ロスレス画像超高速配信・WEBブラウザによる表示システム

メダシス・ジャパン(株)


iPACS エンタープライズ による革新的医療画像ネットワークの構築

iPACSエンタープライズは、最先端の医療画像用クライアントサーバーインターネットゲートウェイで、低コストの狭帯域ネットワーク環境下でも、リアルタイムでロスレス画像を高速にて提供できます。
必要なものは、標準装備のPC、インターネット接続(ダイアルアップモデム使用でも可)、ウェブブラウザだけです。 iPACS エンタープライズは、ビューワ、スタディブラウザ、及びサーバーの構成ですが、特に既存PACSシステムと組み合わせ、ロスレス画像をクライアントに超高速で配信することを目的として開発されました。
iPACSエンタープライズの中心をなすコアー技術は、画像診断、画像参照を行う医師の必要とする画像情報を超高速配信することへのチャレンジから生まれました。
画像機器から出力されたオリジナル画像のクオリティをもつロスレス画像を、それを必要とする医師、読影医がリアルタイムに共有できるようにしたのが、iPACSで開発されたストリーミング技術です。一旦アーカイブされた画像をコピーしたり、非可逆圧縮したりする必要はありません。 又、例え狭帯域のネットワークであっても必要なロスレス画像のダウンロードと表示が短時間にて行えます。画像診断をもとにした高度医療が、病院内、病病連携、病診連携、医師の出張先の診療所または自宅、あるいは救急現場で、それぞれで可能なネットワークを使い可能になります。



医療画像システムは医療環境の変化に即した“革新的システム”への挑戦

医療画像のデジタル化とインターネットの普及により、医療の環境も大きく変化しました。
特に放射線医療の分野では、アナログからデジタルへという発展の中で、画像の送信とアーカイブの分野で驚くべき技術的進歩を遂げています。
この新しい環境の中で、医療現場では技術の進歩に追いつくため、予算面、管理面、技術面での多くの課題に直面しています。



デジタル化は画像システムソリューションのほんの一部分

多くの病院、クリニックの放射線部門、生理検査部門では、フィルムレスシステムの導入へと動きつつあります。すでに多くの病院で、日々の検査から出力される画像データのアーカイブと配信のためPACSを導入しています。 殆どの新しいモダリティはデジタル出力を有し、このモダリティから出力される画像がPACSにすぐに取り込まれ、保管されます。 しかしながら、画像を病院内、あるいは病院外の別の場所へ、その場所で必要とされる時間内で高速に配信しなければならないという問題をも、デジタル化がすべて解決してはくれません。画像のアーカイブと送信にかかる時間的な問題、そして大容量の画像データのコピーの必要性、そしてそれらを導入する際の高いコストの問題等で、デジタル化された画像の有効かつ効率的な使い方への進歩がいまだに妨げられています。



どこからでも医療画像にリアルタイムでアクセスできるシステムの必要性

病院外から医師(例:患者の検査のレビューが必要な医師や読影医、救急時に自分の患者のデータを必要とする医師、または他病院、クリニックで勤務している医師や放射線技師等)が患者の検査画像を見る必要性が高まり、T1, T3ラインなどのような高速ネットワークを使い、インターネット接続をベースとした新しいアプリケーションが開発されてきました。 残念ながら、このような広帯域ネットワーク接続の使用にはかなりコストがかかり、常時アクセスすることができません。近年テレラジオロジーや、病院でなく診療所や自宅で医療を行うケース、それぞれの専門分野での画像診断専門医へ画像を送信、診断サポートを受けるケース等ネットワークを使った医療のニーズが急速に高まっています。
病院の外から医療画像を見るために、以前は圧縮率の高い非可逆圧縮、長時間かけたダウンロード(夜間での事前送信等)、または広帯域ネットワーク利用の接続が必要でした。これらは非常に高いコストがかかるうえ、画像システムの効率的活用と高度医療で求められる医療現場のニーズに応えることができませんでした。
又、病院内システム(PACS)におきましても、外来や病棟で画像表示までの待ち時間がなく画像配信を行うために、事前に画像データを端末に送っておくプリフェッチ機能の導入とか、LANに流れる画像データの情報量が大きいためPACS専用の院内LANの敷設等極めて高コストのシステムとなっていました。



iPACSは安価で実用的なソリューションを提供致します

RTI社が開発したiPACSは、安価なシステム導入とランニングコストながら、画像のクオリティ、画像配信、表示のスピードに妥協することなく、上記にあげた従来システムの問題点を解決しています。
iPACSはインターネット上で、診断可能なクオリティの高い画像を、世界で最も高速で配信、表示することを実現したソリューションです。RTI社の特許であるPixels-on-DemandTM 技術を使用することで、iPACSは画像アーカイブサーバーから, どんな場所にいるクライアントに対しても、直接ロスレスの画質で、リアルタイムに画像を配信することができます。



