文字として"\"を使用することが推奨されます。
注:区切り文字で囲まれる文字列中でASCII以外の文字セットを使用の場合、区切り文字に先立ちASCII文字セットにもどすこと。もし区切り文字が検出された場合は文字セットはASCIIへリセットしたものとみなす。
Figure 2-2. HL7 data types
String | ||
String | ||
Text data | ||
Formatted text | ||
Numeric | ||
Composite quantity with units | <quantity (NM)> ^ <units (CE)> | |
Money | <quantity (NM)> ^ <denomination (ID)> | |
Numeric | ||
Sequence ID | ||
Structured numeric | <comparator> ^ <num1 (NM)> ^ <separator/suffix> ^ <num2 (NM)> | |
Identifier | ||
Coded values for HL7 tables | ||
Coded value for user-defined tables | ||
Hierarchic designator | <application identifier (IS)> ^ <universal ID (ST)> ^ <universal ID type (ID)>Used only as part of EI and other data types. | |
Entity identifier | <entity identifier (ST)> ^ <assigning authority (HD)> | |
Reference pointer | <pointer (ST) > ^ < application ID (HD)> ^ <main type (ID)> & <subtype (ID)> | |
Patient location | <point of care (IS )> ^ <room (IS )> ^ <bed (IS)> ^ <facility (HD)> ^ < location status (IS )> ^ <patient location type (IS)> ^ <building (IS )> ^ <floor (IS )> | |
Processing type | <processing ID (ID)> ^ <processing mode (ID)> | |
Date/Time | ||
Date | YYYY[MM[DD]] | |
Time | HH[MM[SS[.S[S[S[S]]]]]][+/-ZZZZ] | |
Time stamp | YYYY[MM[DD[HHMM[SS[.S[S[S[S]]]]]]]][+/-ZZZZ] ^ <degree of precision> | |
Code Values | ||
Coded element | <identifier (ID)> ^ <text (ST)> ^ <name of coding system (ST)> ^ <alternate identifier (ID)> ^ <alternate text (ST)> ^ <name of alternate coding system (ST)> | |
Coded element with formatted values | <identifier (ID)> ^ <formatted text (FT)> ^ <name of coding system (ST)>^<alternate identifier (ID)> ^ <alternate formatted text (FT)> ^ <name of alternate coding system (ST)> | |
Composite ID with check digit | <ID number (NM)> ^ <check digit (NM)> ^ <code identifying the check digit scheme employed (ID)> ^ < assigning authority (HD)> | |
Extended composite ID number and name | <ID number (ST)> ^<family name (ST)> ^ <given name (ST)> ^ <middle initial or name (ST)> ^ <suffix (e.g., JR or III) (ST)> ^ <prefix (e.g., DR) (ST)> ^ <degree (e.g., MD) (ST)> ^ <source table (IS)> ^<assigning authority (HD)> ^<name type code (ID)> ^<identifier check digit (ST)> ^ <code identifying the check digit scheme employed (ID)> ^ <identifier type code (IS)> ^ <assigning facility (HD)> | |
Extended composite ID with check digit | <ID (ST)> ^ <check digit (ST)> ^ <code identifying the check digit scheme employed (ID)> ^ < assigning authority (HD) )> ^ <identifier type code (IS)> ^ < assigning facility (HD) | |
Generic | ||
Composite | No new CM's in version 2.3. | |
Demographics | ||
Extended address | <street address (ST)> ^ <other designation (ST)> ^ <city (ST)> ^ <state or province (ST)> ^ <zip or postal code (ST)> ^ <country (ID)> ^ < address type (ID)> ^ <other geographic designation (ST)>^ <county/parish code (IS)> ^ <census tract (IS)> | |
Extended person name | <family name (ST)> ^ <given name (ST)> ^ <middle initial or name (ST)> ^ <suffix (e.g., JR or III) (ST)> ^ <prefix (e.g., DR) (ST)> ^ <degree (e.g., MD) (ST)>^ <name type code (ID) > | |
Extended composite name and ID number for organizations | <organization name (ST)>^ <organization name type code (IS)> ^<ID number (NM)> ^ <check digit (NM)> ^ <code identifying the check digit scheme employed (ID)> ^ <assigning authority (HD)> ^ <identifier type code (IS)> ^ <assigning facility ID (HD)> | |
Extended telecommunications number | [NNN] [(999)]999-9999 [X99999] [B99999] [C any text] ^<telecommunication use code (ID)> ^ <telecommunication equipment type (ID)>^ <email address (ST)> ^ <country code (NM)> ^ <area/city code (NM)> ^ <phone number (NM)> ^ <extension (NM)> ^ <any text (ST)> | |
Specialty | ||
Channel definition | For waveform data, see Chapter 7, Section 7.15.3. <channel identifier (*)> ^ <electrode names (*) > ^ <channel sensitivity/units (*) > ^ <calibration parameters (*)> ^ <sampling frequency (NM)> ^ <minimum/maximum data values (*)> | |
Encapsulated data | Supports ASCII MIME-encoding of binary data. <source application (HD) > ^ <type of data (<main type (ID)> & <subtype (ID)> ^ <encoding (ID)>^<data (ST)> | |
Multiplexed array | For waveform data. <sample 1 from channel 1 (NM)> ^ <sample 1 from channel 2 (NM)> ^ <sample 1 from channel 3 (NM)> ...~<sample 2 from channel 1 (NM)> ^ <sample 2 from channel 2 (NM)> ^ <sample 2 from channel 3 (NM)> ...~ | |
Numeric array | For waveform data, see Chapter 7, Section 7.15.1. <value1 (NM)> ^ <value2 (NM)> ^ <value3 (NM)> ^ <value4 (NM)> ^ ... | |
Composite price | In version 2.3, replaces the MO data type. <price (MO)> ^ <price type (ID)> ^ <from value (NM)> ^ <to value (NM)> ^ <range units (CE)> ^ <range type (ID)> | |
Timing/quantity | For timing/quantity specifications for orders, see Chapter 4, Section 4.4. <quantity (CQ)> ^ <interval (*)> ^ <duration (*)> ^ <start date/time (TS)> ^ <end date/time (TS)> ^ <priority (ID)> ^ <condition (ST)> ^ <text (TX)> ^ <conjunction (ID)> ^ <order sequencing> |
* for subcomponents of these elements please refer
to the definition in the text.
文字列データは、左詰めにされこれに空白がうしろに続いてもよい。任意の表示可能な(印刷可能な)ASCII文字(20から7Eまでの16進値)である。例:|almost any data at all|
文字列データは、ユーザーに対し表示するためにある(ターミナルまたはプリンターによって)。文字列に先行空白を挿入した方がユーザが見やすいということもあるので、文字列は必ずしも左詰めにするわけではない。この種のデータは表示することが目的なので、表示装置を制御するためのエスケープ文字シーケンスを含むことがある。先行空白文字を挿入し、後書き空白を取り除くとよい。 例:|
leading spaces are allowed.|
TXデータは表示するためにあるので、反復区切文字をTXデータ・フィールドで使うと、それは一連の反復行がプリンターまたはターミナル上に表示されることを意味する。したがって反復区切文字は、パラグラフ・ターミネータまたはハード・キャリッジ・リターンとみなされる。(そのテキスト内にCR/LFが挿入されたように表示される)。
受信システムでは、任意の大きさの表示ウィンドウに合わせるためテキストを繰り返し区切り文字間でワードラップするが、繰り返し区切り文字で始まる行はすべて新たな行になる。
このデータ型は、フォーマット指示を埋め込み追加することで文字列データ型を拡張したものである。これらのフォーマット指示は固有であり、フィールドの使用環境から独立している。実際の指示とその表記法は本章の後半で説明する。文字列データ・フィールドとFTフィールドとの違いは、長さが任意(65kまで)であることと、エスケープ文字で囲まれたフォーマット・コマンドを含むことである。 例:|\.sp\(skip one vertical line)|
ASCII数字列として表記される数字は、オプションの先行符号(+または−)、数字、そしてオプションの小数点から構成される。符号がない場合、その数値は正数であると仮定される。小数点がない場合、その数値は整数であると仮定される。 例:|999| |-123.792|
先行ゼロまたは小数点の後の後書きゼロは無意味である。01.20と1.2という2つの数値は同一である。オプションの先行符号(+または−)およびオプションの小数点(.)を除いては、数字以外のASCII文字は許されない。したがって、値“<12”は、文字列データ型としてコード化しなければならない。
常にフォーマットYYYYLLDDで表記。 例:|19880704|
24時間表記法による、フォーマットHHMM[SS[.SSSS]][+/-ZZZZ]を常に使用する。秒指定(SS)はオプションである。存在しない場合、それは00と解釈される。小数の秒指定は同様にオプションである。存在しない場合、それは.0000と解釈される。小数の秒は、秒より高い精度の時間を必要とする場合に送信される。分、時間、またはそれ以上の時間単位を小数で表記することはできない。発信者の時間帯は、万国標準時(以前はグリニッジ標準時として知られていた)からのオフセットとしてオプションで送られることがある。発信者の時間帯が特定のTMフィールドに存在しないが、MSHセグメントの日時フィールドの一部として含まれる場合は、MSH値がデフォルトの時間帯として使われる。それ以外の場合、その時間は発信者の現地時間を参照するものと解釈される。真夜中は0000と表記する。 例:
|235959+1130| 1 second
before midnight in a time zone eleven and half hours ahead of
Universal Coordinated Time (i.e., east of Greenwich).
|0800| Eight AM, local time of the sender.
|093544.2312| 44.2312 seconds after Nine thirty-five AM, local
time of sender.
日付と時間を含む、イベントの正確な時間から成る。タイムスタンプのフォーマットは、必ずつぎのようなものである。
YYYYLLDD[HHMM[SS[.SSSS]]][+/-ZZZZ]^<精度>
タイム・スタンプの日付部は日付フィールドの規則に従う。時間部は時間フィールドの規則に従う。誕生日として使われるとき、HHMM部はオプションである。存在しない場合、HHMM部はデフォルトで0000、すなわち、まさに明けようとしているその日の真夜中になる。HL7コード化規則の中で使われる特定のデータ表記はISO
8824-1987(E)との互換性がある。オプションの秒成分はその日付の精度を示す(Y
= 年、L
= 月、D
= 日、H
= 時間、M
= 分、S
= 秒)。(フィールドの最大長は26である)。例:
|17760704010159-0600| 1:01:59 on July 4, 1776 in the Eastern Standard
Time zone.
|17760704010159-0500| 1:01:59 on July 4, 1776 in the Eastern Daylight
Saving Time zone.
|198807050000| Midnight of the night extending from July 4 to
July 5, 1988 in the local time zone of the sender.
|198807050000^D| Same as prior example, but precision extends
only to the day. Could be used for a birthdate.
HL7規格では、すべてのシステムが日常的に時間帯オフセットを送るよう強く推奨するが、強制はしない。HL7システムではすべて時間帯オフセット受け入れる必要があるが、その実装はアプリケーションに任される。多くのアプリケーションの場合、関心ある時間はその発信者の現地時間である。たとえば、東部標準時間帯にあるアプリケーションが12月11日午後11:00にサンフランシスコで入院が発生したという通知を受けた場合、その入院を12月12日ではなくて(現地時間の)12月11日に発生したものとして扱うのがよい。
この規則における一つの例外は、臨床システムが、互いに近くに存在しながら時間帯の異なる複数の病院で収集された患者データを処理する場合である。そのようなアプリケーションは、そのデータを共通の表記に変換することがある。同じような問題は、サマータイムとの切り替え時にも発生する。HL7は、情報の送信時に時間帯情報を含めるよう要求することでそのような要件に対応する。しかし、ここで検討した処理のどちらを受信システムが採用するかは指定しない。
この種のフィールドで使う値は、正当な値のテーブルから引用される以外はSTフィールドで使うフォーマット規則に従う。IDフィールドの例として宗教、性別などがある。
NMフィールド形式の正整数。このフィールドの使用方法は、それが現れるセグメントとメッセージを定義している章で定義する。
他の有意データ・フィールドと組合せるフィールド。それぞれの部分は成分と呼ばれる。CMフィールドの特定成分は、そのフィールド記述の範囲内で定義される。その他個別に識別される複合フィールドもあり、それについては以下に記述する。このデータ型の使用は発展的に解消し、独自のデータ型を新たに作成する予定である。
HL7フィールドの成分そのものが成分を含むHL7データ型である場合、その区切り文字は一ランク下位に落とされる。したがって、CEデータ型として示された成分は、<識別子&テキスト&コーディング方式名>としてコード化すべきである。HL7区切り文字は再帰的でないので、成分を含むHL7データ型は副成分となりえないことに注意。このレベルの詳細情報が必要な場合、HL7データ型の各成分は、別々の副成分としてコード化することができる。この例に関しては、タイミング/数量データ型のオーダーシーケンス化成分にある実施者オーダー番号のコード化方式を参照のこと。
<ID番号(NM)>
^ <チェック・ディジット(NM)>
^ <採用チェック・ディジット・スキーマを識別するコード(ID)>
^ <割り当て施設ID(ST)>
このデータ型は、たとえばPID-3-患者ID(内部ID)など、通常チェック・ディジットを含むフィールドで使われる。現場で、あるCKフィールドにチェック・ディジットを使っていない場合、第2、第3成分は評価されない。
このデータ型のチェック・ディジットは、メッセージ処理システムが追加生成するわけではない。それは、送信アプリケーション内で使われる識別番号に含まれる。送信アプリケーションが識別番号内に自己生成チェック・ディジットを含まない場合、この成分はnullとして評価すべきである。
割当施設IDは、データを保管するシステムの一意な名前(最大長6文字)である。それはSTデータ型であり、その依頼者(または実施者)オーダー番号のアプリケーションIDに等しい(第4章を参照)。割当施設IDは、与えられたHL7実装システム全体にわたって一意である。
チェック・ディジット・スキーマ・コードは、テーブル0061 − チェック・ディジットスキーマで定義する。表
0061
チェック・ディジット・スキーマ値 記述M10
Mod 10 アルゴリズムM11
Mod 11 アルゴリズム
例:
|128952^6^M11^ADT01|
Mod10チェック・ディジットを計算するためのアルゴリズムは以下の通り
あなたが識別子=12345を持つと仮定する。右側から数えて奇数桁、つまり531を考える。この数を2倍して1062を得る。右から数えて偶数桁、すなわち42を取り、これに1062を付けたして421062を得る。この数字の6桁すべてを加算して15を得る。15の次に大きい10の倍数からこの数を減ずる、つまり20-15により5を得る。これがMod10チェック・ディジットである。401の場合のMod10チェック・ディジットは0である;9999の場合は4である;99999999の場合は7である。
Mod11チェック・ディジットを計算するためのアルゴリズムは以下の通り
用語
d = 1の位から始まり、以降10の位、100の位、...と続く各位の数字
w = 1の位から始まり、以降10の位、100の位、...と続く各位の重み。Wの値は2、3、4、5、6、7、2、3、4、5、6、7、...と続く(6桁単位で繰り返す)
c = チェック・ディジット
計算
(ステップ1)
m = 1の位から開始し、それぞれの位について計算した(d
* w)の合計
d = 1の位から最高桁の位までの各桁の数字
w = 1の位から始まり、6桁単位で繰り返す2から7までの各桁の重み
(ステップ2)
c1 = m mod 11
(ステップ3)
c1 =0の場合はc1
=1に置き換える。
(ステップ4)
c =(11−c1)
mod 10
例: if the number is 1234567,
then the mod 11 check digit = 6
計算は以下の通り
m =(7*2)+(6*3)+(5*4)+(4*5)+(3*6)+(2*7)+(1*2)
= 14 + 18 + 20 + 20 + 18 + 14 + 2
= 106
c1 = 106 mod 11
= 7
c = (11-c1) mod 10
= 4 mod 10
= 4
上記以外のチェック・ディジット計算アルゴリズムが存在して、現地双方の取り決めにより使うことができる。
<数量>^<単位>
第1成分は数量である。第2成分はその数量の単位である。デフォルトの単位で検査を測定した場合、その単位は送信する必要ない。その単位がISO+単位であるなら小文字の省略形を使用するとよい
。その単位がANSIまたはローカル定義のものならその単位とソース・テーブルを記録しなければならない。
例:
|123.7^kg| kilograms
is an ISO unit
|150^lb&&ANSI+| weight in pounds is a customary US unit
defined within ANSI+.
