電子カルテシステム
「Dr’sパートナー」の運用事例紹介

 

三洋電機株式会社
マルチメディアカンパニー
メディコム事業部

 

1.はじめに

平成11年4月22日の厚生省通知「診療録等の電子媒体の保存について」の告示を受けて、三洋電機では厚生省通知に技術的に適合した電子カルテシステム「Dr’sパートナー」を平成11年11月から発売し、各地での導入・稼働を開始している。

導入・稼働の実績を踏まえ、電子カルテシステムの事例および、効果と課題に付いて紹介する。

 

2.三洋電機電子カルテシステム「Dr’sパートナー」の概要

(1)ペンタブレットの使用

入力装置としては、ペンタブレットを使用し、ペンで画面上の表示をタッチするだけでほとんどキーボードやマウスを使用せずに入力が出来る。

(2)テンプレート入力画面

スムースな入力環境としてテンプレート入力を提供している。テンプレートは診療科目やドクターの要求に応じて、ドクター自身で簡単に作成する事ができる。

(3)シェーマ入力

 診察で発生するシェーマを、ペンタブレットの機能を用いて簡単にサポートする機能である。

(4)レセコンとの連動

電子カルテにて入力された病名や診療行為、薬剤などのデータを、レセプトコンピュータに転送する事により、データの重複入力が必要無い。

3.導入事例

Dr’sパートナーを使用している医療機関のアンケートから得られた電子カルテのメリット,デメリットを示す。

3−1.ドクターのメリット

(1)カルテ入力時間が速くなった。

(2)投薬ミスや請求漏れの防止できる。

(3)カルテの内容がひと目で見られる。

(4)紹介状などの文書が簡単に作れる。

(5)机の上がきれいになった。

 

3−2.医療機関のメリット

(1)院内業務の効率化ができた。

  1)カルテ抽出、搬送、収納が不要となった。

  2)カルテ保管設備が必要無い。

  3)受付業務が一人でもこなせる。

   (カルテ出し、レセコンデータ入力必要無いため)

  4)レセプト発行時期でも残業がほとんど無い。

(2)患者の会計待ち時間が短縮された。

3−3.デメリット

(1)停電やコンピュータの故障で診療がストップする事である。

  1)過去のカルテが全く見られない。

  2)カルテ用紙の用意がされていない。

  3)窓口会計が出来ず患者負担金が計算できない。

 

以上