コア技術は、Pixels-on-DemandTM ストリーミング

Pixels-on-DemandTM は、アーカイブサーバーから離れた遠隔の場所に狭帯域のネットワークを使ったとしても、わずか数秒で画像と付帯情報を配信、そして表示することを実現したストリーミング技術です。これは、容量の大きな一枚の画像(例. CRの10MBやマンモグラフの30MB等)または容量の大きい連続画像(例 CTの連続1000スライスの500MB等)にも適しています。この新しいストリーミング技術で、リアルタイムでロスレス画像を配信します。



ROI(Region of Interest)をストリーミングすることがリアルタイムアクセスへの鍵

iPACSサーバーは元のアーカイブ画像(DICOMサーバ)へ接続し、ユーザーが選んだ検査画像とそのROI(全体の画像の中の特定部分またはユーザーの画像表示画面のサイズに合わせた縮小画像)だけをまずストリーミングします。画像全体をオフライン処理する必要や、圧縮またはローカルに保存する必要はありません。
表示する画像の大きさと解像度はユーザーの画像表示装置(モニター)に応じて決められ、画像の大きさのみでは決定しません。これによって、すべて自動的に特定のROIに必要なデータだけをまず送信します。Pixels-on-DemandTM が次のプライオリティのデータを送信している間にも、ユーザーは自由に画像診断、参照をすることができます。
ユーザーが元のアーカイブ画像を遠隔地で選択すると、iPACSは、リアルタイムに近い状態で事前のデータ処理を実行します。それから、iPACSはリアルタイムでどのようなリクエストにも応じます。ROIのリクエストがサーバーに届くと、画像全体ではなくROIについてのみ、データの符号化が実行されます。 同様に、クライアント側では、ROIについてのみまずデータ解読がなされます。この画像処理が、Pixels-on-DemandTM 技術において重要な要素となっています。
ユーザーがパン表示にして、ズームまたは次のスライスへスクロースする場合、サーバーは新しいROIの中で欠けている部分をRTI社の“on the fly” 技術でデータ処理してから、クライアントへ送信します。診療上必要な画質(データの信頼性)は落とさず、診断部分の画像データが全て届く前であってもユーザーは、容量の大きな画像や、大きなシークエンスの中の1枚のスライスを検索したり表示が可能です。



オリジナル画像のクオリティによる画像配信と表示

Pixels-on-DemandTM は最新のデータ処理構造とアルゴリズムを使い、画像サーバーのファイルを直接、リアルタイムに最新式のストリーミング処理を行います。ストリーミングアルゴリズムの中で、可逆のウェブレット画像圧縮を使用しています。クライアントにデータが届くと、受信画像の画質をオリジナル画像のクオリティに戻します。 RTI社のストリーミング技術は、ユーザーの目がどのようなプロセスで画像情報を見るかを考えて、デザインされています。画像診断、画像参照において視覚的に最も重要なことは、最初にまず必要な部分がストリームされることです。その結果、狭帯域ネットワーク使用の場合でもわずか数秒でロスレス画像を視覚的にとらえることが可能になります。



iPACSは既存のシステムに容易に組み込みができます

iPACSは, LAN接続でDICOMサーバーへ接続します。 DICOMプロトコルまたは直接ファイルシステムへアクセスすることで画像が呼び出されます。
iPACSは、DICOM3.0をサポートの他、他のファイルフォーマットもサポートを可能としています。又、必要な時には、ユーザーのファイルフォーマットでローカルに画像保存することもできます。
iPACSエンタープライズの医療システムへの組み込み方を次図に例示しました。

図 1 クリックで拡大



管理とセキュリティ

- 画像へのアクセスは管理者が許可したものでなければならないiPACSエンタープライズ アドミニストレーションアプリケーションによって、管理者がユーザーを指定し、ユーザーのアクセス許可を決定できます。ユーザーはサイト上にアクセスし、管理者により認可された検査データへアクセスができます。管理者は、患者、ユーザーの属している医療機関、組織内での部門、検査に使用されているモダリティ、またはその他の必要な項目(遠隔読影診断を行う医師, 画像の身体部分、検査日等)、のような項目に従い、検査データに対するアクセス許可を管理することができます。
-ユーザーのアクセスにはユーザー名とパスワードが必要です
認可されたユーザーだけがiPACSサイトにアクセスすることができます。ユーザー名とパスワードは内部及び外部のセキュリティ確保のため必要です。予め設定された時間内で、PC上で何も操作されないままの場合には、自動ログオフ機能が働きます。iPACSエンタープライズは、128ビットの暗号化されたSSL/HTTPSプロトコルをサポートしています。



