特別講演
コーディネータ(吉原博幸)
座長(大橋克洋)
演者
ATR人間情報通信研究所
下原 勝憲
人工生命と進化するコンピュータ
講演要旨: 人工生命や進化的計算論等の分野で,進化や創発をコンセプトに,新しい情報処理に向けた機運が芽生えつつある.脳の可塑性,個体の発生,適応や進化など,生体や生物に学んだモデル化手法を組み合わせあるいは総動員して,情報処理の新たな可能性を探ろうとする.本講演では,人工生命の考え方や,進化や創発といったコンセプトから,人工脳や進化するコンピュータを目指した進化システム(ソフトウェア進化,ハードウェア進化)の研究,さらには,自己表現や感性表現としての映像生成を支援する研究展開など,新しい"かたち"の情報処理の創出を目指す研究動向と将来展望について紹介する.
略歴
現職:
ATR人間情報通信研究所 進化システム研究室長
NTTコミュニケーション科学基礎研究所 社会情報研究部長
京都大学大学院 情報学研究科 客員教授
生年: 昭和27年,長崎県生まれ
学歴: 1976年 九州大学工学部情報工学科 卒業
1978年 九州大学大学院工学研究科(情報工学)修士課程修了
職歴:
1978年 電信電話公社 横須賀電気通信研究所 入所
1986-87年 MITメディア研究所 客員研究員
1992年 NTTヒューマンインタフェース研究所主幹研究員を経て
ATR視聴覚機構研究所 認知機構研究室 室長
1993年 ATR人間情報通信研究所 第六研究室 室長
1995年 NTTヒューマンインタフェース研究所 グループリーダー
ATR人間情報通信研究所 進化システム研究室 室長(現在に至る)
1998年 NTTコミュニケーション科学研究所 計算機科学研究部
進化システム研究グループ リーダー
京都大学大学院 情報学研究科 客員教授
1999年 NTTコミュニケーション科学基礎研究所 社会情報研究部長
著書:「人工生命と進化するコンピュータ」(工業調査会)
共著:「人工生命と進化システム」(東京電機大出版)
「感性・人間・コンピュータ」(富士通ブックス)
「人工生命の方法論」(工業調査会)
「人工生命の近未来」(共立出版)など.
賞罰: 1995年 日本文化デザイン大賞受賞(日本文化デザインフォーラム)など |