ふじのくにねっと

ふじのくにバーチャル・メガ・ホスピタルの現状及び今後の課題

森 典子(静岡県立総合病院、ふじのくにねっと)


 2011年4月より本格稼働し2年が経過したふじのくにバーチャル・メガ・ホスピタル(以下、ふじのくにねっと)の現状を報告し、今後の課題を述べる。
 地域ICT 利活用広域連携事業として構築されて以来、徐々に拡大し、情報開示を行う基幹施設が12施設になり、本格的なN対Nの情報共有が開始している。
 病診連携用のツールを想定してのルールで開始したが、すでに多職種、多機能施設の参入があり、病病連携も加わることにより、より多様な使われ方が現実化されており、患者への説明方法の変更を含めたルールを変更して対応している。
 すでに一部の利用者からは日常衣料の一環として認識されており、また救急の現場等では普及不眠のシステムであることが要求されつつあり、システムの安定稼働、事業の安定継続が必須の課題となっている。このためにも利用者の増加、地域の拡大によるスケールメリットの活用だけでなく、拡大した地域での強力なプロモーターとなる人材のリクルートも安定・安全稼働のために必須と考えている。
 まだまだ課題は山積しているが、いったん始めたらやめられない事業であり、その責任は重い。