このデータ型は、コード、およびそのコードと関連するテキストを送る。この型は、次に述べる通り、2つのグループに整備された6個の成分を持つ:
〈識別子〉^〈テキスト〉^〈コーディング方式名〉^〈代替識別子〉^〈代替テキスト〉^〈代替コーディング方式名〉
CEデータ型の6成分すべてを設定すると、このデータ型の長さは少なくとも60になる。
以下のように定義される:
識別子: 後ろの<text>によって参照される項目を一意に識別する文字列(コード)。異なるコーディング・スキーマでは、異なる要素を持つ。
テキスト: 問題としている項目の名前または記述。たとえば、心筋梗塞とかX線撮影所見など。そのデータ型は文字列(ST)である。
コーディング方式名: コーディング方式には一意な識別子が割り当てられる。この成分は、識別子成分内で使われているコーディング・スキーマを識別するのに役立つ。識別子成分とコーディング方式名成分の組合せは、データに対して一意なコードである。下位互換性のため、この成分がない場合は、ASTM拡張子を持つCPT-4、つまりAS4を意味すると解釈される。ここに指定されるその他のコーディング方式は、ICD-9、ICD-10、SNOMEDなどである。各方式には一意な識別文字列が与えられる。現在の「ASTM
1238ー88診断/手順/検査/薬剤ID/健康結果」コーディング方式は、以下のテーブルで識別される。その他の方式は必要に応じて追加される。
代替成分: これらの3つの成分は、上記と同様、代替方式または現地コーディング方式を定義するためにある。代替テキスト成分が存在せず、代替識別子が存在すると、代替テキストはテキスト成分と同じであると解釈される。代替コーディング方式成分が存在しない場合、それはローカル定義の方式であると解釈される。
注記: このデータ型では2組の等価コードを表現しているが、それはCE型フィールドの反復とは意味が違っている。反復を用いる場合は、いくつかの明瞭なコード(明瞭な意味を持つコード)を送信するのが普通である。
例:|54.21^Laparoscopy^I9^42112^^AS4|
このデータ型は、コード、およびそのコードと関連するフォーマット化テキストを送る。このデータ型は、レポートの詰め込みテキスト部に使用するフォーマット化テキスト(たとえば、単純胸部X線について標準的に記述された放射線所見など)を初めて送る場合に使用する。受信システムは、この情報を保存し、次のメッセージではその識別子だけを送信すればよい。このデータ型のもう一つの考えられる使用法は、フォーマット化テキストを含むマスターファイル・レコードを送ることである。
このデータ型は、以下のような2つのグループ化から成る6個の成分を持つ:
<識別子>
^ <フォーマット化テキスト>
^ <コーディング方式名>
^ <代替識別子>
^ <代替フォーマット化テキスト>
^ <代替方式名>
主要成分、代替成分とも、第2成分および第5成分がフォーマット化テキスト・データ型であるという点を除いて、CEデータ型の場合と全く同様に定義される。例:
OBX||CF|71020^CXR^CPMC||79989^
\H\Description:\N\\.sp\\ti+4\Heart is not enlarged. There is
no evidence of pneumonia, effusion, pneumothorax or any masses.\.sp+3\\H\Impression:\N\\.sp\\.ti+4\Negative
chest.^CPMC
このデータ型は、別のシステムに保存されているデータの情報を伝送する。このデータ型には、そのシステムに保存されているデータを一意に識別する参照ポインタ、そのシステムの識別、およびデータの型が含まれる。 <ポインタ>
^ <アプリケーションID>
^ <データの型>
ポインタ: データを保存するシステムが割り当てる一意なキー。そのキーはSTデータ型であり、データを識別しそのデータにアクセスするのに使う。
アプリケーションID: データを保存するシステムの一意な名前
(最大長6文字)。それはSTデータ型である。依頼者(または実施者)アプリケーションIDに同じ。
データ型: 保存データの型を表すコードで、それはID
データ型である。
表0191 データの型
値 記述
SI スキャンされた画像
NS スキャンされない画像
SD スキャンされた文書
TX 機械で読めるテキスト文書
FT フォーマットされたテキスト
その他の型は必要に応じて追加する。 例: |1234A321634BC^EFC^SD|
サービスの実施時期とその頻度を指定する。数量/タイミング定義を参照のこと。
〈ID番号〉^〈姓〉^〈名〉^〈ミドルネーム(イニシャルも可)〉^〈接尾辞(たとえばJR)〉^〈接頭辞(たとえばDR)〉^〈学位(たとえばMD)〉^〈ソーステーブル〉
^ <割当て権限者>
^ <名前タイプコード>
^ <チェックデジット>
^ <チェックデジット方法>
^ <識別タイプコード>
^ <割当て施設>
割当て権限者の副成分
: <namespace ID (IS)> & <universal ID (ST)> &
<universal ID type (ID)>
割当て施設の副成分
: <namespace ID (IS)> & <universal ID (ST)> &
<universal ID type (ID)>
コード値およびテキスト名により人物を識別するフィールド。第1成分は、現場固有のテーブルに従ってコード化されたIDである。第2成分から第7成分は人物名を表すPNフィールドである。第8成分は、第1成分で使われるソース・テーブルを指定する。特定のフィールドでは、それぞれの現場でIDまたは名前を省略することができる。
例: |12372^RIGGINS^JOHN^""^""^""^MD^ADT1|
|12372|
|^RIGGINS^JOHN^""^""^""^MD|
〈姓〉^〈名〉^〈ミドルネーム(イニシャルも可)〉^〈接尾辞(たとえばJR)〉^〈接頭辞(たとえばDR)〉^〈学位(たとえばMD)〉^〈名前タイプ〉^〈名前表示コード〉
上にリストしたように、名前は複数のフリーテキスト成分から成る。PNフィールドの最大長は、成分セパレーターを含めて48文字である。送信システムは大文字と小文字の混合、またはすべて大文字を送ることができる。必要なら、受信システム側ですべて大文字に変換してもよい。 例:|Smith^John^J^III^DR^PHD^L|
Name type code (ID) Table
0200 - Name type
Description | |
Alias Name | |
Legal Name | |
Display Name | |
Maiden Name | |
Adopted Name |
Name representation code (ID) Table 4000 - Name representation
Description | |
Ideographic (i.e., Kanji) | |
Alphabetic (i.e., Default or some single-byte) | |
Phonetic (i.e., ASCII, Katakana, Hirigana, etc) |
成分:
<看護単位>
^ <部屋>
^ <ベッド>
^ <施設>
^ <場所の状況>
^ <所在場所のタイプ>
^ <建物>
^ <階>
^ <場所の詳細>
患者の所在場所やその状況を表現する。看護単位とは診療場所や部門をいう。部屋とは診療室や病室をいう。場所の状況でベッドのあき状況などを表示する。所在場所のタイプをコードで表現する。
成分: <数量>^<時間間隔>^<継続時間>^<開始日時>^<終了日時>^<優先度>^<条件>^<テキスト>^<連結>^<オーダーシーケンス化>
定義: 数量/タイミング(ORC-7,OBR-27)は、オーダーセグメントによって述べられたサービスがいつ,どのような頻度で行なわれるかを規定する手段を与える。それは、繰り返しを持つことができる複合多重成分フィールドである。すなわち複数回の数量/タイミング指定が、区切り文字で分離されて現れる。数量/タイミング指定の成分を、以下に述べる。
Subcomponents: 副成分: <数量&単位>
定義: 各々のサービス間隔で供給される必要があるサービスの量。たとえば2つの血液培養が4時間毎に得られるとすれば、数量が2である。もし3ユニットの血液が血液型を調べクロスマッチされるならば、数量は3である。デフォルト値は1である。単位が要求される時、後ろの成分で限定するものによって明示され加えられる。
Subcomponents: <繰り返しパターン&明確な時間間隔>
定義:繰り返されるサービスの時間間隔を決める。デフォルトは1回のみである。第1副成分は繰り返しパターンである。第2副成分はパターンが実行される明確な時間である。
User-defined table 4001 - Repeat pattern
Q<integer>S | every <integer> seconds秒毎 | |
Q<integer>M | every <integer> minutes分毎 | |
Q<integer>H | every <integer> hours時間毎 | |
Q<integer>D | every <integer> days日毎 | |
Q<integer>W | every <integer> weeks週毎 | |
Q<integer>L | every <integer> months (Lunar cycle)月毎 | |
Q<integer>J<day#> | 特定の曜日に繰り返す。Jはフランス語のjour(day)から。もし<整数>がないならば、繰り返しレートは1と仮定する。日付の番号は、1=月曜日から7=日曜日までカウントする。それゆえQ2J2は第2火曜日毎、Q1J6は、土曜日毎を意味する。 | |
BID | 1日2回、施設が決めた時刻(たとえば、9AM-4PM) | |
TID | 1日3回、施設が決めた時刻(たとえば、9AM-4PM-9PM) | |
QID | 1日4回、施設が決めた時刻(たとえば、9AM-11AM-4PM-9PM) | |
xID | 1日"X" 回、施設が決めた時刻、Xは数字5より大。(例えば5ID=一日5回、8ID=一日8回) | |
注:上記の4つの指定はいずれもそのQ<整数>H対応と同等ではない。たとえばQIDは、Q6Hではない。前者は不等間隔に置かれる;後者は等間隔に置かれる。 | ||
QAM | 朝に、施設が決めた時刻に。 | |
QSHIFT | 3回の8時間シフトの各々の間で、施設が決めた時刻に。 | |
QOD | 隔日(Q2Dと同じ) | |
QHS | 毎日就寝前に。 | |
QPM | 夕方、施設が決めた時刻に。 | |
C | サービスの提供は連続的に初めの時刻から終わりの時刻まで | |
U <spec> | スペック) 将来使用のため。<スペック>がUNIXのクローンで定義された時間隔仕様である場合。 | |
PRN | 必要に応じて与えられる。 | |
PRNxxx | xxxがなんらかの頻度コード(たとえば、(PRNQ6H));必要に応じて頻度期間にわたって与えられる。 | |
Once | 一度だけ。これは、この成分がnullである時、デフォルトである。 |
定義:
次のフォーマットにおいて、第1副成分のコードによって参照された実際の時刻を明確にリストする:HHMM,HHMM,HHMM,...。この第2副成分は、実際の投薬時刻が施設内で変化する場合等、第1副成分を明らかにするために使用される。オーダーの期間が1日を超えるならば、この新しい副成分が実際に役立つのは次の場合に限る。すなわち同じ投薬時刻がオーダーの各々の日に対して発生する場合である。オーダーの実際の開始時刻(数量/タイミングフィールドの第4副成分によって与えられる)が、リストの最初の明確な時刻の後であるならば、最初の投薬は、開始時刻の後の最初の明確な時刻とする。患者が明確な時間の異なったセットを持っている場所へ移動する場合、現在のオーダーは、変更された明確な時間を示している新しい数量/タイミングフィールドで更新される。
Ex: 数量/タイミングフィールドの第2成分:
...^QID&0230,0830,1430,2030^...
定義: サービスが開始された後で、サービスがどのくらい長く続くかを示す。デフォルトは、INDEF(不定)である。この成分は、以下の通りにコード化される:
S<integer> | = | <integer> seconds 秒 |
M<integer> | = | <integer> minutes 分 |
H<integer> | = | <integer> hours 時間 |
D<integer> | = | <integer> days 日 |
W<integer> | = | <integer> weeks 週 |
L<integer> | = | <integer> months 月 |
X<integer> | = | オーダーで指定された時間間隔成分の繰り返し回数。2つの血液培養に対する要求Q2H X3、2つの血液培養を3つの異なった時刻に2時間おきに入手して合計6つの血液培養を入手するという意味である。 |
T<integer> | = | 明記されている時間間隔と量で、合計の<整数>『DOSAGE』が蓄積されるまで。単位は、「数量」フィールドにおけると同じであると仮定される。 |
INDEF | = | 期間を特に定めない(不定)-同様にデフォルト |
定義:依頼者によって規定される。その場合それはサービスを開始する必要がある最も初めの日時を示す。多くの場合、しかしながら、開始日時は、オーダーレコード(たとえば、(緊急)-STAT)の他のフィールドによって示唆されるか、あるいは定義される。そのような場合、このフィールドは空となる。
実施者サービスは、オーダーを受領後このフィールドの値をしばしば記録する。一方実施サービスの内部使用のために、開始日時を基礎にして終了時刻を計算する
定義:サービスを要求する人によってこの値が指定された時は、このフィールドはサービスが行なわれるべき最後日時である必要がある。ここで明示された時間までに行なわれなかったならば、それは行うべきではない。要求する人がこの値を満たすとは限らない。しかし実施者サービスは、それが受け取る指示および実際の開始時間を基礎として、満たしてもよい。
終了日時の値に関係なく、サービスは、継続時間または終了日時によって指定された最も早い日時に終了すべきである。
定義: 要求の緊急度を述べる。次の値が提案される(優先度のデフォルトはRである):
S | = | 緊急 | 最も高い優先度で |
A | = | できるだけ早く | Sオーダーの後に満たせ |
R | = | ルーチン | デフォルト |
P | = | 術前 | |
C | = | 返信 | |
T | = | タイミングがクリティカル | 要求は、要求された時間に最も近いことが重要であるという意味である。たとえば、抗生物質血中濃度である |
PRN | = | As Needed |
値『T』(タイミングがクリティカル)を使用するならば、クリティカルの程度は次のように明示できる:
Format:
TS<integer> | = | 秒以内で |
TM<integer> | = | 分以内で |
TH<integer> | = | 時間以内で |
TD<integer> | = | 日以内で |
TW<integer> | = | 週以内で |
TL<integer> | = | 月以内で |
オーダーの連続指定の場合、これらの値は、先行オーダーから後に続くオーダー全部に対してタイミングの重要性を規定する。優先度成分を反復する場合はスペースで区切る。
定義: これは、投薬条件を記述するフリー・テキストフィールドである。たとえば、「PRN pain」、「血圧を110以下に保て」など。このフィールドにテキストが存在する場合、投薬方法または投薬時期(あるいはその両方)を決定するため人間が見直す必要がある。
定義: 指示(オプショナル)の完全なテキストバージョン。
定義: この成分がnullでなければ、反復区切り文字を使用して、2番目のタイミング指定を後に続ける。このフィールドは3つの値を採ることができる:
a) S = Synchronous 同期
今回の指定の後に次の指定を行う(ORC−4^4−開始日時、およびORC−4^5−終了日時成分により制限を受けなければ)。
”S”指定は、最初のタイミング・シーケンスの後に2番目のタイミング・シーケンスが続くことを示す。たとえば、最初の1時間はQ15分ごとに血圧を測定し、次の日には2時間ごとに血圧を測定するよう依頼する。
b) A = Asynchronous 非同期
今回の指定と並行して次の指定を行う(ORC−4^4−開始日時、およびORC−4^5−終了日時成分により制限を受けなければ)。連結”A”により、投薬時などに散見される、2つの指示の並行指定が可能になる。たとえば、月曜、水曜、金曜にプレドニゾン1錠、火曜、木曜、土曜、日曜には1/2錠。
c) C = This is an actuation timeこれは開始時間である
このコードの後にはサービスの終了時間が続く。このコードにより、サービスを起動すべき(採血など)時間・優先度から、サービスを終了すべき(結果報告など)時間・優先度が区別できるようになる。
連続サービスあるいは循環サービスの場合、サービスを実際に停止するポイントは、成分ORC−4^5−終了日時またはORC−4^3−継続時間の、どちらかより早い停止時間を示す成分により決定される。通常、この2つの成分のうち1つだけが存在する。しかし以下のような指定によりEKGを要求した場合は、反復数(3)のほうがより早い停止時間を定義しているので、EKGは3日間だけ実施されることになる。
^1^QAM^X3^D10
定義: 実際の現場ではさまざまな状態が想定される。たとえば、あるまとまった点滴(IV)溶剤を要求するオーダーを作成した場合は、個々の点滴溶剤(各々それ自体が1個のオーダー)のシーケンスを指定する必要がある。
また、“PRN pain”などある種の結果条件がオーダー指示に含まれる、というような状態も考えられる。現在は、ORC−4−数量/タイミングのフリー・テキスト“条件”成分により任意の条件を指定することができる。しかし、完全にコード化したオーダー・シーケンスあるいは結果条件をサポートするために、次のパラグラフでORC−4−数量/タイミングの第10番成分を定義した。
この第10成分のサポートするシーケンス化条件は、あるオーダーの終了に基づく。
第11成分以降は将来に備えた予約であり、オーダーの実行前に複数の条件を評価するよう指定するのに使用する。将来をにらんだこのような指定により、現在の数量/タイミング定義との上位互換性が保たれる。
注記: 第10成分が存在する場合、第7成分(条件成分)は、依頼のさいに表示されるテキスト“注記”とみなされる。すなわちシステムは、このテキストをシーケンス化指定の一部として解釈することはない。 |
シーケンス条件を定義するために、数量/タイミング・フィールド成分の第10成分は、図4−7に示す副成分に分割される
Notes | ||
シーケンス/結果フラグ | Sはシーケンス状態; Cは循環, R は将来の使用のためリザーブしてある。 | |
依頼者オーダー番号 | 必須/オプション: 2つの副成分を使用する;何故なら依頼者オーダー番号は2つの副成分を持つためである。HL7では副成分の副成分は定義していない。 | |
実施者オーダー番号 | 必須/オプション: 2つの副成分を使用する;何故なら実施者オーダー番号は2つの副成分を持つためである。HL7では副成分の副成分は定義していない。 | |
シーケンス状態値 | 許容状態値は、プロジェクト計画法で通常使用される形を持つ: | |
<one of "SS", "EE", "SE", or "ES"> +/- <time> | ||
1文字目は先行オーダーの開始時間(S)又は終了時間(E)を意味する。先行オーダーは、副成分1、2又は3、4の依頼者又は実施者オーダー番号によって定義される。 | ||
2文字目は後続オーダーの開始時間(S)又は終了時間(E)を意味する。この後続オーダーは、ここの数量/タイミング仕様を含むオーダーである。時間として、先行および後続の始まり又は終わりの間隔を指定する(下記に例を示す)。. | ||
<時間>の定義: S<integer> <integer> 秒 M<integer> <integer> 分 H<integer> <integer> 時間 D<integer> <integer> 日 W<integer> <integer> 週 L<integer> <integer> 月 | ||
最大繰り返し数 | 最大繰り返し数が使用されるのは循環グループだけである。繰り返し総数は、最後の繰り返しの終わりの日付/時間又は親の終わりの日付/時間のうち、最初に来る方によって制約される。 |
使用上の注意:以下を仮定する。
先行オーダーは、「ORC−4−数量/タイミング」の第10成分の副成分2と3において、依頼者オーダー番号としてOE1000&OrdEntにより定義される。
後続オーダー、つまり今回のオーダーは、ORCセグメントに依頼者オーダー番号OE1001^OrdEntを持つ。
次のシーケンス条件値の意味を説明する。
ES + 10M | 「OE1000&OrdEnt(先行オーダー)の終了時間 + 10分」により、後続オーダー、OE1001^OrdEnt(今回のオーダー)の開始時間を定義する;つまり、先行オーダーが終了してから10分後に、このオーダーを開始せよ、ということ。 |
SS - 10M | 「先行オーダーの開始時間−10分」によりこのオーダーの開始時間を定義する。つまり、先行オーダーの10分前にこのオーダーを開始、ということ。 |
反復すべき循環オーダーがある場合、実行される最初のオーダーは、アスタリスク(*)で始まる“シーケンス条件値”を持つ。
Example:
*FS+10M | 第10成分に指定された条件を評価せずに、このオーダーを1回実行する。指定された外部オーダーの開始・終了日時がこの条件に合致したときのみその実行を繰り返す。このように指定すると、各サイクルでオーダーが1回反復される。 |
注記: オーダーを繰り返すには、依頼アプリケーションは、最初のオーダーの数量/タイミングを指定する際に、サイクル内の最終オーダーの依頼者オーダー番号を指定できなければならない。 |
親子パラダイムを使用して、4つのIVオーダーから成る循環グループを指定するには、親はIVのカスタム・グループを指定する。すると、以下のように処理が実行される。
2番目の子オーダーのORC−4−数量/タイミングは、それが1番目の子オーダーに続くことを示す。
3番目の子オーダーのORC−4−数量/タイミングは、それが2番目の子オーダーに続くことを示す。
4番目の子オーダーのORC−4−数量/タイミングは、それが3番目のオーダーに続くことを示す。
4つの子オーダーから成るグループを循環的に繰り返すには次のように処理が実行される。:
1番目の子オーダーのORC−4−数量/タイミングは、この子オーダーが、他のオーダーが終了したかどうかとは無関係に、1度実行されることを示す。
この子オーダーが2回目に実行されるのは、4番目のオーダーが終了してからである。
このスキームにより、下記情報を追跡することができる:
親オーダーのレベルで返答すべきオーダー・グループ全体の状態。
対応する子オーダーの状態をフォローすることによって、IVオーダーそれぞれの状態。
個別のオーダー例:同じグループのオーダーは、その数量/タイミング・フィールド内のデータによってのみ連携させることで、4つのオーダー(共通の親のない)を1グループとして送ることができる。この場合HL7では、グループ全体のオーダー状態をまとめて伝送する便利な手段がないので、4つのオーダーの個々の状態を別々に伝送するしかない。
キャンセル/中断/保留オーダー制御イベント:
ここでは、指定された先行オーダーが通常通り実行されることを想定している。したがって、先行オーダーのキャンセル(あるいは中断、保留)は、後続の関連オーダーすべてを取り消す(あるいは中断する、保留する)ことを意味する。
参照されているオーダーが取り消された(あるいは中止、保留された)場合、今回のオーダーはそれと同じ状態を継承する。
保留の場合、先行オーダーの保留を解除することは、その該当オーダーも解除するという意味である。(したがって、そのオーダーは第10成分内の指定にしたがって実行することができる。)
3^once
指定時刻にサービスを実行する。たとえば、3単位の輸血を1回実行せよというオーダー。
1^QHS^X2
就寝時にサービスを2回実行する。たとえば、2夜連続、就寝時に1単位の輸血。
1^C^3D
3日間サービスを継続する。
1^Q1H^X4^^^^PVCs>10/min
患者のPVCが毎分10を越える場合は、最大4回、1時間ごとにEKGを実行する。
1^Q2J^^1432
毎週火曜日、午後2:32にサービスを実行する。
1^^^^198911210800
11/21/89 0800前に検査を実行する。たとえば手術前の臨床検査。
1^Q3600S^X5^198911051030
11/5/89の午前10:30より、5時間に渡って、1時間ごとにサービスを実行する。血糖採取など。
1^QAM^X3^^^^^^S~1^QOD^4D^^^^if K+>5.5.