ユーザーに思いやりのあるワークフロー

一般的に、iPACSエンタープライズのユーザーが行うワークフローは、標準的なインターネットブラウザを使って iPACSサーバーに接続することから始まります。接続後、ユーザーはユーザー名とパスワードを入力して、システムを使用する権限を確認します。いったん、正しいログイン情報が入力され有効とみなされれば、スタディブラウザには、管理者がユーザーに表示を許可した検査データリストのみが表示されます。
ユーザーは、スタディブラウザから, 画像閲覧するための1つまたは複数の検査を選択します。iPACSサーバーはリアルタイムでPACSサーバーからの検査画像のデータ処理を行い、Pixcels-on-DemandTM 技術を使ってiPACSビューワーに対して検査画像のストリームを開始します。



iPACSエンタープライズのスタディブラウザ

iPACSエンタープライズスタディブラウザは、認可された検査画像からユーザーが閲覧画像を選択するのに必要な情報を提供します。スタディブラウザから、検査画像の詳細を確認でき、又画像に添付されているレポートを読んだり、追加したりすることもできます。また、別ウィンドウで開いたiPACSエンタープライズビューワを使って、検査画像を表示することができます。

図 2 クリックで拡大



ワークリストタブ

ワークリストタブを使用すると、表示したい検査画像を選択することができます。ユーザーがレポートを追加したり読んだりするだけでなく、特定の検査を選択して画像閲覧ができるように、検索とフィルターの機能がワークリストタブで可能です。

ワークリストタブには以下のような機能があります:
・カラムに応じたソートとフィルター
・カラムの特定フィールドを検索
・特定の検査画像に対してビューワーを開く
・複数の選択された検査画像でビューワーを開く
・特定の検査について詳細な情報をみる
・レポートを読む
・レポートを書く



iPACSエンタープライズビューワ
iPACSエンタープライズビューワーは、医療画像診断、参照用に作られており、放射線技師や読影医に
とってなくてはならない機能を有しています。最小限のクリックで操作ができ、洗練された直感的なツ
ール等、医療画像ビューワとして最新のユーザーインターフェースを実現しています。

図 3
→の説明
左上:ウィンドウレベルの情報が表示され、レベルの変更が可能。
右上:画質情報により、ロッシイ画像を見ているのかそれともロスレス画像を見ているのかの確認ができる。視覚上はまずロッシイの画質で見ることで、ロスレスのものが届く前でも画像診断、参照にとりかかることができる。



図 4
→の説明
左上:サムネイルを使用すると、特定のスライスを選択するだけでなく、残りの全てのスライスを一覧
表示が可能。
左下:シネモードで狭帯域ネットワーク使用時でも動画表示が可能。



iPACSエンタープライズビューワには以下のような機能があります

・パンとズーム
・レイアウト〔例:1x2、2x2、4x4、任意設定〕
・反転、回転
・選択された画像のプレビュー表示するサムネイル画像(画像表示されているROIまたはスライスがサムネイル画像の中でハイライトされる)
・シークエンス表示モード:ページ、スタックまたはシネモード
・ウィンドウの幅とレベルを画面上のツールを使用してインタラクティブに変更可能、又、プリセット設定が可能
・計測ツール(距離、角度、面積、ROI値、ROI平均 )




ハードウェア仕様

-iPACSサーバ ハードウェア
・デュアルプロセッサー ペンティアムIII 500MHzx以上
・512MB RAM以上
・ウルトラ2ワイドスカジー9GB ディスク(10,000rpm)以上
・128Kbps以上のPermanet インターネット常時接続
・Windows NTサーバ4.0、Windows2000サーバ

ーiPACSクライアントPC
・Pentium II 400MHz以上
・128MB RAM以上
・クライアントcashing用に200MB以上の空き容量
・VGAモニター(クライアントの必要に応じたハイクオリティグレースケール)
・IPACSサーバーへのインターネット接続するための56Kbpsモデム以上(広帯域インターネット接続が望ましい)
・Windows 98, 2000またはNT4.0
・IE5.0以上
・iPACSクライアントプラグインモジュール(インターネットオンライン提供)



まとめ

iPACSエンタープライズは、高速でロスレス画像の画質で画像配信するため、最新のストリーミング技術を使用しています。
Pixel-on-DemandTMストリーミング技術によって、ロスレスで、リアルタイムに、病院内、外で、画像診断、参照するシステムを実現しました。iPACSエンタープライズは、低コストで、信頼性に富み、高速にて画像配信、表示するソリューションです。
iPACSエンタープライズは, 既存のフィルムレスシステムが稼動している、あるいは計画中の病院や画像センターにも適しています。高度に保証されたセキュリティを確保しながら、インターネットを最大限に活用するシステムです。
RTI社のPixels-on-DemandTM ストリーミング技術により、iPACSエンタープライズのユーザーは、標準装備のPC、ネットワーク接続、ウェブブラウザを使い、病院内の放射線科内で放射線医師や技師達が使用しているのとほとんど同じ画像診断、参照の環境で仕事をすることができます。
画像保管してある放射線部門から離れていて(病院内外)、緊急に必要な検査画像をロスレスの画質で必要としている医師に対して、iPACSは最もそのニーズに応えられる優れたソリューションです。先進的なストリーミング技術で診断部分(ROI)をロスレスレベルにまで画質を上げながら診断、参照を進めていくことを可能にしました。iPACSエンタープライズは、病院内外における検査画像と情報を、よりフレキシブルで、より多目的で、より効率的に活用できるようにした、かつ低価格化で導入をより実用的なものにしたインターネット、イントラネット利用の医療画像ソリューションです。