電子カルテと地域医療情報連携システム(CoMet)の連携でおこる地域医療の変化

児島純司、山川和之、山本浩介、岸 裕二、藤井純司※、
Junji Kojima,Kazuyuki Yamakawa, Kousuke Yamamoto, Yuji Kishi, Junji Fujii

洛和会音羽病院情報システム部、※山科医師会医療情報理事
Medical Information System,Rakuwakai Otowa Hospital
※Director of Medical treatment information bureau in Yamashina Medical Association


 

【はじめに】

未だ標準化されないまま導入が加速している電子カルテであるが、患者データーの永続性、システム更新時等の問題を考えるとユーザーの困惑は広がるばかりである。我々はMMLによる電子カルテデータの標準化(RaMet)でこの問題を回避すべく自己防衛を図っている。このRaMetと稼働して1年が経過したCoMetの連携等2004年度の地域医療情報連携の取り組みと2005年の展開について報告する。

【目的】

我々のミッションは地域連携システムCoMetを作り上げ普及させるだけでなく、地域医療情報連携システムを継続運用することで地域住民が恩恵を得ることである。そのためには何が問題で、何が有効な対策かを見定め実行することが我々のミッションでもある。

【対策】

  1. 日々の診療に不可欠な情報提供に視点を置き、CoMetに診療ガイドライン、検査ガイドライン(教科書)との連動させた。
  2. 病院電子カルテデータ(RaMet:Rakuwakai Medical Network system) ならびに登録衛生検査所の検査結果データベースと連携することで地域に存在する診療情報の共有化を行い、日々の診療に役立つシステムに成長した。
  3. 保守料など運用コストは、会費、バナー広告料等で行った。

【総括】

2005年に本RaMetとCoMetが連動することで新たな変化が起こっている。(1)検査結果の共同利用(2)重複する検査の削減(3)紹介・逆紹介患者数の増加

以上