3日間毎朝サービスを実行し、血清カリウムが5.5を越える場合、4日間(つまり最大2回)1日おきにサービスを朝に実行する。
^^^198812120800^^T^^Trough specimen for MIC^C~^^^^^R
12/12/1988午前8:00きっかりに採血し、ルーチンにしたがい結果を報告する。
検査結果コメントを必要とする場合、必要とするOBXに続いてNTEでコメントするか、検査項目IDを接尾辞で修飾することによりOBXを追加する方法がある。コメントの性格が明確になる後者の方法を推奨する。以下にその方法について解説する。
放射線科などの部門から送信される読影レポートは通常、多くの副成分から構成される(たとえば胸部X線レポートは、記述、診断、指導から構成することができる)。心電図などのその他の検査には、そのような類似の成分だけでなく数値検査(左心室拡張期の直径など)も含まれる。外科病理学レポートには、採取部位、概略記述、詳細記述および各検体の仮診断など複数の検体・レポート関連情報を含むことができる。
HL7は、叙述的報告共通成分に使う検査IDを構築するためのコード接尾辞を定義した(図7.1を参照)。そのような成分に使う検査項目は、適切な接尾辞を検査セットID(どのようなコーディング方式の場合でも先行OBRの「OBR−4−検査項目ID」内のID)に連結することで得られる。たとえば、胸部X線診断用の検査IDは、胸部X線検査ID(CPT4の場合、71020)、副成分区切り文字、それに接尾辞“IMP”から構成される(つまり71020&IMPになる)。
送り手と受け手が合意した場合、結果セグメントの“検査ID”成分は、先行OBRの検査IDと同じならば、オプションで省略することができるだろう。この場合、結果セグメントのOBX−3−検査項目内には&IMP、&RECなどと記述して、アンパサンと接尾辞だけを送信すればよい。完全なコードは、「(オーダー・セグメントに記録された)検査項目+検査セグメントに記録された識別子」であると仮定されるだろう。
Diagnostic Impression 所見 | ||
Recommendation 指導 | ||
Confirming | ||
Procedure Medication 投薬治療 | ||
Anatomic Site 部位 | ||
Device/Instrument 機器/器具 | ||
Serial # Device/Instrument 機器/器具の連番 | ||
Bulk Text Reports テキスト・レポート | ||
Gross Or General Description Of The Study 検査の概略記述または概要 | ||
Microscopic Or Secondary Description 詳細または2次的記述 | ||
Technician's Comment 医療技術者のコメント | ||
Addendum Note 追加メモ | ||
Other その他 | ||
Diagnosis Onset Date/Time 診断開始日時 | ||
Diagnosis Resolution Date/Time 診断終了日時 | ||
Comparison Study 比較検査 | ||
Comparison Date/Time 比較日時 | ||
Comparison Results 比較結果 | ||
Comparison Change 比較変化 | ||
Predicted Value 推定値 | ||
Percent Predicted 推定率 | ||
After Drug Observed 投薬後観察 | ||
Predicted Value After Drug 投薬後推定値 | ||
Percent Predicted After Drug 投薬後推定率 | ||
Timing Information タイミング | ||
Channel Definition Data チャンネル定義 | ||
Waveform Digital Data | ||
Waveform Annotation |
接尾辞がIMPの場合結果は診断か所見でありCEデータ型として保管される。僧帽弁脱出症と大動脈弁狭窄症などの複数の別個の診断が報告されている場合、それぞれの診断は個別のOBXセグメントで送るべきである。1個のコード化結果セグメントに複数のコードが含まれているのは、そのようなコードが主要診断の修飾子である場合に限られる。つまり主要診断に関する追加詳細情報を報告するためであり、全く異なる診断を報告するためではない。
所見用コード化データ型が存在するからといって、報告部門でそのような所見をすべて実際にコード化しなければならないということではない。所見は書き取りテキストとして送信できるが、テキストは、CEデータ型の第2成分で送信することにより、コードを区別すべきである、つまり、テキストの前には成分区切り文字を記述すべきである(たとえば^うっ血性心不全のように)。複数のテキスト所見が報告されている場合、個別のOBXセグメントで報告し、それらのテキスト所見が別個の所見であることを示すべきである。
接尾辞がRECの場合、その値はCE結果であり、反復テスト、フォローアップ、あるいは治療に関する読影医師の指導を表わしている。たとえば、疑わしい病変結果がマンモグラフィ上で見られたら、読影医師は、6か月以内にマンモグラフィを再実施するかあるいは直ちに穿刺生検を実施するよう指導することができる。指導手順は、コードとして、および(もしくは)コード化識別子構造のテキスト記述として記録する。複数のフォローアップ検査が推奨されている場合、そのような指導はそれぞれ個別のRECで送られる。
処置確認OBX接尾辞は、IMP OBXに報告された診断を確定するのに使用される追加検査を識別する。たとえば、電子顕微鏡を使って外科病理学診断を確定する場合、電子顕微鏡「OBX−3−検査項目」用識別子は、処置確認を表す接尾辞の付いた検査IDの値フィールドとして保管されるだろう。処置確認は、外科病理学レポートにおいて最も重要である。しかし処置確認は内視鏡検査などのサービスでも使用され、処置確認として生検や培養などを実施したと記録することもできる。
接尾辞MEDの付いたOBX−3−検査項目は、造影剤の投薬、生理反応を引き起こすことを目的とした投薬(ストレス試験などを実施するために)、あるいは事前投薬など、手順の一部として投薬を実施した場合その薬剤に関する情報が含まれていることを示す。患者が複数の投薬を受ける場合、それぞれの薬剤は個別のOBX投薬セグメントで報告すべきである。伝送システムで投薬にコードを利用できる場合、そのようなコードはOBX−3−検査項目の第1成分として記録する。薬剤名と(または)投薬量は、OBX−5−検査結果値の第2成分に含むことができる。
単一レポートに複数部位についての検査を含むような診断観察がある。たとえば患者が胆嚢手術に伴い虫垂切除術を受けた場合、両検体に対する病理学者の病理診断は通常、1つのレポートの単一検体番号に含まれるだろう。それぞれ個別の部位は、接尾辞ANT(OBX−3−検査項目)を持つ個別のOBXセグメントとして報告されることになる。
要求があれば、検査の実施に使用した器具あるいは装置を検査の追加“結果”として転送することができる。この場合、OBX−3−検査項目の接尾辞はDEVである。たとえば、臨床検査室の自動化装置、放射線科の画像装置とそのモデル番号、病棟の自動血圧測定器など。装置の識別子はいずれコードとして指定されることが予想されるので、コード化された入力値として装置を指定する。とりあえず当初は、装置関連情報のほとんどをCE識別子の第2成分のテキストとして転送すると期待される。
一般記述を表す接尾辞により、診断検査の記述成分が識別される。解剖病理学の場合には、一般記述は検体についての概略記述に適用される。記述が複数のパラグラフから成る場合、受信コンピューター側でパラグラフをパラグラフとして表示できるようにするため、パラグラフは反復区切り文字により分離すべきである。レポートが簡潔に表現できる通常検査やEKG検査などの場合は、診断セグメントですべての情報を表現し尽くしていれば、レポート用記述セグメントを含むる必要はないだろう。
ほとんどの検査では2次的記述は必要ないだろう。しかし、外科病理学の場合には、詳細記述はレポートの独立箇所として存在する。それは顕微鏡を通して見られるような顕微鏡組織検査について記述する。詳細記述は、OBX−3−検査項目の接尾辞にMDTを指定したセグメントで送られるだろう。
医療技術者がコメントを記述するのに使用するフリーテキストであり、OBX−3−検査識別子の接尾辞がTCMである結果セグメントに保管される。このコメントの内容は通常、処置を実施する際の技術情報である。
オリジナルの叙述の後に追加情報として加えられ、レポートの個別のラベル付きセクションとして送られる情報を報告するのに使用する。
プロブレムが存在するとはじめて認識された日時を記録するのに使用。
プロブレムが治療されたか軽減した日時を記録するのに使用。
診断レポートの読み手が現在の検査結果を以前の検査結果と比較する場合、この接尾辞により、比較検査の性質を個別の結果として報告することができる(つまり検査IDの接尾辞がCMSであるセグメントを持つOBXセグメント)。他の任意の比較値が転送さていれば、他の比較OBXセグメント内の検査IDによりテストが識別されるので、通常これは必要とされない。
診断処置の読み手が以前の検査結果と現在の検査結果を比較する場合、この接尾辞により、以前の検査の日時を個別の結果として現行レポートで報告することができる。
診断処置の読み手が、現在の結果を同じ患者に関する以前の結果と比較する場合、この接尾辞により、以前の結果(診断)を個別の結果として現行レポートで報告することができる。
診断部門が現在の検査と以前の検査の比較を報告する場合、この接尾辞を使って変化の程度を個別の結果としてレポートに報告する。(たとえば、大幅に悪化、悪化、最小限悪化しないこと、変化なし、少し回復、回復、非常に回復、正常に回復)現行の書き取りレポートでは、比較に関する情報は通常、検査記述に含まれる。上に列記した比較接尾辞の規定は、この情報を個別の成分として送信しなければならないという意味ではない。単に比較変数を使用できるという意味である。システム側で個別のレポート成分としてこの情報を転送したい場合、これらの接尾辞により所望の比較を選択することができる。
多くの肺活量測定の場合がそうであるように、検査に推定値がある場合、この接尾辞により推測と実測定が区別される。最大肺活量を表すAS4コードは94010.1である。推定される最大肺活量は94010.1&PRDになるだろう。
これは(実測)/(推測)により計算される観察である。最大肺活量の場合、推定率は94010.1&PPRとなるだろう。
投薬の前後に検査を実施する場合がある。これは特に肺活量測定で生じる。投薬前検査は基本IDにより識別される。投薬後測定は接尾辞「AFD」により識別される。最大肺活量に基本コード「AS4」を使用して、投薬後結果は94010.1&AFDとして特定されるだろう。
投薬後推測値は、接尾辞「ADP」により識別される。上記のパターン例に従い、94010.1&ADPとなるだろう。
投薬後の推測率は、基本単位コードへ接尾辞「APP」を適用することで識別される―― 最大肺活量にAS4コードを使用して94010.1&APPとなる。
MSHセグメントは、メッセージの構文の目的、発信源、宛先、特性を定義する。
Figure 2-8. MSH attributes
ELEMENT NAME | |||||||
1 | ST | 00001 | Field Separator フィールド区切文字 | ||||
4 | ST | 00002 | Encoding Characters コード化文字 | ||||
180 | HD | 00003 | Sending Application 送信アプリケーション | ||||
180 | HD | 00004 | Sending Facility 送信施設 | ||||
180 | HD | 00005 | Receiving Application 受信アプリケーション | ||||
180 | HD | 00006 | Receiving Facility 受信施設 | ||||
26 | TS | 00007 | Date/Time Of Message メッセージ日付/時間 | ||||
40 | ST | 00008 | Security セキュリティー | ||||
7 | CM | 0076 | 00009 | Message Type メッセージ型 | |||
20 | ST | 00010 | Message Control ID メッセージ制御ID | ||||
3 | PT | 0103,0207 | 00011 | Processing ID 処理ID | |||
8 | ID | 0104 | 00012 | Version ID バージョンID | |||
15 | NM | 00013 | Sequence Number シーケンス番号 | ||||
180 | ST | 00014 | Continuation Pointer 継続ポインタ | ||||
2 | ID | 0155 | 00015 | Accept Acknowledgment Type 受諾肯定応答型 | |||
2 | ID | 0155 | 00016 | Application Acknowledgment Type アプリ肯定応答型 | |||
2 | ID | 00017 | Country Code 国コード | ||||
6 | ID | Y/3 | 0211 | 00692 | Character Set 文字セット | ||
60 | CE | 00693 | Principal Language Of Message 主要言語 |
R - required
O - optional
C - conditional on the trigger event or on some other field(s)
X - not used with this trigger event
B - left in for backward compatibility with previous versions of HL7
N - no repetition
Y - the field may repeat an indefinite or site determined number of times
(integer)- the field may repeat up to the number of times specified in the integer
定義: セグメントIDと最初の実フィールド(MSH-2-コード化文字)間のセパレーター。そのようなセパレータとしての他に、残りのメッセージでセパレータとして使う文字を定義する。推薦値は | である。
定義: 次の順番で並べられた5文字、つまり、成分セパレータ、反復セパレータ、エスケープ文字、副成分セパレータ、PN反復副成分セパレータ。推薦値は ^~\&= である。メッセージ区切文字を参照。
定義: ネットワークにより送信アプリケーションが結ばれている場合他のアプリケーションと区別するため用いる。
定義: 送信システムで同じアプリケーションが複数発生する場合の一つのアドレスを示す。送信側の施設コードや略称などをセットする。
定義: ネットワークにより受信アプリケーションが結ばれている場合他のアプリケーションと区別するため用いる。
定義: 異なる組織で稼働している複数の同一アプリケーションから、受信アプリケーションを特定する。受信側の施設コードや略称などをセットする。
定義: 送信システムがメッセージを作成した日時。時間帯を指定した場合、それはメッセージ全体でデフォルトの時間帯として使われる。
定義: いくつかのHL7アプリケーションでは、このフィールドは安全性を実装するのに使われる。その使用法はまだ規定されていない。
Components: <message type (ID)> ^ <trigger event (ID)>
定義: 第1成分は、テーブル0076 - メッセージ型にリストされているメッセージ型である。第2成分は、テーブル0003 - イベント型コードにリストされているトリガー・イベント・コードである。受信システムはこのフィールドを使い、認識すべきデータ・セグメントを知り、また、これを転送するアプリケーションを知る。
Order message オーダーメッセージ | |
Observ result/unsolicited 検査結果 |
Description | |
ORM - Order message オーダーメッセージ | |
ORU - Unsolicited transmission of an observation 検査結果転送 | |
ORU - Waveform result, unsolicited transmission of requested information 波形型結果転送 |
定義: メッセージを一意に識別する番号または他の識別子。
Components: <processing ID (ID)> ^<processing mode (ID)>
定義: メッセージを処理するかどうか決めるのに使用する。
Description | |
Debugging デバギング | |
Production プロダクション | |
Training トレーニング |
Description | |
Archive | |
Restore from archive | |
Initial load | |
Not present (the default, meaning current processing) |
定義: 受信システムは、バージョンIDを認識しメッセージが確実に解釈されるようにする。省略されている場合 2.3とみなす。
Description | ||
HL7 Release 2.0 | September 1988 | |
HL7 Release 2. 1 | March 1990 | |
HL7 Release 2.2 | December 1994 | |
HL7 Release 2.3 | Ballot #1 February 1996, Ballot #2 July 1996, Final Ballot |
定義: このフィールドの値がnullでなければ、シーケンス番号プロトコルが使われていることを意味する。この数値フィールドは、以降のシーケンスごとに1づつインクリメントされる。
定義: アプリケーションに特有の方法で継続を定義するのに使用する。
定義: このメッセージに応答して受諾肯定応答を返すことが要求される条件を定義する。拡張肯定応答モードで要求される。
定義: このメッセージに応答してアプリケーション肯定応答を返すことが要求される条件を定義する。拡張肯定応答モードで要求される。以下のテーブルには、MSH-15-受諾肯定応答型とMSH-16-アプリケーション肯定応答型で可能な値が含まれる:
Description | |
Always 常に | |
Never 決してない | |
Error/reject conditions only エラー/リジェクト状態のみ | |
Successful completion only 正常終了時のみ | |
注記: MSH-15とMSH-16が省略(または両方ともnull)の場合、オリジナルの肯定応答モード規則が使われる。 |
定義: メッセージの発信国を定義する。主に通貨単位などのデフォルト要素を指定するのに使用される。ISO 3166は、使用可能な国コードのリストを提供する。
定義: メッセージ全体に使用する文字セットをコードで定義する。有効な文字セットを表211にしめす。
Description | |
The printable 7-bit ASCII character set . (省略時) | |
The printable characters from the ISO 8859/1 Character set | |
The printable characters from the ISO 8859/2 Character set | |
The printable characters from the ISO 8859/3 Character set | |
The printable characters from the ISO 8859/4 Character set | |
The printable characters from the ISO 8859/5 Character set | |
The printable characters from the ISO 8859/6 Character set | |
The printable characters from the ISO 8859/7 Character set | |
The printable characters from the ISO 8859/8 Character set | |
The printable characters from the ISO 8859/9 Character set | |
A subset of ISO2020 used for most Kanjii transmissions | |
ISO 2022 with escape sequences for Kanjii | |
Code for Information Exchange | |
Code for the Japanese Graphic Character set for information interchange | |
Code of the supplementary Japanese Graphic Character set for information interchange | |
注: 文字セットにかかわらずフィールド区切り文字は 7-bit ASCII 文字セットである。 |
異なる文字セットの反復はデータタイプPNとXPNのみに適用される。本フィールドの指定がないもしくは反復の第一成分がNullの場合はsingle-byte
character set (ASCII (ISO IR-6))が適用される。本フィールドが出現し第一成分が特定される場合この文字セットがメッセージのデフォルト文字セットとなる。これはシングルバイト文字セットでなければならない。
(例えば
ISO-IR 6, ISO-IR 13, ISO-IR 14, ISO-IR 100, etc.) 第二第三成分は代替文字セットが使用できダブルバイト文字セットも含まれる。
(例えば
JIS X 0208) デフォルト文字セットは常にシングルバイト文字セットであり、ISO-IR
6 (ISO 646) or ISO-IR 14 (JIS X 0201-1976)の
G0 域である。
半角カタカナは全てのフィールドで使用しないようにすること。
定義: メッセージの主要言語を定義する。コードはISO
639を使用。
注釈とコメントを送るためのメッセージに共通のフォーマットである。Figure 2-22. NTE attributes
SEQ | LEN | DT | OPT | RP/# | TBL# | ITEM # | ELEMENT NAME |
1 | 4 | SI | O | 00096 | Set ID - NTE セットID-NTE | ||
2 | 8 | ID | O | 0105 | 00097 | Source of Comment コメント・ソース | |
3 | 64k | FT | O | Y | 00098 | Comment コメント |
定義: ひとつのメッセージ中に複数のNTEセグメントが含まれる場合に使用される。番号付けについては、アプリケーション・メッセージの定義に記述されなければならない。
定義: コメントの発生源を明示する。これは導入の際にサイトで拡張される可能性がある。
Description | |
Ancillary (filler) department is source of comment 実施者がコメント・ソースである | |
Orderer (placer) is source of comment 依頼者がコメント・ソースである | |
Other system is source of comment 他のシステムがコメント・ソースである |
定義:
先行するセグメントに従属するコメント。
PIDセグメントは、患者識別情報を通信する主要な手段としてすべてのアプリケーションによって使用される。このセグメントは患者を永久に識別する情報と調査情報を含むが、この大部分はそれほど頻繁に変化しない。Figure 3-2. PID attributes PID属性
SEQ | LEN | DT | OPT | RP/# | TBL# | ITEM# | ELEMENT NAME |
1 | 4 | SI | 00104 | Set ID - Patient ID セットID−患者ID | |||
2 | 16 | CK | 00105 | Patient ID (External ID) 患者ID(外部ID) | |||
3 | 20 | CX | R | Y | 00106 | Patient ID (Internal ID) 患者ID(内部ID) | |
4 | 12 | ST | Y | 00107 | Alternate Patient ID - PID 代替患者ID | ||
5 | 48 | XPN | R | 00108 | Patient Name 患者氏名 | ||
6 | 48 | XPN | 00109 | Mother's Maiden Name 母親の旧姓 | |||
7 | 26 | TS | 00110 | Date/Time of Birth 生年月日 | |||
8 | 1 | IS | 0001 | 00111 | Sex 性別 | ||
9 | 48 | XPN | Y | 00112 | Patient Alias 患者別名 | ||
10 | 1 | IS | 0005 | 00113 | Race 人種 | ||
