XML最前線
- DOM、ネームスペース、モジュラー化を中心に

 

檜山 正幸

XMLコンサルタント システムアーキテクト


タグによる構文を厳密に定義した「XML1.0」仕様書から出発したXMLは、いまや、アプリケーション中立な構造化データとその処理を普遍的にカバーする総合アーキテクチャへと発展している。各分野でボキャブラリ(その分野の応用のためのマークアップ言語とセマンティクス)が開発されると共に、処理や運用までも含めたモデルが提示されつつある。

XMLデータとその操作へのプログラムアクセスの中心的手法はDOMであり、各種の応用APIがDOMの拡張として定義されている。一方、多様なボキャブラリの共存をサポートする構文的な追加機能として名前空間がある。プログラミングモデルと構文機能の進展により、ボキャブラリやアプリケーションの共有、再利用、混在使用などの途が開けてきた。それがモジュラー化である。現在、XHTMLへの他の言語の埋め込みや機能的修飾を中心にモジュラー化のフレームワークが検討されている。

総合アーキテクチャとしてのXML、そのなかでも特に注目すべき、DOM、名前空間という基本概念、そして最近のモジュラー化の方向性を解説する。