11 | 106 | XAD | Y | 00114 | Patient Address 患者住所 | ||
12 | 4 | IS | 00115 | County Code 郡コード | |||
13 | 40 | XTN | Y | 00116 | Phone Number - Home 電話番号−自宅 | ||
14 | 40 | XTN | Y | 00117 | Phone Number - Business 電話番号−勤務先 | ||
15 | 60 | CE | 0296 | 00118 | Primary Language 言語−患者 | ||
16 | 1 | IS | 0002 | 00119 | Marital Status 婚姻状況 | ||
17 | 3 | IS | 0006 | 00120 | Religion 宗教 | ||
18 | 20 | CX | 00121 | Patient Account Number 患者会計番号 | |||
19 | 16 | ST | 00122 | SSN Number - Patient SSN番号−患者 | |||
20 | 25 | CM | 00123 | Driver's Lic Num - Patient 運転免許証番号−患者 | |||
21 | 20 | CX | 00124 | Mother's Identifier 母親の識別子 | |||
22 | 3 | IS | 0189 | 00125 | Ethnic Group 人種のグループ | ||
23 | 60 | ST | 00126 | Birth Place 誕生場所 | |||
24 | 2 | ID | 0136 | 00127 | Multiple Birth Indicator 多胎児誕生標識 | ||
25 | 2 | NM | 00128 | Birth Order 誕生順序 | |||
26 | 4 | IS | Y | 0171 | 00129 | Citizenship 市民権 | |
27 | 60 | CE | 0172 | 00130 | Veterans Military Status 退役軍人状況 | ||
28 | 80 | CE | 0212 | 00739 | Nationality 国籍 | ||
29 | 26 | TS | 00740 | Patient Death Date and Time 患者死亡日時 | |||
30 | 1 | ID | 0136 | 00741 | Patient Death Indicator 患者死亡識別 |
定義:セグメントの反復が許されるメッセージについては、反復を識別するためにセットIDフィールドが使用される。例えば、交換及び照会のトランザクションは、セットID値1、2、3、などの多数のPIDセグメントを持つことができる。
定義:患者がオフィスなどの外部の別の施設からきていればその施設のIDなどをここに表現する。これは多数の異種の会社や施設が共有することができるIDとなる。
定義:患者を一意的に識別するため施設によって使用されるID(たとえば患者IDやカルテ番号、請求書番号など)
定義:第3のIDが患者を識別するために必要とされるかもしれない。例えば訪問番号、訪問期日あるいは社会保障番号を含んでいる。患者IDとカルテ番号を併用するようなばあい従となるIDはこのフィールドを使用する。
成分:〈姓〉^〈ギブンネーム〉^〈ミドルネーム〉^〈補助記号(たとえばJRあるいはIII)〉^〈接頭辞(たとえばDR)〉^〈学位(たとえばMD)〉
定義:患者氏名をMSH-18文字セットで指定した文字コードで使用する。例えばMSH-18に
~JIS X 0208をセットした場合、PID-5はYamada^Tarou=山田^太郎=ヤマダ^タロウとなる。
半角カタカナは全てのフィールドで使用しないようにすること。
定義:母親の旧姓、同じラストネームを持つ患者を明確に識別するために使用する。
定義:患者の生年月日、新生児などは誕生時刻まで記述。
生年月日に続けて年齢nnnUを記載することもできる、また年齢単位として Y年、L月、W週、D日を使用、省略時は年令とする(YYYYLLDDHHMMSS^nnnU)。例えば
19900301^7 1990年3月1日生7才、^10
10才、^5D
5日齢など、和暦は不可。
定義:患者の性別、表0001を推奨する。 User-defined Table 0001 - Sex
Value | Description |
F | Female女性 |
M | Male男性 |
O | Otherその他 |
U | Unknown未知 |
定義:患者の同意を得て使用することができる。
定義:患者の現住所。
定義:患者の郡コード。
定義:患者の主要な言語。
Value | Description |
A | Separated 別居 |
D | Divorced 離婚 |
M | Married 既婚 |
S | Single 未婚 |
W | Widowed 死別 |
定義:料金、支払いなどがすべて記録される勘定によって割り当てられる数字。患者の会計を識別するために使用される。
定義:患者の社会保障番号。
成分:〈免許証番号〉^〈発行の州、地方、国〉。
定義:患者の運転免許証番号。いくつかのサイトは、患者を識別する一意的な番号としてこれを使用してもよい。第2の成分のデフォルトは患者が登録されている州である。
定義:例えば新生児用にリンク・フィールドとして使用される。典型的に、患者IDあるいは会計番号が使用されるかもしれない。
定義:患者の民族的起源を定義する。
定義:患者の誕生の場所を示す。
定義:患者が多胎児の一人であったかどうか示す。Y/Nインジケータを使用。
定義:患者が多胎児の一人であった場合、誕生順序を示す値。
定義:患者の市民権の国を示す。提案値として、ユーザ定義テーブル0171−国コード又はISO3166を参照すること。
定義:患者の属する国籍や国グループを示す。市民権と違い複数指定可。
定義:患者死亡日時、臨床研究や管理用。
定義:患者が死亡したか否かY/Nで表現。
PV1セグメントは、来院に関する情報を通信するために登録/ADTアプリケーションによって使用される。このセグメントは複数の来院統計記録を同じ患者の会計に送るため、又は単一の来院記録を複数の会計に送るために、使用することができる。個々のサイトは必ずこのセグメントを使用しなければならない。
Figure 3-3. PV1 attributes
SEQ | LEN | DT | OPT | RP/# | TBL# | ITEM# | ELEMENT NAME |
1 | 4 | SI | O | 00131 | Set ID - Patient Visit セットID−来院 | ||
2 | 1 | IS | R | 0004 | 00132 | Patient Class 患者クラス | |
3 | 12 | PL | O | 00133 | Assigned Patient Location 患者所在場所 | ||
4 | 2 | IS | O | 0007 | 00134 | Admission Type 入院タイプ | |
5 | 20 | CX | O | 00135 | Preadmit Number 仮入院番号 | ||
6 | 12 | PL | O | 00136 | Prior Patient Location 患者の以前の所在 | ||
7 | 60 | XCN | O | Y | 0010 | 00137 | Attending Doctor 主治医 |
8 | 60 | XCN | O | Y | 0010 | 00138 | Referring Doctor 紹介医師 |
9 | 60 | XCN | O | Y | 0010 | 00139 | Consulting Doctor コンサルタント医師 |
10 | 3 | IS | O | 0069 | 00140 | Hospital Service 病院サービス | |
11 | 12 | PL | O | 00141 | Temporary Location 一時的な所在 | ||
12 | 2 | IS | O | 0087 | 00142 | Preadmit Test Indicator 仮入院検査標識 | |
13 | 2 | IS | O | 0092 | 00143 | Readmission Indicator 再入院標識 | |
14 | 3 | IS | O | 0023 | 00144 | Admit Source入院元 | |
15 | 2 | IS | O | Y | 0009 | 00145 | Ambulatory Status 外来の状況 |
16 | 2 | IS | O | 0099 | 00146 | VIP Indicator VIP標識 | |
17 | 60 | XCN | O | Y | 0010 | 00147 | Admitting Doctor 入院許可医師 |
18 | 2 | IS | O | 0018 | 00148 | Patient Type 患者タイプ | |
19 | 15 | CK | O | 00149 | Visit Number 来院回数 | ||
20 | 50 | CM | O | Y | 0064 | 00150 | Financial Class 財務クラス |
21 | 2 | IS | O | 0032 | 00151 | Charge Price Indicator 有償価格標識 | |
22 | 2 | IS | O | 0045 | 00152 | Courtesy Code 優待コード | |
23 | 2 | IS | O | 0046 | 00153 | Credit Rating 信用格付け | |
24 | 2 | IS | O | Y | 0044 | 00154 | Contract Code 契約コード |
25 | 8 | DT | O | Y | 00155 | Contract Effective Date 契約発効日 | |
26 | 12 | NM | O | Y | 00156 | Contract Amount 契約金額 | |
27 | 3 | NM | O | Y | 00157 | Contract Period 契約期間 | |
28 | 2 | IS | O | 0073 | 00158 | Interest Code 利息コード | |
29 | 1 | IS | O | 0110 | 00159 | Transfer to Bad Debt Code 不良負債転換コード | |
30 | 8 | DT | O | 00160 | Transfer to Bad Debt Date 不良負債転換日付 | ||
31 | 10 | IS | O | 0021 | 00161 | Bad Debt Agency Code 不良負債代理コード | |
32 | 12 | NM | O | 00162 | Bad Debt Transfer Amount 不良負債転換額 | ||
33 | 12 | NM | O | 00163 | Bad Debt Recovery Amoun 不良負債回収額t | ||
34 | 1 | IS | O | 0111 | 00164 | Delete Account Indicator 会計削除標識 | |
35 | 8 | DT | O | 00165 | Delete Account Date 会計削除日付 | ||
36 | 3 | IS | O | 0112 | 00166 | Discharge Disposition 退院処置 | |
37 | 25 | IS | O | 0113 | 00167 | Discharged to Location 退院先 | |
38 | 2 | IS | O | 0114 | 00168 | Diet Type 給食タイプ | |
39 | 2 | IS | O | 0115 | 00169 | Servicing Facility サービス施設 | |
40 | 1 | IS | O | 0116 | 00170 | Bed Status ベッド状況 | |
41 | 2 | IS | O | 0117 | 00171 | Account Status 会計状況 | |
42 | 12 | PL | O | 00172 | Pending Location 保留所在 | ||
43 | 12 | PL | O | 00173 | Prior Temporary Location 退院先の一時的な所在 | ||
44 | 26 | TS | O | 00174 | Admit Date/Time 入院日付/時刻 | ||
45 | 26 | TS | O | 00175 | Discharge Date/Time 退院日付/時刻 | ||
46 | 12 | NM | O | 00176 | Current Patient Balance 患者の差引不足高 | ||
47 | 12 | NM | O | 00177 | Total Charges 合計金額 | ||
48 | 12 | NM | O | 00178 | Total Adjustments 合計調整金額 | ||
49 | 12 | NM | O | 00179 | Total Payments 合計支払金額 | ||
50 | 20 | CX | O | 00180 | Alternate Visit ID 代替来院ID | ||
51 | 1 | IS | O | 0326 | 01226 | Visit Indicator 来院識別 | |
52 | 60 | XCN | O | Y | 0010 | 01224 | Other Healthcare Provider 他のヘルスケア供給者 |
定義:トランザクションを一意的に識別する番号。
定義:サイトにおいて患者を分類するためにシステムで使われる共通のフィールド。入院、外来などの区別を表現する。
User-defined Table 0004 - Patient class
Value | Description |
E | Emergency 救急 |
I | Inpatient 入院患者 |
O | Outpatient 外来患者 |
P | Preadmit 予備入院 |
R | Recurring Patient 再来院患者 |
B | Obstetrics 産科 |
定義:病院、診療科、病棟、病室、ベッド等を表現する。新規の場所は最初に割当てた場所、あるいは患者の移動先の場所である。トランザクションの取消しや、退院の場合、現在の部屋番号をこのフィールド表現する。
必要に応じ病院コード、診療科、病棟、病室、ベットなどをセットする。
定義:患者が入院していたか入院予定の状況を示す。
User-defined Table 0007 - Admission type
Value | Description |
A | Accident 事故 |
E | Emergency 救急 |
L | Labor and Delivery 陣痛および出産 |
R | Routine 通常 |
定義:患者の仮入院番号を一意的に識別する。システムでは、仮入院番号を請求番号として患者が入院した後も使用し続けることもできる。
定義:新患であればここはNULLである。患者が転院されていれば、それは以前の患者所在を含んでいる。
定義:主治医の情報で、複数の名前やIDを持つ場合もある。
定義:紹介医師の情報で、複数の名前やIDを持つ場合もある。
定義:コンサルティング医師の情報。
定義:患者が受ける処置又は手術のタイプ。トリガーイベントA01,A02,A14,A15に関して要求されるフィールド。
定義:割り当てられた所在以外の所在であって、一時的に必要なもの(たとえばOR)。.
定義:患者は入院するために仮入院検査を受けねばならないことを示す。
定義:患者が施設および環境に再入院することを示す。再入院はR、そうでなければNullである。再発患者の来院も示すことができる。
定義:患者がどこに入院していたかを示す。
定義:提案値としてユーザ定義テーブル0009-外来状況を参照すること。
User-defined Table 0009 - Ambulatory status
Value | Description |
A0 | No functional limitations 機能制限なし |
A1 | Ambulates with assistive device 補助機器を使用して来院 |
A2 | Wheelchair/stretcher bound 車椅子/担架を使用して来院 |
A3 | Comatose; non-responsive 意識不明;反応なし |
A4 | Disoriented 方向感覚なし |
A5 | Vision impaired 視力障害あり |
A6 | Hearing impaired 聴力障害あり |
A7 | Speech impaired 言語障害あり |
A8 | Non-English speaking 英語以外を話す |
A9 | Functional level unknown 機能のレベル未知 |
B1 | Oxygen Therapy 酸素治療 |
B2 | Special equipment (tubes, IVs, catheters) 特別の装置(チューブ、IV、カテーテル) |
B3 | Amputee 手足の切断手術を受けた人 |
B4 | Mastectomy 乳房切除術 |
B5 | Paraplegic 対麻痺 |
B6 | Pregnant 妊婦 |
定義:VIPのタイプを識別するユーザ定義コード。
定義:入院時の医師の情報、複数の名前やIDのこともある。
定義:患者のタイプを示すサイト特定の値。
定義:患者の各来院に割り当てられた一意的な数。
定義:診療報酬の源を識別する目的で患者に割り当てられた、主要な財務のクラス。
定義:部屋およびベッドの料金にどの価格表を使用するか決めるために使用されるコード。
定義:患者が特定の優待を受けるかどうか示すコード。
定義:過去の信用経験を決定するユーザ定義コード。
定義:会計残高を決済するための施設および保証人による契約のタイプを識別する。
定義:契約が始まる日付。
定義:保証人によって各期に契約ごとに支払われる金額。
定義:ユーザが定義する期間で、契約の持続期間を指定する。
定義:任意の未決済の金額に対し保証人に請求される利息額を示す。
定義:会計が不良負債に転換されたこと及び理由を示す。
定義:会計が不良負債状況に転換された日付。
定義:会計が転換された先の不良負債代理を一意的に識別する。
定義:不良負債に転換された金額。
定義:会計上の保証人から回収された金額。
定義:会計がファイルから削除されたこと及びその理由を示す。
定義:会計がファイルから削除された日付。
定義:退院(つまり、帰宅;期限満了;など)の時の患者の処置。
定義:患者の退院先の施設を示す。
定義:患者用の特別の給食タイプを示す。
定義:複数の施設環境の中でこの来院が関係している施設を示す。
定義:下位互換のためののみ使用。PLデータタイプの第5成分状況を使用すること。
定義:会計状況
定義:患者が移動する先の看護ステーション、部屋、ベッド、施設IDおよびベッド状況を示す。第5の成分(ベッド状況)中に値がある場合、それは、PV1-40の値に取って代わる。
定義:患者が到着しているか出発している場合、又は一般更新イベントのために使用される。
定義:入院の日付/時刻。
定義:退院の日付/時刻。
定義:来院患者の現在の差引不足額。
定義:来院有償金額の合計
定義:来院調整金額の合計
定義:来院の支払い金額の合計
定義:来院ID番号。このIDは入院時に患者を一意的に識別するために使用される。
定義:データ送信が患者の来院によるのか会計によるのかの識別に使用。
User-defined Table 0326 - Visit Indicator
Value | Description |
A | Account Level 会計 |
no value | Visit Level 来院 |
定義:他のヘルスケア供給者を示す。(例えば看護婦,付き添い,補助医師)複数の関係者に送ることができる。
注:PLデータタイプのフィールドは値の第5の成分(ベッド状況)が存在する場合、それは、PV1-40の値に取って代わる。 User-defined Table 0116 - Bed status
Value | Description |
C | Closed 閉鎖 |
H | Housekeeping 清掃 |
O | Occupied 使用 |
U | Unoccupied 空き |
K | Contaminated 汚染 |
I | Isolated 隔離 |
AL1セグメントは、多様なタイプの患者アレルギー情報を含んでいる。ほとんどのこの情報はユーザ定義テーブルによるだろう。各AL1セグメントは単一の患者アレルギーについて記述する。Figure 3-6. AL1 attributes
SEQ | LEN | DT | OPT | RP/# | TBL# | ITEM# | ELEMENT NAME |
1 | 4 | SI | R | 00203 | Set ID - AllergyセットID − アレルギー | ||
2 | 2 | IS | 0127 | 00204 | Allergy Typeアレルギータイプ | ||
3 | 60 | CE | R | 00205 | Allergy Code/Mnemonic/Descriptionコード/記憶法/記述 | ||
4 | 2 | IS | 0128 | 00206 | Allergy Severityアレルギー重症度 | ||
5 | 15 | ST | 00207 | Allergy Reactionアレルギー反応 | |||
6 | 8 | DT | 00208 | Identification Date認識日付 |
定義:患者の記録中のアレルギー記述の追加・変更・削除のために個々のトランザクションを一意的に識別する数字である。セグメントの反復が許されるメッセージについては、反復を識別するためにセットIDフィールドが使用される。
定義:一般的なアレルギーカテゴリー(薬、食物、花粉など)を示す。表127参照
User-defined Table 0127 - Allergy type
Value | Description |
DA | Drug Allergy 薬剤アレルギー |
FA | Food Allergy 食事アレルギー |
MA | Miscellaneous Allergy 様々なアレルギー |
MC | Miscellaneous Contraindication 様々な禁忌 |
定義:一意的に、特別のアレルギーを識別する。この要素は、ある外部かつ標準のコード化するシステム(それは識別されねばならない)に一致させたり、あるいは、局所的な記述、主に文章の記述あるいは記憶法の記述によっても良い。
定義:アレルギー(重度、中程度、軽度など)の一般的な重症度を示す。表128参照。
User-defined Table 0128 - Allergy severity アレルギー重症度
Description | |
Severe 重度 | |
Moderate 中程度 | |
Mild 軽度 |
定義:特定のアレルギー反応(震え、くしゃみ、発疹など)を短く文章で記述したもの。
定義:アレルギーが認められた日付
共通オーダーセグメント(ORC)は、すべてのオーダーに共通なデータ要素を伝達するために使用される(要求されるすべてのタイプのサービス)。場合によっては、ORCは文字列ORC|OK|<依頼者オーダー番号>|<実施者オーダー番号>|<CR>のように単純になる。
詳細内容がオーダーのために必要ないならば、オーダー詳細セグメントは省略してよい。たとえば、オーダーを保留するためには、ORCで次のフィールドを付けて伝達する(HDの値付きのORC-1−オーダー制御、ORC-2−依頼者オーダー番号、およびORC-3実施者オーダー番号)。
ORCのフィールドとオーダー詳細セグメントの中のフィールドとの間にいくつかの重複がある。これらは以下の節に述べる。
ORC使用注記
a)依頼者オーダーグループ
本規格では、複数のオーダーを1つのグループに集めるメカニズムをサポートする。大抵の場合、これは1人の患者に対して「依頼セッション」を表すために使用される。
オーダーグループは、ORC-4-依頼者グループ番号に関連するオーダー(ORCs)のリストである。グループは、依頼者が最初のオーダーに依頼者グループ番号を付けた時に確立する。オーダーグループは、同じ依頼者グループ番号を有するすべてのORCsおよびすべての詳細セグメントから成る。オーダーは、グループからキャンセルを使用して除去したり、取換えや親子メカニズムを使用して追加したりできる。新規オーダーは、その他の方法でのグループへの追加はできない。
b)重複フィールド
ORCは、すべてのオーダー(すなわち要求されたサービス)に共通なフィールドを一様に定義するよう意図されている。ただし、一部のORCフィールドは、一部のオーダー詳細セグメント(たとえばOBR、RXO)では重複する。たとえば、ORC-2依頼者オーダー番号は、OBR-2依頼者オーダー番号フィールドど同じ意味および目的を持つ。これによって過去のバージョンおよびASTMとの上位互換性が保たれる。
これらのフィールドを使用する規則では、ORCに現れない値はオーダー詳細セグメントに現れねばならない。しかし、両方の箇所に値を入れて混乱を避けることが望ましい。
c)親/子 − キャンセル、保留、中断
親オーダーのキャンセル、保留または中断の要求の伝達は、その要求は親オーダーおよびすべての関連の子オーダーに対して再帰的に適用されるよう意図されている。
たとえば
1)EKGアプリケーションが3回のEKGに対するオーダーを受け、これが3日連続で毎朝行われるとする。
2)EKGアプリケーションは3つの子オーダーを、各々の要求されたEKGに対して1つづつ作成する。
3)元の親オーダーを取り消す要求が受け取られた時に1日目のEKGが実施されていた。(親は取り消せなかった)
4)残りの、未実施の子は要求の結果として取り消される。
Figure 4-1. ORC attributes ORCの属性
SEQ | LEN | DT | OPT | RP/# | TBL# | ITEM# | ELEMENT NAME |
1 | 2 | ID | R | 0119 | 00215 | Order Control オーダ制御 | |
2 | 22 | EI | C | 00216 | Placer Order Number 依頼者オーダ番号 | ||
3 | 22 | EI | C | 00217 | Filler Order Number 実施者オーダ番号 | ||
4 | 22 | EI | O | 00218 | Placer Group Number 依頼者グループ番号 | ||
5 | 2 | ID | O | 0038 | 00219 | Order Status オーダ状態 | |
6 | 1 | ID | O | 0121 | 00220 | Response Flag 応答フラグ | |
7 | 200 | TQ | O | 00221 | Quantity/Timing 数量/タイミング | ||
8 | 200 | CM | O | 00222 | Parent 親 | ||
9 | 26 | TS | O | 00223 | Date/Time of Transaction トランザクション日時 | ||
10 | 120 | XCN | O | 00224 | Entered By 入力者 | ||
11 | 120 | XCN | O | 00225 | Verified By 検証者 | ||
12 | 120 | XCN | O | 00226 | Ordering Provider 依頼者 | ||
13 | 80 | PL | O | 00227 | Enterer's Location 入力場所 | ||
14 | 40 | XTN | O | Y/2 | 00228 | Call Back Phone Number コールバック用電話番号 | |
15 | 26 | TS | O | 00229 | Order Effective Date/Time オーダ有効日時 | ||
16 | 200 | CE | O | 00230 | Order Control Code Reason オーダ制御コードの理由 | ||
17 | 60 | CE | O | 00231 | Entering Organization 入力組織 | ||
18 | 60 | CE | O | 00232 | Entering Device 入力装置 | ||
19 | 120 | XCN | O | 00233 | Action By 発動者 |
定義:オーダーセグメントの機能を決定する。採りうる値に関しては表0119 -オーダー制御を参照する。
コードは大別すると次の3つのカテゴリーに入る。
a)
イベント要求
イベントを発動するために、『NW』(新規オーダー)とか『CA』(オーダー要求のキャンセル)のようなコードが使用される。
b)
イベント肯定応答承認
イベント要求に返答するために、『OK』(オーダーが受け入れられた)とか『CR』(要求されたようにオーダーが取り消された)のようなコードが使用される。
c)
イベント通知
イベントが発生したことを他のアプリケーションに知らせるために、『OC』(オーダーが取り消された)とか『OD』(オーダーが中断された)のようなコードが使用される。いかなるアプリケーション応答も必要としない。
イベント要求コードは、イベントを発動することを意図する。イベント肯定応答コードは、イベントを要求したアプリケーションに応答することを意図する。イベント通知コードは、他のアプリケーションにたとえば次のようなことを知らせることを意図する。すなわち実施者がオーダーに対し何かアクションをとりそれを他のアプリケーション、たとえば依頼者が知る必要がある場合等である。
実施者、依頼者、および他のアプリケーションは、イベント要求、イベント肯定応答、およびイベント通知型トリガーイベントを相互互換的に使用できる。しかしながら、あるオーダー制御コード(例 CR)は実施者のみが生成することができ、他のオーダー制御コード(例 CA)は依頼者のみが生成することができる。
Value1 | Description | Originator2 | Field Note3 |
NW | New order 新規オーダー | P | I |
OK | Order accepted & OK オーダー受付 & OK | F | I |
UA | Unable to Accept Order | F | n |
CA | Cancel order request オーダーキャンセル依頼 | P | a |
OC | Order canceled オーダーキャンセル完了 | F | |
CR | Canceled as requested オーダーキャンセル(要求通り) | F | |
UC | Unable to cancel オーダーキャンセル(不能) | F | b |
DC | Discontinue order request オーダー中断要求 | P | c |
OD | Order discontinued オーダー中断 | F | |
DR | Discontinued as requested オーダー中断(要求通り) | F | |
UD | Unable to discontinue オーダー中断(不能) | F | |
HD | Hold order requestオーダー保留要求 | P | |
OH | Order held オーダー保留 | F | |
UH | Unable to put on hold オーダー保留(不能) | F | |
HR | On hold as requested オーダー保留(要求通り) | F | |
RL | Release previous hold 前回保留オーダーを解放 | P | |
OE | Order released オーダー解放 | F | |
OR | Released as requested オーダー解放(要求通り) | F | |
UR | Unable to release オーダー解放(不能) | F | |
RP | Order replace request オーダー修正依頼 | P | e,d,h |
RU | Replaced unsolicited オーダー修正通知(実施者) | F | f,d,h |
RO | Replacement order 修正後オーダー | P,F | g,d,h,l |
RQ | Replaced as requested オーダー修正受理 | F | d,e,g,h |
UM | Unable to replace オーダー修正(不能) | F | |
PA | Parent order 親オーダー | F | I |
CH | Child order 子オーダー | F,P | i |
XO | Change order request オーダー変更要求 | P | |
XX | Order changed, unsol. オーダー変更(非要求) | F | |
UX | Unable to change オーダー変更(不能) | F | |
XR | Changed as requested オーダー変更(要求通り) | F | |
DE | Data errors データエラー | P,F | |
RE | Observations to follow 検査付帯情報 | P,F | j |
RR | Request received 要求受付 | P,F | k |
SR | Response to send order status request 送信オーダー状態応答 | F | |
SS | Send order status request 要求 | P | |
SC | Status changed オーダー状態要求送信 | F,P | |
SN | Send order number 状態変更 | F | l |
NA | Number assigned オーダー番号送信 | P | l |
CN | Combined result 統合検査結果 | F | m |
RF | Refill order request | F, P | o |
AF | Order refill request approval | P | p |
DF | Order refill request denied | P | q |
FU | Order refilled, unsolicited | F | r |
OF | Order refilled as requested | F | s |
UF | Unable to refill | F | t |
注記:
1 オーダー制御値フィールド。
2 『F』:この値は、実施者から開始し、依頼者他に送られる。『P』:この値は、依頼者または、依頼者特権(インタフェースネゴシエーションにおいて同意したような)を持つ他のアプリケーションから開始する。"
3 コードの説明ついては、次のテーブルの注を見ること。
a) CA
オーダキャンセル依頼は、以前にオーダーしたサービスを行わないようにとの要求である。キャンセル要求の確認は、実施者によっておこなわれる。たとえば、CRの(ORC-1-オーダー制御)値を持つメッセージである。
b) UC
UC オーダーキャンセル(不能)コードは、依頼されたサービスが実施者によって取り消せないポイントにあるとき、あるいは、現場の取り決めで実施者によるキャンセルを禁止するとき使用される。このコードの使用は、ORC-6-応答フラグに従う。
c) DC
オーダー中断要求コードは、進行中の依頼されたサービスをやめるために使用される。それは、キャンセル要求と同じではない。それは、オーダーが起こるのを防止するために使用される。
d) RP, RQ, RU, RO
オーダー修正依頼は、以前に依頼された、1個以上のオーダーの置き換えである。取換えられたオーダーは、あたかも取り消されたオーダーのように扱われる。依頼されたサービスが取換えられるかどうか、いつ取換えるかは、現場独自で決定する。オリジナルのオーダーがもとのままであることをサイトが要求するならば、親/子オーダー制御コードを使用する。このような時は、オーダー修正コードを使用しない。
取換えられる各々のオーダーには、RP(実施者に対するオーダー修正依頼)のORC-1-オーダー制御値またはRU(実施者によって作成された、オーダー修正通知(実施者))を使用すること。RUは実施者によって使用され、依頼者および、または他のシステムに通知するためのものである。現場の取り決めによって、ORCセグメント(RPまたはRUと)の後には、そのオリジナルのオーダー詳細セグメントが続いてもよい。ORCセグメント(RPまたはRUと)の後には、RO(修正後オーダーを示す)のORC-1-オーダー制御値をもつ、ORCセグメントが続かなければならない。現場の取り決めによっては、RO値を持つORCは、オーダー詳細セグメントが後に続いてもよい。
たとえば、部門のアプリケーションが2個のOBRオーダーを3つの異なったオーダーで取換えていたと仮定する。セグメントの連続は、次の通りになる。
ORC | 1st replaced ORC | |
OBR | 1st replaced order's detail segment | |
ORC | 2nd replaced ORC | |
OBR | 2nd replaced order's detail segment | |
ORC | 1st replacement ORC | |
OBR | 1st replacement order's detail segment | |
ORC | 2nd replacement ORC | |
OBR | 2nd replacement order's detail segment | |
ORC | 3rd replacement ORC | |
OBR | 3rd replacement order's detail segment |
ORC-6-応答フラグの値によって、OBRセグメントが存在せねばならないかどうかが決定される。この取換え方法は、取換えのすべての可能なケースを扱う:1個から1個へ、多数から1個へ、1個から多数へ、および多数から多数へである。もし依頼者が実施者に2つのRPの付いたこの要求を送り実施者から依頼者への応答があるとすると、2つのRU(オーダー修正通知(実施者))は2つのRQ(オーダー修正受理)となる。
ORC | 1st replaced ORC | |
OBR | 1st replaced order's detail segment | |
ORC | 2nd replaced ORC | |
OBR | 2nd replaced order's detail segment | |
ORC | 1st replacement ORC | |
OBR | 1st replacement order's detail segment | |
ORC | 2nd replacement ORC | |
OBR | 2nd replacement order's detail segment | |
ORC | 3rd replacement ORC | |
OBR | 3rd replacement order's detail segment |
e) RP, RQ
オーダー取換要求コードは依頼アプリケーションの要求に応じて、実施者が1個以上の新規オーダーを1個以上の新規オーダと取換えることを許可する。
f) RU
オーダー修正通知(実施者)コードは依頼アプリケーションから要求されることなしに実施アプリケーションが別なアプリケーションに知らせることを許可する。
g) RO, RQ
取換えオーダーコードは実施者のアプリケーションによってオーダーされたサービスの正確な取換えを指示する別なアプリケーションに送られる。それは上記のRPとRUのオーダー制御コードによって使用される。
h) RP, RQ, RU, RO
ROの制御値をもつORCセグメントのオーダー番号の規則は取換え型(RPまたはRU)によって決定される。
RU型(すなわち実施者からのオーダー修正通知)のときには、実施者オーダー番号は、実施アプリケーションによっていつものように生成される。依頼者オーダー番号は、RUのオーダー制御値つきの最初に送られたORCの依頼者オーダー番号と全く同一である。
RP型(すなわち別のアプリケーションから実施者へのオーダー修正依頼)のときには、依頼者オーダー番号は、新規オーダーのための手続きを使用して、依頼アプリケーションによって生成される。実施者オーダー番号は、新規オーダーのためと同一の手順を使用して、実施アプリケーションによって生成される。
取換えシーケンスがORUメッセージ(すなわち検査結果報告の間に)において使用される時の、オーダー修正に使用されるべき推奨セグメントを以下に述べる。
1) ROのオーダー制御値つきのORC
2) いかなるOBRセグメント(いかなるオーダー詳細セグメントによって変えられる)
3) 任意に、検査結果セグメント(OBX)が後に続く
4) NTEセグメントは、定型ORUメッセージにおけるのと同様にOBR(あるいはいかなるオーダー詳細セグメント)またはOBXセグメントの後に続けられる。
i) PA, CH
親(PA)と子(CH)のオーダー制御コードは親(オリジナルオーダー)を変える事なく「親オーダー」から「子オーダー」を生み出して良い。PAのORC-1-オーダー制御値を持つ1個以上のORCセグメントは、CHのORC-1-オーダー制御値を持つ1個以上のORCセグメントが後に続く。ORC-6-応答フラグの値によってOBRセグメントが存在せねばならないかどうか決定される。
たとえば、細菌培養が2つの生物と対応する感受性試験の結果を生成したと仮定する。そのときセグメントのシーケンスは、次の通りである:
Comment | ||
1st parent ORC | ||
1st child ORC | ||
1st child order | ||
2nd child ORC | ||
2nd child order |
親子パラダイムの依頼者番号の割り当ては、実施者の依頼者が子オーダーを生成するかどうか、または依頼者がSN/NAトランザクションをサポートするかどうかに依存する。依頼者が子オーダーを作成するならば、それはその通常の手続きに応じてそれらの依頼者番号を割り当てる。実施者が子を作成するならば、そこで2つの可能性がある:各々の子はその親の依頼者番号を受け継ぐか、あるいは、実施者は依頼者が依頼者番号を割り当てるよう要求するためにSN/NAトランザクションを使用する。どちらのケースでも、実施アプリケーションは、その通常の手続きに応じて子の実施者番号を作成する。
子オーダーが送られるときは常に、ORCセグメントのORC-8-親に、親の実施者番号(実施者から開始するならば)および親の依頼者番号(実施者から開始するならば、あるいは依頼者から開始するならば)が割り振られる。
親子のメカニズムは、たとえば、毎朝、連続して3回のEKGのオーダーを発行するといったように、親オーダーを拡張することのために使用される。
j) RE
検査付帯情報コードは、オーダーと共に患者固有情報を送るのに使用される。オーダー詳細セグメント(たとえば、OBR)の後には、1個以上の検査セグメント(OBX)を続けることができる。ORUメッセージとして伝えることができ るいかなる検査情報も、このメカニズムで伝えることができる。結果がオーダーと共に送られるときは、結果は、そのオーダーの直後に続けられるべきである。
次の例は、3個の処方オーダーのためのセグメントのシーケンスを、REコードの使用例で示す。
Comment | ||
First new order | ||
First order segment | ||
2nd new order | ||
2nd order segment | ||
Patient-specific observation, optional in V 2.2 | ||
Observation OBR, optional in V 2.2 | ||
An observation segment | ||
Another observation segment | ||
Another observation segment | ||
Another observation segment | ||
3rd order | ||
3rd order segment |
HL7のこのバージョンにおいて、結果は、1個以上のOBXセグメントとしてオーダーと共に送ることができる。但し、ORCとOBRセグメントを必ずしも含む必要はない。
検査情報は、ORCを使用せずに、ORUメッセージを用いて伝えることができる。
ORUメッセージのOBRセグメントに含まれない情報を伝える必要が生じるときがある。この場合、ORCがORUメッセージに含まれることを推奨する。
REのオーダー制御値は、ORMメッセージにおいてのみ要求される。オーダーの後に検査結果(OBX)が続くことを示唆するためである。REコードはORUメッセージでは必要ではない。なぜならOBRセグメントの後に検査結果(OBX)を続けることができるからである。
k) RR
下位互換性のために残してある。現在のバージョンにおいてそれは、受付了解応答に等しい。要求受信コードは、オーダーメッセージが受け取られて、後で処理されることを示す。すなわち、そのオーダーは、より正確な応答をするための処理をまだ実行していないということである。
l) SN, NA, NW
オーダー番号の要求に関与する3つの状態がある(ORC-2-依頼者オーダー番号またはORC-3-実施者オーダー番号)
1) 実施アプリケーションが、たとえば、HISのような集中アプリケーションからORC-3-実施者オーダー番号を要求する必要があるとき。
2) 実施アプリケーションが、たとえば、オーダのような他のアプリケーションからORC-2-依頼者オーダー番号を要求する必要があるとき。
3) アプリケーション(実施アプリケーションでない)が新規オーダーのためにORC-3-実施者オーダー番号を割り当てたいとき
1) 実施アプリケーションが、集中実施者オーダー番号を必要とする場合。
SN 送信オーダー番号コードは、実施者のために、ORC-3-実施者オーダー番号をある、HISのような集中(その他のアプリケーションと呼ぶ)から要求するためのメカニズムを提供する、たとえば中央HISである。これはSNのORC-1-オーダー制御値を含んでいるORMメッセージを送ることによって行う。このORCはNullのORC-3-実施者オーダー番号とORC-2-依頼者オーダー番号を持つ。これらは実施者がオーダーを開始するとき、実施アプリケーションによって作成されたものである。
ORM(SN型)メッセージは、以下の2つの方法によって肯定応答される。
i) OKのORC-1-オーダー制御値を含んでいるORRメッセージによる。要求されなかったORMメッセージは、NAのORC-1-オーダー制御値つきのORCを含んでいて、後のある時間に送られる。
ii) 以下で述べるNAのORC-l-オーダー制御値を含んでいるORRメッセージによって実現できる。
NA 番号を割り当てられたコードは、その他のアプリケーションが実施アプリケーションに、最近割り当てられた実施者オーダー番号を知らせることを許す。ORC-1-オーダー制御値は、NAの値、ORC-2-依頼者オーダー番号(SN値を持つORCから)、および最近割り当てられた実施者オーダー番号を含む。
注: 依頼者オーダー番号と実施者オーダー番号の両方が、実施者のアプリケーションIDを持つ。. |
SN | filler application | placer order number^filler application ID | null |
NA | other application | placer order number^filler application ID | filler order number^filler application ID |
2) 実施アプリケーションが、依頼者オーダー番号を必要とする場合
SN 送信オーダー番号コードは、実施アプリケーションがORC-2-実施者オーダー番号をその他のアプリケーションから要求するためのメカニズムを提供する。これはSNのORC-1-オーダー制御値を含んでいるORMメッセージを送ることによって行う。このORCはnullのORC-2-依頼者オーダー番号とORC-3-実施者オーダー番号を持つ。これらは実施者がオーダーを開始するとき、実施アプリケーションによって作成されたものである。
ORM(SN型)メッセージは、2つの方法によって肯定応答される
i) OKのORC-1-オーダー制御値を含んでいるORRメッセージによって。要求されなかったORMメッセージは、NAのORC-1-オーダー制御値つきのORCを含んでいて、後のある時間に送られる。
ii) 以下で述べるNAのORC-l-オーダー制御値を含んでいるORRメッセージによって。
NA 番号を割り当てられたコードは、『その他』アプリケーションが実施アプリケーションに、最近割り当てられたORC-2-依頼者オーダー番号を知らせることを許す。ORCは、NAのORC-1-オーダー制御値、最近割り当てられたORC-2-依頼者オーダー番号、およびORC-3-実施者オーダー番号(SN値を持つORCから)を含む。
注: 新しいORC-2-依頼者オーダー番号は、依頼者のアプリケーションIDを持っている。 |
SN | filler application | null | filler order number^filler application ID |
NA | other application | placer order number^placer application ID | filler order number^filler application ID |
3) アプリケーションが、実施者オーダー番号を割り当てたい場合
NW オーダーを作成するアプリケーション(実施アプリケーションではない)が、実施者に新規オーダーの実施者オーダー番号を割り当てたいとき、
or
RO (RO following an RP). この場合、その他のアプリケーションがORC3-実施者オーダー番号を完成する。この時には、実施者オーダー 番号の2番目の成分として、実施アプリケーションIDを使用する。
NW , RO | other application to the filler | placer order number^placer application ID | filler order number^filler application ID |
m) CN
統合検査結果コードは、複数のオーダーに関連する結果を送るためのメカニズムを提供する。この状態が、通常、放射線科医が、複数のオーダーで表示された複数の検査に対して単一のレポートを作成するときに放射線科レポートに見られる。たとえば、リューマチ性の関節炎患者のひざと手のフィルムは、放射線科医の側でひとつのレポートを生成することがある。
そのような結果が報告されるとき、CNコードが最後のORC以外の全てのREを置き換える。結果は最後のORCとそのOBRに続く。3つのORCに続く単一の報告の例は下記の通りである:
MSH|...
PID|...
ORC|CN|...
OBR||A4461XA^HIS|81641^RAD|73666^Bilateral Feet|...
ORC|CN|...
OBR||A4461XB^HIS|81642^RAD|73642^Bilateral Hand PA|...
ORC|RE|...
OBR||A4461XC^HIS|81643^RAD|73916^Bilateral Knees|...
OBX||CE|73916&IMP||Radiologist's Impression|...
OBX||CE|73642&IMP||Radiologist's Impression|...
OBX||FT|73642&GDT||Description|...
n) UA
An unable-to-accept code is used when a new order cannot be accepted by the filler. Possible reasons include requesting a prescription for a drug which the patient is allergic to or for an order which requires certain equipment resources which are not available such that the order cannot be filled. Note that this is different from the communication level acceptance as defined within the MSA segment.
o) RF
RF accomodates requests by both the filler or the placer. The filler may be requesting refill authorization from the placer. A placer system may be requesting a refill to be done by the filler system.
p) AF
AF is a response back from the placer authorizing a refill or quantity of refills.
q) DF
DF indicates that the placer will
not authorize refills for the order. The order control code reason
may be used to indicate the reason for the request denial. Some
suggested values include:
AA | Patient unknown to the provider |
AB | Patient never under provider care |
AC | Patient no longer under provider care |
AD | Patient has requested refill too soon |
AE | Medication never prescribed for the patient |
AF | Patient should contact provider first |
AG | Refill not appropriate |
Note that these values originate from the NCPDP SCRIPT Response Segment Code List Qualifiers.
r) FU
FU notifies the placer that the filler issued a refill for the order at the patient's request.
s) OF
OF directly responds to the placer system's request for a refill
t) UF
UF indicates an application level denial by the filler system to an authorized refill request
定義:依頼アプリケーションのオーダー番号
第1成分は、個々のオーダー(たとえば、(OBR))を識別する15文字までの文字列である。それは、依頼者(依頼アプリケーション)によって割り当てられる。それは、特定の依頼アプリケーションからのすべてのオーダーの中から一意に一つのオーダーを識別する。第2成分は依頼アプリケーションのアプリケーションIDを含む。アプリケーションIDは、アプリケーションに一意に関連する6つの文字までの文字列である。ひとつの施設または相互に通信する施設のグループは、アプリケーションで一意のリストを確立すべきである。リストは潜在的な依頼者と実施者であってもよく、そして一意なアプリケーションIDを割り当ててもよい。2つの成分は、共通の区切り文字によって分離される。
このように一意ではなく、真の依頼者がいくらかあいまいな3つの状態がある。
a)
RU取替えに続く、ROのORC-1-オーダー制御値の場合;
b)
CH(子オーダー)のORC-1-オーダー制御値の場合;
c)
SN(番号を送ること)のORC-1-オーダー制御値の場合;
ORC-2-依頼者オーダー番号がこれらの場合どのように割り当てられるかの詳細については、ORC-1-オーダー制御の下のテーブルの注を参照すること。
ひとつの施設または相互に通信する施設のグループは、アプリケーションで一意のリストを確立すべきである。リストは潜在的な依頼者と実施者であってもよく、そして一意なアプリケーションIDを割り当ててもよい。アプリケーションIDリストは、本規格の他の箇所で文書化されている、施設のマスタ辞書の1つになる。第三者アプリケーション(オーダーの依頼者および実施者以外)がORMとORRのメッセージ送受信ができるので、このフィールドの依頼アプリケーションIDは、ネットワーク上の送信および受信アプリケーションと同じでなくともよい(MSHセグメントにおいて述べた)。
ORC-2-依頼者オーダー番号は、OBR-2-依頼者オーダー番号と同じある。依頼者オーダー番号がORCの中に存在していないならば、それは関連したOBR内に存在しなければならない。その逆もまた真である。もし両方のフィールド、すなわちORC-2-依頼者オーダー番号およびOBR-2-依頼者オーダー番号が設定されるならば、それらは同じ値でなければならない。結果がORUメッセージで送られるとき、ORCは要求されない。また依頼者オーダー識別番号がOBRセグメント内に存在せねばならない。
これらの規則は、上位互換性のためORCとOBRの両方の中に存在している他のフィールドにも適用する。(たとえば、数量/タイミング、親番号、オーダー依頼者、および依頼コールバック用電話番号)。
定義: 実施アプリケーションに関連したオーダー番号。その第1成分は、オーダー詳述セグメントを識別する15文字の文字列である(例 OBR)。それは、オーダー実施(受け取る)アプリケーションによって割り当てられる。この文字列は、特定の実施アプリケーション(例 臨床検査)の他のオーダーから、そのオーダー(オーダー詳細セグメントにおいて明示されるように)を、一意に識別せねばならない。一意性は長時間にわたって持続しなければならない。
第2成分は、実施アプリケーションIDを含んでいる。実施アプリケーションIDは、6文字までの文字列であり、アプリケーションをネットワーク上の他のアプリケーションから識別する。実施者オーダー番号の第2成分は、オーダーの実際の実施者を常に識別する。
ある施設または相互通信施設グループは、アプリケーションの一意のリストを確立すべきである。リストは潜在的な依頼者と実施者であってもよく、そして一意なアプリケーションIDを割り当ててもよい。アプリケーションIDリストは、本規格の他の箇所で文書化されている、施設のマスタ辞書の1つになる。第三者アプリケーション(オーダーの依頼者および実施者以外)がORMとORRのメッセージ送受信ができるので、このフィールドの依頼アプリケーションIDは、ネットワーク上の送信および受信アプリケーションと同じでなくともよい(MSHセグメントにおいて確認したように)。
ORC-3-実施者オーダー番号は、OBR-2-実施者オーダー番号と同じある。実施者オーダー番号がORCの中に存在していないならば、それは関連したOBR内に存在しなければならない。(この規則はORCおよびOBRの中の他の同一フィールドに対するものと同じであり、上位互換性およびASTMとの互換性を促進する。)これが特に重要なのは、結果がORUメッセージで送られる。この場合、ORCは要求されない。また実施者オーダー識別番号がOBRセグメント内に存在せねばならない。
実施者オーダー番号(OBR-3あるいはORC-3)は、オーダーとその関連した検査を一意に識別する。たとえば、ある施設が検査をいくつかの関連アプリケーションから集め、それを共通のデータベースの中に入れ、この共通のデータベースがまた別のアプリケーションによって検査のために照会される、と仮定する。この場合、共通のデータベースアプリケーションによって送られた実施者オーダー番号と依頼者オーダー番号は、それぞれオリジナルの実施者および依頼者であろう。すなわち共通のデータベースアプリケーションによって割り当てられた新しいものではない。
同様に、実施者あるいは依頼者でないオーダーの第三者アプリケーションが、オーダーの状態を修正する(たとえば、それをキャンセルすること)権限があるならば、その第三者アプリケーションは、実施者にORMメッセージを送る。そこには、『CA』に等しいORC-1オーダー制御の付いたORCセグメント、およびオリジナル依頼者オーダー番号および実施者オーダー番号を含む。いずれもそれ自身が割り当ることはない。
定義:オーダー依頼アプリケーションが複数セットのオーダーを一緒にグループ化して後でそれらを識別できるようにする。
第1成分は、15文字までの文字列であって、これがすべての他のオーダーグループを特定の依頼アプリケーションから一意に識別する。それは依頼アプリケーションによって割り当てられて、ORCの依頼者オーダー番号と同じシリーズから来てもよい、しかし、これは必須ではない。
第2成分は、依頼アプリケーションIDであり、これはORC-2-依頼者オーダー番号の第2成分と同じである。
定義:
オーダーの状態。取りうる値についてはテーブル0038オーダー状態を参照すること。このフィールドの目的は、要求された場合または状態が変更になった場合に、オーダーの状態を報告することであり、オーダー自体を処理する事ではない。オーダー状態は、メッセージが送られるとき送信アプリケーションに知られていた状態を反映させる。実施者だけがこのフィールドに値を付けることができる。
テーブル0038に示すオーダー状態は、テーブル0119オーダーコントロールと同じ様な内容を含んでいるが、目的は異なる。オーダ状態は、ORC-1-オーダー制御値のSRまたはSCにおいて典型的に使用される。これはオーダーの状態を、要求を受けた時または当事者に随時報告するためである。
Some, but not all, results available 部分的完了 | |
Order was canceled オーダーが取り消された | |
Order is completed オーダーが完了した | |
Order was discontinued オーダーが中断した | |
Error, order not found エラー、オーダーが見つからない | |
Order is on hold オーダーが保留 | |
In process, unspecified 進行中、不定 | |
Order has been replaced オーダーが取替えられた | |
In process, scheduled 進行中、予定 |
定義:これによって依頼者(送信)アプリケーションは、実施者から返されるべき情報の量を決定できる。要求されたレベルの応答は、即時には可能ではないかもしれない、しかし、それが可能なときは、実施者(受信)アプリケーションは、情報を送らなければならない。フィールドがnullであるとき、フィールドのデフォルト値はDである。取りうる値についてはテーブル0121-応答フラグを参照のこと。
Report exceptions only 例外のみを報告 | |
Same as E, also Replacement and Parent-Child Eと同じ、また取換えおよび親子 | |
Same as R, also other associated segments Rと同じ、また他の関連セグメント | |
Same as D, plus confirmations explicitly Dと同じ、プラス明確な確認 | |
Only the MSA segment is returned MSAセグメントのみが返却される |
定義:優先度、数量、頻度およびアトミックサービスのタイミングを決定する。オーダーセグメントは、アトミックサービスを記述するものとして考えられる必要がある。それは、第4.4節において詳細に定義される複合フィールドである。
たとえば、OBRセグメントが血液の単位を記述するとし、このフィールドによって三つの単位が毎朝続けて与えられるように要求する。この場合ORC-7-数量/タイミングは『1-XQAM^X3』である。ORC-7-数量/タイミングは、OBR-27-数量/タイミングと同じである。
Components: <parent's placer order number (EI)> ^ <parent's filler order number (EI)>
Subomponents of parent's placer order number: <entity identifier (ST)> & <application identifier 1(IS)> & <universal identifier (UI)>
Subomponents of parent's filler order number: <entity identifier (ST)> & <application identifier 1(IS)> & <universal identifier (UI)>
定義:親子のメカニズムの関係が存在するとき子を親に関係付ける。親子のメカニズムは、ORC-1-オーダー制御の注のところで述べられる。第1成分は、親オーダーの依頼者オーダー番号を含んでいる。それは、オーダーが子であるとき要求される。
第2成分は、親オーダーの実施者オーダー番号を含んでいる。
依頼者オーダー番号と実施者オーダー番号との成分は、このフィールドの2つの成分の副成分として送られる。ORC-8-親は、OBR-29-親と同じである。
定義:
このトランザクションがオーダーアプリケーションに入る日時。新規オーダーを作成するメッセージの場合は、これは、オーダーが入れられた日付および時間である。
たとえば、キャンセルなどの他のメッセージの場合は、このトランザクションが送信アプリケーションに入る日時である。この日付と時間は、現在のトランザクションのためのもので、オリジナルのオーダーへの訂正のための『取り換え』た時刻ではない。同様に、このセグメントのORC-10-入力者、ORC-11-検証者、およびORC-13-入力の場所も現在のトランザクションに関連づけられ、オリジナルのオーダーに関連づけてはいない。
定義: 要求をアプリケーションに実際に打鍵した人の所属氏名。それは、要求が不正確に入れられ、関連部門が要求を明らかにする必要がある場合、監査証跡となる。現場の取り決めによって、ID 番号または名前成分は、省略されてもよい。
定義: 入れられた要求の精度を検証した人の所属氏名。それが使用されるのは、要求が技師によって入力され、看護婦などのより高い権威者によって検証される必要がある場合である。現場の取り決めによって、ID 番号や名前成分は、省略されてもよい。
定義: 要求を作成することに責任がある依頼する医師などの所属氏名。ORC-12-オーダー依頼者は、OBR-16-オーダー依頼者と同じである。
定義: 要求を入力した人の場所(たとえば、部門、階)。それは、部門のあるサブカテゴリーを含むためサイト固有のベースに基づいて使用されてもよい複合フィールドである。たとえば、ICU4は、4階のICUの場所の呼称とするなど。
定義: 要求またはオーダーに関して、必要な他の情報を確認するための電話番号。ORC-14-コールバック用電話番号は、OBR-17-オーダーコールバック用電話番号と同じである。
定義:
変更要求が有効になった、あるいは、有効になる予定の日時。
ORC-9-トランザクション(日時)が、ORC-15-オーダー
[訳注:原文はORC-16-オーダーとなっているが、明らかな間違いのため修正した]有効日時の後またはそれに等しくなっているならば、ORCおよびその下のセグメントにおけるデータ値はこの日時に有効になった。
ORC-9-トランザクション
日時がORC-15-オーダー有効日時より前ならば、ORCおよびその下位セグメントのデータ値は、オーダー有効日時に有効になるよう計画される。
有効ORC-15-オーダー有効日時が空白にしておかれるならば、その値は、ORC-9-トランザクション日時と等しいと仮定される。また、トランザクション日時が空白であるならばMSH-7-メッセージと等しいと仮定される。
ORC-15-オーダー有効日時(同じORCセグメントのオーダー制御コードイベントのために)が、ORC-7-数量/タイミングと異なる場合は、ORC-15-オーダー有効日時が優先する。一例としてORCイベントが実施者への連続オーダーに対する中断要求であり、かつオーダー有効日時がORC-7-数量/タイミング終了日時の前にあるならば、オーダー有効日時が優先する。ORCの中で識別されたオーダーが子を持っているならば、開始しなかった子は取り消される必要がある;プロセスに子がいるならば、それは中断される必要がある;子が中断できる点を超えて前進しているならば、その状態は影響されない。
定義:
オーダー制御コード(テーブル0119)によって述べたオーダーイベントの理由の説明。コード化したあるいはテキスト形式のどちらでもよい。オーダー特定のセグメント(たとえば、RXO、ORO、OBR)の後のNTEは、その特定のセグメントのためにコメントとなる。もうひとつ、オーダー制御コード理由の目的には、そのオーダーイベントの理由を拡張することがある。
ORC-1-オーダー制御がNWであるときは、ORC-16-オーダー制御コード理由に、普通は値を設定しない。ただし、設定できないわけではない。取り消されたオーダーのときには、たとえば、このフィールドは、一般的に、キャンセルの理由を説明するために使用される。
良く実証されたアレルギーのために医者からの処方オーダーをキャンセルした調剤システムは、このフィールドでアレルギーの事実が多分報告される。
それが薬理相互作用のためにこのオーダーをキャンセルしたならば、このフィールドは、相互作用物質の少なくとも名称(およびコード、必要とするならば)となる。文章で相互作用、および相互作用の激しさの程度を述べる。
定義: 入力者がオーダーを入力/修正した時に属していた組織
定義: オーダーを入力するため使用された物理的装置(端末やPC)の識別子
定義:
対応するオーダー制御コードによって表されたイベントを発動した人の所属氏名。たとえば、オーダー制御コードがCA(オーダーキャンセル依頼)であるならば、このフィールドは、オーダーキャンセルを要求した人を表す。
概説(ASTM 1238−91から抜粋)
検査要求(OBR)セグメントは、診断、検査、身体検査あるいは所見などを要求するオーダーに特有な情報を伝送する。
検査要求セグメントは、診断要求(たとえば生理検査、EKG)あるいは検査要求(たとえば生体検査、身体検査)など特定要求の属性を定義する。依頼者があるまとまった検査を要求する場合、必ずオーダーセグメントを指定する。生理検査の場合、通常はオーダーセグメント内の情報が一つの検体に適用される。しかし、依頼と生理検査には1対1の関係があるわけではない。互いに異なる複数の検査項目が一つの検体に対し実行できるとしても、それぞれの検査項目は通常、自分専用のオーダーセグメントを必要とする。この場合、その検体を扱うそれぞれのオーダーセグメント内でその検体情報を複写しなければならない。その他の診断検査(たとえば胸部X線検査)では通常、個々の診断検査ごとに一つの独立したオーダーセグメントを生成する。
単一のオーダー・セグメントにより複数の検査項目セットを依頼することができるが、検査実施者は、それぞれの実施項目セット(電解質、CBC、バイタルサインなど)ごとに、単独のオーダーセグメントを生成するものとする。サービス担当は、検査の報告にさいし、オリジナルのオーダーセグメントから新規オーダーセグメントそれぞれに適切なオーダー(検体)情報を複写し、一つ一つの“オーダー”セグメントが各検査項目セットの“ヘッダ−”として依頼者に返信されるようにする。
たとえば血液検体に溶血が見られたために、依頼された検査項目セットを実行できない場合、オーダーセグメントは、X(検査が実行されなかったことを示す)相当の「OBR−25−結果状態」と共に依頼者に返される。この場合、検査セグメントは伝送されない。
検査がうまく終了した場合、依頼者に帰ってくるメッセージには、オーダーにより生成された検査ごとに、オーダー・セグメント(OBR)と検査(OBX)セグメントがこの順番で含まれる。そのような検査セグメントの数は、プロセスで実行されたそれぞれの測定の数によって異なる。
依頼者は、依頼のさいOBXセグメントを送信し、結果診断に必要な臨床データをサービス担当者に提供することができる。
図4−8にOBRセグメント属性一覧を示す。このセグメント内の(+)項目は依頼者ではなく実施者が作成し、その値は、OBRセグメントが報告書の一部として返信されたとき必要に応じて設定する。したがって、実施者が新規オーダーを受理する場合、(+)項目の値を設定することはない。ただし実施者がオーダーを開始する場合は例外である。その場合、実施者オーダー番号が設定されるが、依頼者オーダー番号はブランクでもよい。
検体関連検査の場合、星印(*)の付いたフィールドのみが関係する。依頼者が検体を受理する場合は、依頼者がこれらのフィールドを指定する。実施者が検体を受理する場合、実施者がこれらのフィールドを指定する。
OBR−7−検査日時およびOBR−8−検査日時(フラグを#に設定)は生体関連検査時間である。検体検査の場合、この2つの情報は検体採取の開始と終了を表す。患者を直接検査する(BPや胸部X線など)場合は、検査の開始・終了時刻を表す。
Figure 4-8. OBR attributes OBR属性
SEQ | LEN | DT | ELEMENT NAME | ||||
1 | 4 | SI | Set ID - Observation Request ID設定 − 検査要求 | ||||
2 | 75 | EI | Placer Order Number 依頼者オーダー番号 | ||||
3 | 75 | EI | Filler Order Number + 実施者オーダー番号 | ||||
4 | 200 | CE | Universal Service ID 検査項目ID | ||||
5 | 2 | ID | Priority 優先度 | ||||
6 | 26 | TS | Requested Date/time 要求日時 | ||||
7 | 26 | TS | Observation Date/Time # 検査日時 | ||||
8 | 26 | TS | Observation End Date/Time # 検査終了日時 | ||||
9 | 20 | CQ | Collection Volume * 採取量 | ||||
10 | 60 | XCN | Collector Identifier * 採取者識別子 | ||||
11 | 1 | ID | Specimen Action Code * 検体処置コード | ||||
12 | 60 | CE | Danger Code 危険(検体)コード | ||||
13 | 300 | ST | Relevant Clinical Info. 関連臨床情報 | ||||
14 | 26 | TS | Specimen Received Date/Time * 検体受理日時 | ||||
15 | 300 | CM | Specimen Source * 検体採取元 | ||||
16 | 80 | XCN | Ordering Provider 依頼者 | ||||
17 | 40 | XTN | Order Callback Phone Number オーダーコールバック用電話番号 | ||||
18 | 60 | ST | Placer field 1 依頼者フィールド1 | ||||
19 | 60 | ST | Placer field 2 依頼者フィールド2 | ||||
20 | 60 | ST | Filler Field 1 + 実施者フィールド1 | ||||
21 | 60 | ST | Filler Field 2 + 実施者フィールド2 | ||||
22 | 26 | TS | Results Rpt/Status Chng - Date/Time + 結果反復/状態変更-日時 | ||||
23 | 40 | CM | Charge to Practice + 課金 | ||||
24 | 10 | ID | Diagnostic Serv Sect ID 診断担当セクションID | ||||
25 | 1 | ID | Result Status + 結果状態 | ||||
26 | 200 | CM | Parent Result + 親結果 | ||||
27 | 200 | TQ | Quantity/Timing 数量/タイミング | ||||
28 | 150 | XCN | Result Copies To 結果複写先 | ||||
29 | 150 | CM | Parent Number 親数 | ||||
30 | 20 | ID | Transportation Mode 患者移動モード | ||||
31 | 300 | CE | Reason for Study 検査理由 | ||||
32 | 200 | CM | Principal Result Interpreter + 結果診断責任者 | ||||
33 | 200 | CM | Assistant Result Interpreter + 結果診断アシスタント | ||||
34 | 200 | CM | Technician + 医療技術者 | ||||
35 | 200 | CM | Transcriptionist + 口述筆記者 | ||||
36 | 26 | TS | Scheduled Date/Time + スケジュール日時 | ||||
37 | 4 | NM | Number of Sample Containers * 検体容器数 | ||||
38 | 60 | CE | Transport Logistics of Collected Sample * 採取検体の保管と搬送 | ||||
39 | 200 | CE | Collector's Comment * 採取者コメント | ||||
40 | 60 | CE | Transport Arrangement Responsibility 搬送調整者 | ||||
41 | 30 | ID | Transport Arranged 搬送調整結果 | ||||
42 | 1 | ID | Escort Required 随行者要否 | ||||
43 | 200 | CE | Planned Patient Transport Comment 患者搬送コメント |
定義: 最初の送信オーダーには通し番号1が割り当てられ、2番目のオーダーには通し番号2が割り当てられるものとする。3番目以降同様。
定義: ORC−2−依頼者オーダー番号に同じ。依頼側検体番号など。
第1成分は最大15文字の文字列で個々のOBRを識別する。これは依頼者(依頼アプリケーション)によって割り当てられ、ある依頼アプリケーションから送信されるすべてのオーダーの中から特定のオーダーを一意に識別する。アプリケーションIDは最大6文字の文字列で、特定のアプリケーションと一意に結び付けられている。
定義: オーダーおよびその関連する検査に対する永久的な識別子。ラボ側検体番号など
第1成分は個々のOBRを識別する文字列である。これは実施(受信)アプリケーションによって割り当てられ、ある実施アプリケーション(たとえば臨床生理検査室)からのすべてのオーダーの中から特定のオーダーを一意に識別する。第2成分は実施アプリケーションIDである。OBR−3−実施者オーダー番号はORC−3と同一である。
定義: 要求された検査/試験/セットの識別子コード。このコードは、ローカル・コードまたは”汎用”コードのいずれか、もしくはその両方を基準に設定できる。”汎用”手順による識別子を使用することが望ましい。直接検査項目を指示する場合は日本臨床病理学会臨床検査項目分類コードでコーディングした使用。検査項目コードについてを参照。
定義: 使用せず。以前の優先度はOBR−27−数量/タイミングの第6成分で指示する。
定義: 検査を依頼した日時
定義: 臨床検査関連日時。患者を直接検査した場合は、検査を実施した実際の日時である。検体関連検査の場合、このフィールドは検体を採取した日時を表わすものとする。これは結果専用フィールドである。ただし、依頼者あるいは第三者が検体をすでに採取している場合はこの限りでない。蓄尿などの場合の開始日時はここにセットする。
定義: 検査あるいは経時検体採取の終了日時。検査が長時間にわたって実施される場合、検査期間の終了時期を表す。検査が瞬時に終わる場合は、このフィールドはnullになる。これは結果フィールドである。ただし、依頼者、あるいは実施者以外の第三者がすでに検体を採取してしまっている場合はこの限りでない。蓄尿などの場合の終了日時はここにセットする。
定義: 検体検査の場合検体量。デフォルト単位はMLである。特に、単位はISO標準単位略語(ISO−2955、1977年)の表記に従うべきである。これは結果専用フィールドである。ただし、依頼者あるいは第三者が検体をすでに採取している場合はこの限りでない。 部分標本の総量を表記する。
定義: 検体検査が要求された場合、このフィールドは、検体を採取した個人、部門あるいは施設を識別する。名前もしくはIDコード(あるいはその両方)を指定できる。
定義: このオーダーに伴ってあるいは先行して実施される検体処置。検体に関する一般処置は、このフィールドに付随するORCセグメント内のオーダー制御コードにより示されるが、このフィールドで一般処置をさらに詳細に規定する。たとえば、新規オーダー(ORC−“NW”)が検査室へ送られた場合、検査室で検体を採取すべきかどうか(“L”あるいは“O”)がこのフィールドによって伝えられる。表0065−処置コード参照
Description | |
Add ordered tests to the existing specimen 依頼試験を既存の検体に追加する | |
Generated order; reflex order 生成オーダー;反映オーダー | |
Lab to obtain specimen from patient 検査室が患者から検体を採取する | |
Specimen obtained by service other than Lab 検査室以外のサービスによる検体採取 | |
Pending specimen; Order sent prior to delivery 保留検体;採取以前に依頼されたオーダー | |
Revised order 改訂オーダー | |
Schedule the tests specified below 以下に指定した試験をスケジュールする |
定義: 危険であることが知られている、あるいは疑われる患者・検体を示すコードかテキスト、あるいはその両方(たとえば陽性結核患者、肝炎患者の血液などの感染情報)。コードとテキストのどちらかあるいはいずれも指定しない場合がある。
定義: このフィールドには、患者あるいは検体に関する追加臨床情報が記述される。このフィールドは、検査診断が要求された場合、疑われる病状や臨床所見を報告するのに使用する。たとえば、血中ガス内の二酸化炭素量、月経周期内での頚椎パップ試験時点、および試験診断に影響を及ぼすその他の条件を報告する場合など。オーダーセグメントの直後に一連のOBXセグメントを追加することで、より構造化された形式でこの情報を送ることができるオーダーもある。
定義: 検体を必要とする検査の場合、診断サービスの実際のログイン時間/検体受領日時。
Components: 〈検体採取元名あるいはコード(CE)〉^〈添加剤(TX)〉^〈フリーテキスト(TX)〉^〈部位(CE)〉^〈部位修飾子(CE)〉 ^ <collection method modifier code (CE)>
定義:
検体の採取部位、医療サービスの対象となる部位。検体検査では実際の提出材料。
第1成分には、検体採取元名あるいはコード(CEデータ型成分と同様)が記述される。(検査名により検体採取元名が類推できる場合でも、検体採取元名を指定した方がよいことがある。たとえば血液培養−心臓血液)
第2成分には、適用可能な場合、ヘパリン、EDTA(すなわちシュウ酸塩)など、検体に加える添加剤を記述する。
第3成分はフリーテキストで、オーダーで採取法が指定されている場合にその採取法を記述する。採取法が論理上検査結果となる場合、それは結果セグメントに指定すべきである。
第4成分は検体を採取する部位を指定する。第5成分は部位修飾子である。たとえば、検体採取部位が”対肘窩(anticubital
fossa)”で、部位修飾子が“右”。CEデータ要素の成分は副成分になる。採りうる値は、日本臨床病理学会臨床検査項目分類コード材料を使用。検査項目が材料を暗黙に指定している場合は指示不要。
Value Description | Value Description | Value Description |
○尿・便
001 尿(含むその他) 002 自然排尿 003 新鮮尿 004 蓄尿 005 時間尿 006 早朝尿 007 負荷後尿 008 分杯尿 009 カテーテル採取尿 010 尿ろ紙 011 膀胱穿刺 012 動物尿 015 便 ○血液 017 血液(含むその他) 018 全血 019 全血(添加物入り) 020 動脈血 021 毛細管血 022 血漿 023 血清 024 血球浮遊液 025 赤血球 026 リンパ球 027 血小板 028 白血球 029 臍帯血 030 溶血液 031 除タンパク液 032 血液抽出液 033 血液ろ紙 034 血液塗抹標本 036 動物血 037 動物全血 038 動物血漿 039 動物血清 | ○穿刺液
040 穿刺液(含むその他) 041 髄液 042 胸水 043 腹水 044 関節液 045 心嚢液 046 骨髄液 047 羊水 048 腰椎 049 骨髄塗抹標本 ○分泌液 050 分泌液(含むその他) 051 消化器系からの分泌液 052 胃液 053 十二指腸液 054 胆汁 055 膵液 056 唾液 059 前立腺液 060 精液 061 喀痰 062 乳汁 063 鼻汁 064 咽喉からの分泌液 065 耳からの分泌液 066 目からの分泌液 067 膣からの分泌液 068 皮膚からの分泌液(汗) 069 気管からの分泌液 | ○組織
070 組織*(含むその他) 071 生検組織* 072 試験切除組織* 073 手術切除組織* 074 剖検切除組織* 075 固定組織* ○その他 077 毛髪 078 爪 081 結石(含むその他) 082 尿路系結石 083 胆石 085 擦過物 086 膿(含むその他) 087 開放性の膿 088 非開放性の膿 089 水泡内容物 090 嘔吐物 091 洗浄液 092 血液以外の抽出液 093 浸出液 094 塗抹標本(血液,骨髄以外) 095 透析液 096 かん流液 097 培養液 098 ペア材料 099 その他の材料 |
○皮膚・乳腺
200 皮膚 205 乳房 210 乳腺 ○造血・ リンパ・細網 220 リンパ節 225 脾臓 230 骨髄 ○運動器・軟部 250 骨 255 関節 260 骨格筋、筋膜 265 軟骨 270 靭帯 275 腱、腱鞘 280 軟部組織 ○呼吸器(上部呼吸器) 300 鼻 305 鼻腔 310 上顎洞,他の副鼻腔 315 喉頭蓋、喉頭 ○呼吸器(肺・気管支) 330 肺 335 気管 340 気管支 345 肋膜 350 縦隔 355 胸膜 365 その他の呼吸器 ○心臓・血管 370 心臓 375 心臓弁膜 380 心嚢 385 血管 390 動脈
395 頚動脈 材料コードV(その他の非生体材料) 991 X線フィルム | ○消化管・付属消化器
(口腔および喉頭) 400 口腔 405 口唇 410 舌 415 歯 420 歯肉 425 唾液腺 430 咽頭 435 扁桃 ○消化管・付属消化器 (上部消化管) 450 食道 455 胃 ○消化管・付属消化器 (下部消化管) 460 小腸,十二指腸膨大部 465 空腸および回腸 470 大腸 480 直腸 485 肛門 ○消化管・付属消化器 (肝・胆・膵) 500 肝,肝内胆管 510 胆道(外胆管,外胆道) 515 膵 ○消化管・付属消化器 (腹膜・後腹膜) 530 腹膜 535 後腹膜、尾仙部 545 その他の消化器 ○泌尿生殖器(女性器) 550 膣 555 子宮 560 子宮頚部 565 子宮膣部 570 子宮内膜 575 卵管 580 卵巣 585 胎盤,臍帯 590 絨毛その他 595 外陰およびその他の女性器 | ○泌尿生殖器(男性器)
600 全立腺、精嚢 605 睾丸 610 陰茎 615 その他の男性性器 620 男女不明性器 ○泌尿生殖器(泌尿器) 650 腎臓 655 腎盂 660 尿管 665 膀胱 670 尿道 695 その他の泌尿器 ○神経感覚器 700 眼および眼付属器 705 大脳(大脳半球,脳梁) 710 中脳、橋 715 小脳 720 延髄、脊髄 725 脳膜、脊髄膜 730 内耳 735 脳神経 740 脊髄神経 795 その他の神経系 ○内分泌 800 下垂体、頭咽管 805 松果体 810 副腎 815 旁神経節 820 甲状腺 825 副甲状腺 830 胸腺 895 その他の内分泌 ○その他 900 頭頚部 910 胸郭 920 腹部 930 上下肢 990 その他部位 |
定義: 検査依頼者のID。IDコードあるいは名前、またはその両方を指定できる。これはORC−12−依頼者と同じである。検査依頼医師をセットする。
号定義: 状態あるいは結果を標準フォーマットで報告するさいの電話番号。可能であれば、内線または呼出番号(あるいはその両方)も併せて指定する。
定義: 依頼者フィールド#1。依頼者によって送られたテキストは、結果と共に返される。
定義: 依頼者フィールド#1に類似。
定義: 実施者(診断サービス)により任意の使用目的に定義可能。
定義: 実施者フィールド#1に類似。
定義: 結果の報告日時、あるいは状態の変更日時。このフィールドでは、結果を報告書に書込み・発行した日時を示す。あるいはオーダー状態に定義にされたような状態が入力・変更された日時を示す。通常、依頼側は最後に結果を受信した日時(前回更新日)より後で報告された結果だけ入力すべきである。(電文発信日ではない)
定義: 適用可能な場合には、実施検査についてオーダー本体に課せられる金額。第1成分には金額(実施者が知っている場合)を指定する。第2成分には課金コード(実施者が知っている場合)を指定する(結果専用)。
定義: 診断を実施した診断サービス部門。検査が外部サービスによって実施された場合、そのサービスのIDがここに記録される。採りうる値については、テーブル0074−診断サービス科ID−を参照のこと。外注先検査センターをセットする。
Description | Description | ||
Audiology | OB Ultrasound | ||
Blood gases | Occupational Therapy | ||
Blood bank | Other | ||
Cardiac Ultrasound | Outside Lab | ||
Cardiac catheterization | Pharmacy | ||
CAT scan | Physical Therapy | ||
Chemistry | Physician (Hx. Dx, admission note, etc.l) | ||
Cytopathology | Pulmonary function | ||
Electrocardiac (e.g., EKG, EEC, Holter) | Radiology | ||
Electroneuro (EEG, EMG,EP,PSG) | Radiograph | ||
Hematology | Radiology ultrasound | ||
Bedside ICU Monitoring | Respiratory Care (therapy) | ||
Immunology | Radiation therapy | ||
Laboratory | Serology | ||
Microbiology | Surgidal Pathology | ||
Mycobacteriology | Toxicology | ||
Mycology | Vascular Ultrasound | ||
Nuclear medicine scan | Virology | ||
Nuclear magnetic resonance | Cineradiograph | ||
Nursing service measures |
定義: このオーダーの結果状態。状態は、オーダーに関連する結果すべてに適用される。オーダー状態の照会のさい、OBXセグメントで実現されるレベルの応答より詳細なレベルの応答が必要でないときに、このフィールドがよく使用される。このフィールドへは、実施者しか値を設定することができない。各結果の状態が必要な場合、OBX−11−検査結果状態を使用することができる。採りうる値については、テーブル0123−結果状態−を参照のこと。
Description | |
Order received; specimen not yet received オーダー受信;検体未到着 | |
No results available; specimen received, procedure 結果無効;検体到着、手続き不完全incomplete | |
No results available; procedure scheduled, but not done 結果無効;手続き予定未実施 | |
Some, but not all, results available 部分的結果あり | |
Preliminary: A verified early result is available, final results not yet obtained 予備;初期結果確認無効、最終結果未確認 | |
Correction to results 結果訂正 | |
Results stored; not yet verified結果ストア;未確認 | |
Final results; results stored and verified. Can only be changed with a corrected result.最終結果;結果ストア、確認済 訂正結果と書き換え可能 | |
No results available; Order canceled.結果無効;オーダーキャンセル | |
No order on record for this test. (Used only on queries)オーダーによらない検査結果(参照のみ可能) | |
No record of this patient. (Used only on queries)患者に対する結果なし(参照のみ可能) |
Components: <OBX-3-observation identifier of parent result> ^ <OBX-4-sub-ID of parent result> ^ <OBX-5-observation results from parent (CE)>
定義: 他のタイプの連係(たとえば毒物学)で利用可能にする。この情報は重要であり、OBR−29−親番号内の情報と組み合わせて、このオーダーに関する親結果のOBXセグメントを一意に識別する。親結果内のOBXセグメント値は、このセットが報告する生物種あるいは化学種を示す。たとえば、現在のセットが感受性試験である場合、親結果の一意なOBXは、その感受性試験の対象となる生物を識別する。親結果内の生物名が最終的に決定される前にいくつか変遷をたどることがあるので、この間接連係を使用するとよい。
第3成分は、親結果によって直接識別される微生物名を記録するのに使用することができる。この場合の生物は、親培養で識別されている通りに識別すべきである。
このフィールドは、親結果がOBR−29−親番号によって識別される場合のみ必要になる。
標準検査結果セグメント(OBX)を使用してこの情報を伝達する方法もある。生物が複数存在する場合、OBX−4−サブIDで複数の生物種から個々を識別する。この場合、サブID Nを持つ最初のOBXは、N番目の微生物を識別する値を持つ。また、サブID Nを持つ後続のOBXはそれぞれ、この生物の感受性試験に使用する感度値を持つ。
定義: 1回のサービスで施すサービスの数、そのサービスの繰り返し数に関する情報。これにより要求の継続時間を固定する。数量/タイミング解説参照。
定義: 結果の複製を受理する人。ローカルの取り決めによって、ID番号あるいは名前のいずれかを省略してもよい。報告書送付先として科別や病棟を指示してもよい。
定義: ORC−8−親と同一。親子関係が存在する場合、このフィールドにより子供をその親に関連づける。たとえば、前回の検査(たとえば血液培養で展開された抗生物質感受性)によって展開された検査は、このフィールドに親(血液培養)の実施者オーダー番号を記録する必要がある。親子のメカニズムはオーダー制御フィールドの注記で説明する(4.3.1.2.1のセグメントORCフィールドに関する注記を参照のこと)。オーダーが子供の場合に、このフィールドが必要になる。
親フィールドには、成分が2つある。第1成分には親の依頼者オーダー番号が入る。第2成分はオプションであり、ここには親の実施者オーダー番号が入る。依頼者オーダー番号成分と実施者オーダー番号成分は、このフィールドで使用する2つの成分の副成分として送信される。
患者移動モード定義: 適用可能な場合、患者を移動するかどうか(あるいは移動方法)。採りうる値に関しては、テーブル0124−患者移動モード−を参照のこと
Description | |
Cart - patient travels on cart or gurney 患者はカートまたは担架で移動する | |
The examining device goes to patient's location 検査装置が患者のもとへ移動する | |
Patient walks to diagnostic service 患者は歩行により移動する | |
Wheelchair 車いすを使用する |
定義: 適切な回答をうるのにこのフィールドを使用しなければならない検査もある。
定義: 検査を診断し、報告書の内容に責任を負う医師あるいは臨床医のID。
定義: この検査の診断を支援した立会臨床医。
定義: 実施担当臨床技師。
定義: 報告書の口述筆記を担当する人
定義: 実施者がスケジュールした検査日時。このフィールドは、ある特定の試験をスケジュールして欲しいという要求に対する結果を表しており、これによりスケジュールされた検査日時を依頼者に通知することができる(結果専用)。
定義:受領検体容器の数。検体受領の検証のために使用、オーダーの全検体数とは異なるかもしれない。
定義:このフィールドは診断サービス実施者への検体到着で意味がある。これにより検査スケジュールや結果に要する期間などが可能となる。例えば定期トラック便、郵便など。
定義:検体に関する付加的コメント、例えば変性により凝固困難
定義:予約検査などで検体搬送の手配などを行った者。例えば依頼者、実施者、患者など。
定義:検体搬送手配の結果状態。
Description | |
Arranged 手配済み | |
Not Arranged 未手配 | |
Unknown 不明 |
定義:患者が診断サービス部門へ出向くに必要な随行者の要否。OBR-43も使用するのが一般的。
Description | |
Required 必要 | |
Not Required 不要 | |
Unknown 不明 |
定義:患者が診断サービス部門へ出向く際の搬送や随行に関するコメント。
OBXセグメントは単一検査あるいは部分検査を転送するのに使用される。それは分割不可能なレポートの最小単位に相当する。その構造を図7−9に要約する。
その主な機能はレポート・メッセージで検査関連情報を伝達することである。しかし、OBXを検査オーダーに含めることもできる。この場合、実施者が作成する検査結果を解釈できるように、実施者が必要とする臨床情報をOBXで伝送する。たとえば、血液酸素を血液ガス検査室へオーダーする場合に吸気酸素を報告するのにOBXは必要であり、あるいはパップテストを細胞診検査室へオーダーするに場合含まれているべき月経段階情報を報告するためにもOBXは必要である。またOBRで多項目検査の内容が不明確な場合、OBXで個々の検査項目を指示することも可能である。例えばOBRで肝炎セット、OBXでGOT,GPT,HBsや、OBRで100g糖負荷試験、OBXで血糖前値,血糖30分値など。また、検査結果コメントをセットしたい場合検査結果コメントの扱いを参照。
Figure 7-9. OBX attributes OBX属性
SEQ | LEN | DT | OPT | RP/# | TBL# | ITEM# | ELEMENT NAME |
1 | 10 | SI | O | 00569 | Set ID - Observational SimpleセットID ― 単純検査 | ||
2 | 2 | ID | R | 0125 | 00570 | Value Type 値型 | |
3 | 590 | CE | R | 00571 | Observation Identifier 検査項目 | ||
4 | 20 | ST | C | 00572 | Observation Sub-ID 検査副ID | ||
5 | 65536 | * | C | Y | 00573 | Observation Value 検査値 | |
6 | 60 | CE | O | 00574 | Units 単位 | ||
7 | 10 | ST | O | 00575 | References Range 基準値範囲 | ||
8 | 5 | ID | O | Y/5 | 0078 | 00576 | Abnormal Flags 異常フラグ |
9 | 5 | NM | O | 00577 | Probability 確率 | ||
10 | 2 | ID | O | Y | 0080 | 00578 | Nature of Abnormal Test 異常テストの性質 |
11 | 1 | ID | R | 0085 | 00579 | Observ Result Status 検査結果状態 | |
12 | 20 | TS | O | 00580 | Date Last Obs Normal Values 最終検査正常値日付 | ||
13 | 26 | ST | O | 00581 | User Defined Access Checks ユーザ定義アクセス点検 | ||
14 | 200 | TS | O | 00582 | Date/Time of the Observation 検査日時 | ||
15 | 60 | CE | O | 00583 | Producer's ID 実施者ID | ||
16 | 80 | XCN | O | 00584 | Responsible Observer 検査責任者 | ||
17 | 60 | CE | O | Y | 00936 | Observation Method 検査方法 |
定義: 通し番号。ASTMとの互換性を維持するためのもの
定義:
OBX内の検査結果値のフォーマット。値がCEである場合、結果はコード化入力値でなければならない。値型がTXまたはFTである場合、結果はテキスト群である。値型の検査で採りうる値はテーブル0125-値型-に列記される。検査値は、第2章の制御の節で定義されたデータ型のフォーマットに応じて表記されなければならない。たとえば、PNは成分区切り文字により分離した6つの成分から成る。NMは有効な型であるが、通常数字として報告される検査では、結果の一部として非数値文字が報告されることが多いので(結果が測定器で計りきれないことを示すために>300を使う場合など)、文字列(ST)データ型を持つことがある。たとえば">300"では、">"は記号であり桁"300"は数値と考えられる。
以下を除くすべてのHL7データ型が有効である。CM:
特定のデータ型でないから、CQ:
OBX-5-検査値の単位がOBX-6-単位と共にOBXセグメントに必ず明示的に指定されるから、SIシーケンスID:
HL7メッセージ・セグメント以外に適用されないから。
実際の検査値がOBXでは送られていないが、他のどこかに存在する場合、RP値(参照ポインタ)を使用しなければならない。たとえば、検査が画像(ドキュメント関連画像あるいは医学関連画像)から成る場合、画像そのものはOBXで送ることができない。その場合送信システムは、参照ポインタを送信するよう選択することができる。受信システム側は、ACR-NEMAなどの他の標準インタフェースにより、あるいは適切なデータ・ベース・サーバーにより実際の画像へアクセスする必要がある場合は、いつでもこの参照ポインタを使用することができる。
成分: 〈識別子〉^〈テキスト〉^〈コーディング方式名〉^〈代替識別子〉^〈代替テキスト〉^〈代替コーディング方式名〉
定義: 検査を表す一意な識別子。例:5F190143002315151^HSV-1抗原。日本臨床病理学会臨床検査項目分類コードによりコーディングされたコードを使用(結果識別も含む)。
ほとんどのシステム構成では、識別子によって示されのは、受信システムが受信検査を処理するのに使用できる他の検査属性を列記したマスタ検査テーブルだろう。現在、マスタファイルについて審議中であるが、そこでは、マスタ検査テーブルを転送するためのメッセージ・セグメントとしてどのようなものが良いのかについても、案を募っているところである。マスタ検査テーブルに対するの検査IDの関係は、課金コード(請求記録の)と課金マスタの間の関係に類似している。
このフィールドの第1識別子にローカル・コードを使用する場合、一般的な識別子も同様に送信することを強く推奨する。それにより、様々な提供者が同じサービスについてそれぞれ結果を送信してきた場合(たとえば病院臨床検査室と民間臨床検査室が老人ホームに血清カリウムを供給してきた場合)、受信側でそれらの結果を同じにすることができる。使用できる“一般的な”識別子には、LOINCがあり検体検査結果と生理的変数(たとえばBP、脈拍)がすべてカバーされる。
検査結果コメントをセットする場合検査項目IDを接尾辞で修飾したコードを用いる。検査結果コメントの扱いを参照。
定義: 1つのOBRの下で編成された複数のOBXセグメントが同じ観察IDを持つ場合、それぞれのOBXセグメントを識別するのに使う。たとえば、胸部X線レポートには独立した3つの診断が含まれることがある。標準では、3つのOBXセグメント(1つの診断所見に1つのOBXセグメント)が必要である。これらのOBXセグメントの1番目のサブIDに1、2番目のサブIDに2、および3番目のサブIDに3を入れることにより、HL7は、編集あるいは交換に際し各OBXセグメントを一意に識別することができる。
サブ識別子は、外科病理学などのレポートで関連成分をグループ化するのにも使われる。外科病理学レポートでは、1回の手術により得られた組織をすべて1つのレポートにまとめるということは昔からよくある。胆嚢および虫垂の検査を記述した単一の外科病理学レポートを考えてみる。このレポートは概ね図7−10に示すように転送されるだろう。
OBR|1|||88304&SURG PATH REPORT...
OBX|1|CE|88304&ANT|1|T57000^GALLBLADDER^SNM...
OBX|2|TX|88304&GDT|1|THIS IS A NORMAL GALLBLADDER...
OBX|3|TX|88304&MDT|1|MICROSCOPIC EXAM SHOWS HISTOLOGICALLY
NORMAL GALLBLADDER TISSUE...
OBX|4|CE|88364&IMP|1|M-00100^NML^SNM...
OBX|5|CE|88304&ANT|2|T66000^APPENDIX^SNM...
OBX|6|TX|88304&GDT|2|THIS IS A RED, INFLAMED, SWOLLEN, BOGGY APPENDIX...
OBX|7|TX|88304&MDT|2|INFILTRATION WITH MANY PMN's - INDICATING INFLAMATORY CHANGE...
OBX|8|CE|88304&IMP|2|M-40000^INFLAMMATION NOS^SNM...
図7-10の例では、レポートの各成分に対して2つのセグメントがある(2つある組織のそれぞれに対して1つのセグメント)。このように、88304&ANTセグメントが2個存在する;88304&GDTセグメントが2個存在する。88304&MDTセグメントが2個存在する。胆嚢に適用されるセグメントはすべてサブ識別子として1を持つ。虫垂に適用されるセグメントはすべてサブ識別子「2」を持つ。
検査サブIDはその他の目的でグループ化する場合にも使用できる。それはいくつかの種類の体液摂取及び排せつのレポートを編成するのに使用することができる。たとえば、複数の静脈ラインにより採血を実施した場合それぞれの静脈ラインでは、多くの個別の検査(OBXセグメント)、採取量、採取の型(血液、D5W、血漿など)、静脈ラインの部位などが必要になる。つまりそれぞれの静脈ラインが個別のOBXセグメントを必要とする。複数の静脈ラインが走っている場合、HL7では、第1の静脈ラインに関係するOBXセグメントすべてに検査サブID「1」を割り当てることにより、それらのOBXセグメントを論理上リンクすることができる。同様に、サブID2を割り当てることにより、第2の静脈ラインに関してすべてのOBXをリンクすることができる。複数の外科ドレインが存在する場合に、その出力に対しても同様のことができる。複数指定する必要がない場合、nullか1を使用すること。
定義: 検査実施者により検査された値。検査結果値はこのフィールドのデータ型に応じてフォーマットされるが、そのデータ型はOBX−2−値型に含まれる。このフィールドはOBXセグメントの必須フィールドである。
表記
このフィールドには、同じセグメントのOBX−3−検査項目の値が含まれる。検査に依存するが、データ型は数値(たとえば呼吸数)、具体的なコード(SNOMEDで記述された病理所見など)あるいは日時(1単位の血液が病棟に送られる日時)のどれかである。検査結果値は、同じセグメントのOBX−2−値型で指定されたデータ型として表記される。数値なのかあるいは短いテキストなのかどうかに拘らず、回答はASCIIテキストで記録されるものとする。
論理上独立している検査の報告
放射線検査や「病歴・身体計測」などの叙述的レポートの主要箇所は、個別のOBXセグメントとして報告される。また、論理上独立している個々の検査は、個別のOBXセグメントで報告すべきである;つまり、1個のOBXセグメントには、論理上独立している複数検査の“結果”を含んではならない。この要求事項により、OBX−6−単位およびOBX−8−異常フラグ、およびOBX−9−確率の内容が明白に解釈ができるようになる。たとえば電解質およびバイタルサイン・セットは、4つの個別のOBXセグメントとして報告されるだろう。2つの診断(うっ血性心不全と肺炎など)は、それが退院サマリの一部として報告されたのかあるいは胸部X線レポートの一部として報告されたのかに拘らず、さらに2つの個別のOBXセグメントとして報告されるだろう。同様に、単一の細菌培養内で分離された2つの細菌性生物は、2つの個別のOBXセグメントとして報告されるだろう。
1つのOBXセグメントで、独立した2つの診断“記述文”を報告することはできないが、2つの診断“記述文”がそれぞれ一部(修飾子)として一緒になって1つの診断記述文を構築するのであれば、定性値として複数回応答することができる(通常、反復区切り文字により分離されたCEデータ型として)。たとえば、右上葉(1つのコードとして記録される)と肺炎(別のコードとして記録される)の両方を1つのOBXセグメントで報告できるだろう。そのような複数の“値”は反復区切り文字により分離されるだろう。
共通の検査IDとサブIDを持つ複数のOBXセグメント
いくつかのシステムでは、単一の検査に複数データ型の“一部”が含まれることがある。よくある例は、数値結果の後にコード化注記(CE)が続くことである。この場合、論理検査情報は複数のOBXセグメントで送ることができる。たとえば、あるセグメントは、数値結果を表すための数値データ型あるいは文字列データ型であるが、もう1つのセグメントはコード化注記を表すCEデータ型である場合など。実施者が複数のコード化注記を報告しているとすると、その複数のコード化注記はすべて単一の論理検査情報を修正してしまうので、反復区切り文字で分離された1つのOBXセグメントで送信されるだろう。同じ検査IDとサブIDを持つ複数のOBXセグメントは、最も重要なOBXセグメント(正常なフラグ/単位、および/あるいは、基準値および状態フラグを持つOBXセグメント)を最初に指定して、常に連続して送信すべきである。OBX6〜12の値は、同じOBX−3−検査項目とOBX−4−検査サブIDを持つ後続のOBXセグメントではnullとすべきである。置換または削除をする場合、同じ検査IDとサブIDを持つ複数のOBXセグメントは1単位として扱われる。どれか1つが置換または削除されると、すべてが置換される。
コード化値
OBXセグメントにCEデータ型の値が含まれる場合、検査はコードおよび(または)テキストの組み合わせとして保管される。(「OBR 1」の1番目と2番目のOBXセグメント、「OBR 2」の1番目と2番目のOBXセグメントに記述されている結果。)検査は、(推奨検査を表す)検査セットID、(診断を表す)診断コードか所見、または病理学レポートで使う部位、あるいは他の任意の種類のコード化結果などである。
コード化検査に保管された情報は必ずしもコード化する必要はない。たとえば、胸部X線診断がCEデータ型であったとしても、純粋テキストとして転送することができるだろう。この場合は、たとえば以下のように記述して、“結果コード”の第2成分としてテストを記録しなければならない。OBX|1|CE|71020&IMP|1|^CONGESTIVE
HEART FAILURE.
しかし、個別の診断、 指導などは、純粋テキストとして記録するとしても、個別の結果セグメントに記録すべきである。すなわち、うっ血性心不全と肺炎は、
OBX|1|CE|71020&IMP|1|^CONGESTIVE
HEART FAILURE AND PNEUMONIA|
ように送信するのでなく、以下のように送信すること。
OBX|1|CE|71020&IMP|1|^CONGESTIVE
HEART FAILURE|
OBX|2|CE|71020&IMP|2|^PNEUMONIA|.
テキスト記述(成分2)の代わりに、あるいはテキスト記述(成分2)に加えて、コンピューターが理解し得るコードを含む完全コード化結果(成分1)を送信すればさらによい。
定義: 単位のデータ型はCEデータ型である。単位コードを表すデフォルトのコーディング方式は、「大(小)文字限定単位を表すISO+略語(ISO 2955−83)」と「ISO略語と対立しないISO併用単位」から構成される。HL7ではこのコーディング方式をISO+と呼ぶ。ISO+略語はデフォルトのコーディング方式で使うコードである。
Components: for numeric values in the format:
a) lower limit-upper limit (when both lower and upper limits are defined, e.g., for potassium 3.5 - 4.5)
b) > lower limit (if no upper limit, e.g., >10)
c) < upper limit (if no lower limit, e.g., <15)
alphabetical values: the normal value may be reported in this location
定義: 検査で有毒物質の量を計測する場合、範囲の上限により毒性限界を表す。検査で薬剤の量を計測する場合、下限により治療の期待できる最小量を表し、上限によりそれ以上の薬剤投与により通常副作用が発生し得ることを表す。
定義: 結果の正常状態を示すテーブルルックアップ。適用できる場合は、この値を送ることを強く推奨する。検査が抗生物質感受性の場合、解釈コードは次のとおりである: S=敏感;R=耐性;I=中間;MS=少し敏感;VS=過敏。(詳細については、ASTM 1238−調査−を参照)。採りうる値については、テーブル0078−異常フラグ−を参照。
検査室で、胸部X線あるいは微生物培養などのテキスト・レポートの正常状態を識別できる場合、正常な場合はN、異常な場合はAとして報告すべきである。複数のコード(たとえば異常と悪化)を報告する場合は、反復区切り文字(たとえばA〜W)により分離されるだろう。
Description | |
基準値内 | |
Below low normal 基準値下限以下 | |
Above high normal 基準値上限以上 | |
Below lower panic limits パニック下限以下 | |
Above upper panic limits パニック上限以上 | |
Below absolute low-off instrument scale 測定限界下限未満 | |
Above absolute high-off instrument scale 測定限界上限越 | |
Normal (applies to non-numeric results) 正常(非数値結果に適用) | |
Abnormal (applies to non-numeric results) 異常(非数値結果に適用) | |
Very abnormal (applies to non-numeric units, analagous to panic limits for numeric units) 非常に異常(数値単位のパニック値に対応するが、これは非数値単位に適用される) | |
No range defined, or normal ranges don't apply 範囲未定義、もしくは正常が適用されない | |
Significant change up 大幅な上昇変化 | |
Significant change down 大幅な下降変化 | |
Better--use when direction not relevant 改善 − 方向が適用されない場合使用 | |
Worse--use when direction not relevant 悪化 − 方向が適用されない場合使用 | |
Sensitive 敏感 | |
Resistant 耐性 | |
Intermediate 中間 | |
Moderately sensitive 少し敏感 | |
Very sensitive 過敏 |
定義: 定性値を持つ結果の場合、結果が真である確率(結果が特定のコードとなる確率)。主として離散的コード化結果に適用される。0〜1(0と1を含む)のASCII文字列で表した10進数である。
定義:判定の元になった集団を指示。 採りうるコードについては、テーブル0080−異常検査の特質−を参照。
Description | |
An age-based population 年齢別集団 | |
None - generic normal range 無し − 一般正常範囲 | |
A race-based population 人種別集団 | |
A sex-based population 性別集団 |
定義: 採りうるコードについては、テーブル0085−検査結果状態−を参照。このフィールドは、1つの検査項目についての、現在の結果完了状態を反映する
Description | |
Record coming over is a correction and thus replaces a final result 到着レコードは修正であり結果を書き換え | |
Deletes the OBX record OBXレコードを削除する | |
Final results; Can only be changed with a corrected result. 最終結果: 修正結果でのみ変更可能 | |
Specimen in lab; results pending 臨床検査室の検体;結果保留 | |
Order 検査オーダー、検査項目を明示するために使用 | |
Preliminary results 事前結果 | |
Results entered -- not verified 結果を入力 −− 未検証 | |
Partial results 部分結果 | |
Results cannot be obtained for this observation この検査では、結果は得られない | |
Results status change to Final. without retransmitting results already sent as 'preliminary. 結果状態を最終へ変更。結果は変化しなかった(テストを転送しない) たとえば、放射線科により状態が事前から最終へ変更される |
定義: 測定方法の変更により、旧方式で得られた値が新規方式で得られた値と比較できなくなる場合、そのような測定方法の変更を表す。
正常値または単位がない場合null。存在する場合、記録日付と対応するこの日付の変更。新規結果と旧結果を区別するためにローカル・システムで新規観察IDに新規IDを割り当てるべきかどうかを判断できるよう、受信システムのテスト辞書は、結果をマニュアルで見直すようトリガーをかけるべきである
定義: これにより実施者は、受信システムで検査を分類するのに使用する結果依存コードを記録できるようになる。
ほとんどの分類は固定の検査ID属性であり、関連検査マスタファイルで定義することができるので、このフィールドはめったに必要とされない。
しかし、受信システムが計算のやり直しを望まない場合がまれにあり、この場合そのような制御の仕方も検査結果値により変わることがある。たとえば抗酸菌感受性結果の場合である。生物、検体採取部位、あるいは患者アレルギー状態に応じて、安価な抗生物質の感受性結果だけ表示したいと思う望むシステムもあるだろう。送信部門側では、特権ユーザ(たとえば感染症の専門医)はすべての結果を閲覧し、非特権ユーザは生物が反応した(敏感だった)“所望の”抗生物質だけを閲覧できるよう、すべての感受性を送信したいと思う。HL7では、その他のケースも生じると想定している。
定義: 次の2つの状態で必要になる。まず、1つのレポートーヘッダー(OBR)の下で報告された複数の検査が互いに異なる日付を持つ場合である。これが起こりえるのは、同じセットのある測定と別の測定が異なる時間を持つ可能性がある、照会、負荷試験・シーケンス、あるいはクリアランス検査の場合である。
次に、OBXセグメントを依頼者から実施者へ送る場合にも検査日時は必要である。この場合には、転送中の検査の日付は要求検査の日付とは何の関係もないだろう。フランスでは慣例として、要求側部門が、新規セットの検査要求に加えて、1セットの最終検査結果を送る。これらの検査の日付は実施者検査室にとって重要である。
どのような場合でも、検査日時は生理学的日時あるいは生理学的日時に最も近い日時である。検体に対して行われるテストの場合は、該当日時は検体採集日時である。患者に対して直接行われる測定(たとえばX線画像、病歴、身体測定)の場合には、検査日時は測定が行われた日時である。
定義: 検査実施責任者の一意な識別子。たとえば検査結果が外部検査室により提供される場合、実施者IDを明示的に報告すべきである。このフィールドがnullの場合、受信システム側は、送信施設が検査を実施したと仮定する。この情報が必要なのは、米国のCLIA規格を満たすためである。外注先検査センターをセットする。
定義: 要求された場合、検査に直接責任を負う個人(つまり検査を実行、もしくは検証した人)の識別子。看護部門では、検査実施者は通常、検査(血圧測定)を実行した専門家である。検査室では、検査実施者は解析を実行・検証した医療技術者である。検査実施者を表すコードはCEデータ型として記録される。ローカル・コードとしてコードを送る場合、OBX−15−実施者IDと組み合わせた時に、一意にして明白でなければならない。
検査項目案内などで公表している検査方法と異なる検査方法を実施した場合などはここに明示すべきである。